何にもなれないかも知れない
多くの人間は物事に優先順位をつけながら生きている、多分。
何もかもが大切だという気持ちはわからなくはないけれど、それら全てに「きちんと」向き合えるほど我々の時間は無限ではない。
限られた時間の中で自分の大切なものに優先順位をつけて、何とかそこは死守するというスタイルで生きている人はそんなに少なくない。
何よりも家族を大切にする人もいるだろうし、何よりも仕事を大切にする人もいる。
生活をするということ自体に重きを置いている人もいると思う。
人それぞれに大切なものがあるのは素敵なことだし、その大切なものがそれぞれ違っていて当然良い。
そういうことを考えた時に、私はとんでもないロクデナシだということに気付く。
家族はあまり大切にしていないし碌に働いてもいないし、生活がそもそもきちんとしていない。
ただ「芸事」の修行だけをずーっとやっている。
よく人から「何を目指してるの?」とか「どうなりたいの?」みたいに聞かれるが、正直なところを言えば私自身にもわからない。何にもなれないような気もする。
だからぼんやりとではあるけれど、死ぬ直前に「ここまでの修行は全て不毛だった!おれは何にもなれなかった!」と思うんじゃないかなという不安もある。
それでも毎日練習するんだから、多分もうとっくの昔に頭がおかしくなっているんだろうなと思っている。
今日の演奏動画。
Frederick Loeweの作曲した『I've Grown Accustomed To Your Face』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。
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