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2024年2月19日 (月)

少年たちの「現代柔道」

昨日は綾瀬の東京武道館で少年少女柔道大会の係員仕事をしていた。

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仕事はかなり忙しかったのだけれど、ちょこちょこ試合も見ることが出来た。我が忍田道場からも約10名の選手たちが出場していたので、全試合ではないけれど仕事の合間を縫って応援することが出来た。みんなとても頑張っていた。

少し試合を見ていて気付いたことを。

私も小学生の頃から柔道をしていたが、今の小学生達の柔道は明らかに私たちが小学生の頃よりも格段にレベルが高いと思った。

私が小学生だったのは今から30年以上昔のことである。様々なスポーツ競技がそうだと思うが、30年もあれば技術はどんどん複雑化し高度化していく。柔道もこの30年間の間に大きなルール改正があり、そして新しい技術がたくさん生まれてきた。指導者たちもそういった新しい技術を取り入れながら指導していく。そういう背景ももちろん関係あるとは思う。子供たちが袖釣込み腰や膝つきの背負い投げなどの高度な技を繰り広げるのを見ながら「こんなのおれが小学生の頃には全然出来なかったよ」と思った。

私たちが子供の頃には大外刈りや背負い投げ、内股に払い腰、大内刈りや小内刈りといったもっとオーソドックスな技が精一杯だった。もちろん様々な技を使いこなすテクニシャンもいるにはいたが、「多くの子供たちが当たり前にやる」というレベルではなかった。

そういった変化においておそらく一番大きいのは情報の多様化だと思う。私たちが子供の頃には柔道の道場には往々にして「昭和の三四郎」でお馴染みの岡野功先生が書かれた『バイタル柔道』という本が置いてあり、そこに載っている白黒の連続写真を見ながら「この技はどうやって入るのだろう」と試行錯誤しながら技を磨いたのだが、今では簡単にYouTubeなどで動画を観ることが出来る。この差は非常に大きいと思う。

これはほとんどの部分において好意的に受け止めているのだが、私は子供たちがすっかりと「現代柔道」をしているのを見て驚いたのだ。すごい。

音楽においてもこれに近いことがたくさんあって、今どきの若者はみんなめちゃくちゃ上手い。私が学生の頃の自分のことを思い出すと恥ずかしくなるぐらいに上手い。ビビる。

その頃の私はジャズを勉強しているといってもかろうじて弾けるスタンダードは『枯葉』と『Fly me to the moon』と『酒バラ』ぐらいが良いところで、難しい曲なんて全く弾けなかった。ところが今の若者は現在の私でも満足に弾けないような難曲をスイスイと弾いてしまう。本当にビビる。

私に音楽の才能がビタイチないことは棚に上げておくとして、間違いなく若者の音楽の技術も昔に比べると格段に上がっているのだ。


こういったことにあまり悲観的になり過ぎてもしょうがないので、若者のやり方を柔軟に受け入れながらも、自分が長年かけて積み重ねてきた方法論に落胆し過ぎずにこれからも積み重ねていきたい。


おじさんはおじさんで頑張るのだ。

音楽も柔道も。

今日の演奏動画。

Chick Coreaの作曲した『Friends』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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