メンタルがばこーんと落ちていた。原因はわかっている。あれこれと心配事があったり人生が一向にうまくいかなかったりももちろんあるのだが、一番の原因はお薬が切れているせいだ。
かかりつけの心療内科に行くのをすっかり忘れていてお薬のストックがなくなってしまった。そして世間はシルバーウイークに突入してしまい病院がやっていない。そんなわけで今はお薬が切れた状態なのだ。
以前にもそういうことがあって、その時には病院の先生にめちゃんこ怒られた。お薬が血中濃度として安定するように出しているのにまた始めからやり直しじゃないか!と怒られた。ひええええ、すみませんんんと謝ったのだが、これ、週明けに行ったらまた怒られるだろうなあ。
そんな事情で激しくメンタルが落ちていたのだが、なんとか仕事に行った。仕事は仕事でなんとかやる。やらないと生きていけないので。
で、全て終わった後に「今日はもう帰ろうかなあ」とも思ったのだが、少しだけ練習をしてから帰ることにした。
私が毎日アホみたいにYouTubeにアップしている演奏動画であるが、今月は「Abdullah Ibrahim強化月間」としてひたすらアブさんの曲を練習してアップしている。誰も興味はないと思うが。
アブさんの曲を練習出来る、と思うと少しだけ元気になる。これだけメンタルが落ちると誰にも会いたくないし音楽だって何も聴きたくない。大好きなThelonious MonkもDuke EllingtonもJohn Coltraneも聴きたくない。とんでもない非常事態である。だが唯一、アブさんの音楽だけは聴きたいし弾きたい。それは私にとって一つのセーフティーネットのようなものなのだ。
譜面を書くためにアブさんの音源を聴いた。聴きながら譜面を書いた。
そうしたらその優しさと美しさに少しだけ涙が出た。
本当に心から私の好きな音楽がこれなんだと思った。
今日は「Sotho Blue」という曲と「Cara Mia」という曲を練習したのだが、そのどちらも本当に美しくて優しくて、なんつーか、もうアレだ、大好きなわけだ。
そんなことをしていたら自分が十年前に書いたエッセイを思い出した。
ひょんなことから東洋経済のWebサイトに載ってちょいバズりした記事なのだが。
これだ。
死にたい時、音楽は「逃げ道」になってくれる アブドゥーラ・イブラヒムを聴いてほしい
死にたい時はアブさんを聴こう、という趣旨のエッセイだ。
この記事を書いてから十年後、私は死にたい時にエッセイの通りに本当にアブさんを聴いている。
十年前だから36歳の時か。我ながらなかなかに良いエッセイだなと思った。
そして十年前の自分自身にも励まされて、「ま、念のために生きるか」という気持ちになった。
アブさんの音楽がこの世にあってくれて本当に良かった。アブさんと出会えて良かった。
あ、YouTubeの演奏動画の「アブさん強化月間」は今月いっぱい続くので、おそらく10月半ばまではひたすらアブさんの曲ばかりがアップされます。
覚悟しなさい。
今日の演奏動画。
Abdullah Ibrahim (Dollar Brand)の作曲した『The Stride』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。
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