それを「根性」と呼ぶ
昨日はオリンピック柔道3日目。
夜はセッションの仕事だったので集中して仕事をやり切ってから家に帰ってゆっくり柔道を見るかと思っていたら、なぜかセッションに道場の先輩である加藤先生がお客さんとして来てくださって「ふくしまくーん、一緒に柔道見ようよー」と言ってくれたので、仕事終了後に河岸を変えて一緒に観戦した。
昨日は本当にしんどい戦いが続いた。見ているだけでもしんどかった。
日本代表は男子73㎏級に橋本壮市選手、女子57㎏級に舟久保遥香選手がエントリーしていた。
二人とも準々決勝以前で一度敗退してしまったのだが、そこから気持ちを切り替えての敗者復活戦→3位決定戦へと進出した。
結果としては二人とも銅メダルを獲得。気の抜けないタフな試合を勝ち切っての3位は素晴らしい成績だったと私は思っている。
女子57㎏級で優勝に輝いたのは日本出身で現在はカナダ代表として出場している出口クリスタ選手だったが、彼女の準決勝と決勝もハードな試合だった。
おそらく準決勝で左膝を傷めたと思う。怪我のせいでなかなか普段のような動きが出せない中でよく頑張った。精神力でもぎ取った勝利にも見えた。
怪我をおして戦いに臨むことに対しては必ずしも良いことだとは言い切れない気持ちもある。それが後々の柔道人生、あるいは日常生活に支障をきたすような怪我であった場合、そこで無理をしなければということにもなりうるからだ。なので一旦はその良し悪しについては置いておく。ここに関しては様々な意見があるのもわかる。
だが、昨日の各選手たちのすさまじい精神力を見た時に、「やっぱ最後は根性だろ」という気持ちになったのは確かだ。
今の世の中では忌み嫌われる傾向にある「根性」。
理不尽や不条理に耐えるための精神力を根性とは呼びたくないが、自分が苦境に立った時に、それでもたった一人で自らを奮い立たせる精神力を私は「根性」と呼びたい。
勝ち負けのある勝負事では必ずいつも勝てるとは限らない。勝者と同じ数だけの敗者がいる。
人生も同様だ。いつも思い通りになんていかない。というか私に限って言えば人生なんてまるっきりうまくいかない。いつも失敗して負けてばかりの人生だ。
しかしその状況で「上等だよ、やってやんよ」と自らを奮い立たせるのはやはり柔道で培った「根性」であるのだ。
昨日の熱戦の数々を見て、「やっぱ最後は根性だな」という思いを強くした。
深夜の1時に加藤先生と二人で「素晴らしい柔道だった!柔道最高!」と言いながら固く手を握りしめて別れた。
今日もオリンピックの柔道から目が離せない。
今日の演奏動画。
Thomas 'Fats' Wallerの作曲した『Keepin' Out Of Mischief Now』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。
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