同業者に対する嗅覚
同業者に対する妙な嗅覚というのは割とみんな持っているような気がする。
私は職業音楽家はすぐわかる。別に楽器を持っていたりしなくてもわかるのだ。その人がその辺を歩いていたりするだけでもわかる。
一人で居酒屋で飲んでいる時に「あ、あいつらミュージシャンだな」と思う連中がいると間違いなくその方面から「こないだのスタジオでー」とか「今度のリハでー」などという会話が聞こえてきて、やっぱり同業者だったかと思う。
これといった共通の特徴があるわけではないのだが、その空気感でわかる。この嗅覚はあまり外れない。かなりの正確性を持っている。
多分、警察官をやっている人は警察官がわかるし、物書きは物書きがわかるんじゃないだろうか。こういった同業者に対する嗅覚というのは確実に存在すると思っている。
それに似た感覚なのだが、総武線に乗っている時に他の乗客を見ながら「こいつは絶対小岩で降りる」ということも私にはわかる。小岩で生まれ育った私には小岩民の空気感がわかるのだ。これもまず外さない。特徴はいくつかあるのだが、小岩の悪口になるのでそれは書かない。
今日も電車の中で「こいつは絶対小岩で降りる」という人を発見したのだが、電車が小岩に到着した時に私が降りようとしたらその人は動かなかった。「あれ?おかしいな、たまには外すかー、この嗅覚」と思ったのだが、その人はドアが閉まる直前に急にバタバタっと動き始めて小岩で降りた。ぼーっとしていて電車が小岩に着いたのに気付いていなかったのかもしれない。とにかく私の小岩民に対する嗅覚はまたも外れなかった。
だって絶対小岩民だったもん。
何が、とは言わないけど。
今日の演奏動画。
Eddie Harrisの作曲した『Freedom Jazz Dance』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。
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