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2023年10月28日 (土)

お料理ブログ~カワハギ編~

昨日宣言していた通り今日はお料理ブログ。

昨日の釣りではそんなにたくさんではないけれどカワハギが11匹とアジが4匹釣れたので。

まずは写真は無いのだけれどカワハギの捌き方から。捌いている途中にスマホ(カメラ)を持てないので仕方ない。

【カワハギの捌き方】
・頭のツノと口ばしを包丁の付け根でズドンと切り落とす。
・まだ皮は剥かずにここから頭と胴体を切り離す。頭の上部に包丁で切り込みを入れて、そこから手で頭と胴体を引き離す。この際に肝を傷つけないように注意。
・切り離した頭から肝を取り出す。他の臓器を潰さないように。取り出した肝は軽く水洗いしてから日本酒に漬けて冷蔵庫の中へ。余分な臭みを取る。
・頭の皮を綺麗に剥いで、血合いの部分を洗ったら頭部は水を張った鍋の中へ。この後でダシを取る。
・続いて胴体。まずは皮を剥ぐ。手でやってもすぐ剝がれるのでこれは簡単。皮を剥いだら三枚にする。両サイドのエンガワの部分から骨に沿ってあらかじめ切り込みを入れていくと綺麗にできる。
・三枚にした時の骨は頭部と同じく鍋へ。これもダシ用。
・身の部分は薄皮を剥ぐ。これは柳刃包丁(普通の包丁でも可)を使わないと難しい。コツとしては薄皮を薄く綺麗に剥ぐつもりではなくて、薄皮に多少身が残っても構わないというつもりで雑に剥ぐこと。綺麗にやろうとし過ぎるとうまく薄皮が剥けていなかったり途中で切れたりしてしまう。薄皮に身がついていてもあとで食べるので問題ない。
・薄皮を剥いだ身はさらに縦に半分に切って間にある中骨をそぎ落とす。そぎ落とした身はもちろん鍋へ。


以上がカワハギの捌き方である。これらの下準備が終わったところで料理編にいきたい。


【カワハギの肝和え】

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・まずは肝醤油も作る。冷蔵庫で日本酒に漬けながら冷やしておいた肝を数個取り出して、それをすり鉢ですりこ木で擂る。丁寧に擂ることで完全なペースト状に出来ればベスト。
・ペースト状になった肝に醤油を足して肝醬油を作る。
・カワハギの身は少し小さめ(各5ミリ四方ぐらい)に切って、それを肝醤油と和える。全体に肝醬油が行きわたるようによく混ぜる。

めちゃくちゃ美味い。身を小さめに切るのはうっかり残っている骨などが気にならないようにするためもあるが、本当の一番の理由は「チビチビ食べ」ができるようにするため。肝醤油の味わいが非常に濃厚なので、2、3切れだけを口に運んでも十分に酒のつまみになる。カワハギの王道の美味さ。最高の逸品である。

【薄皮の湯引きポン酢】

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・捌くときに取っておいた薄皮を熱湯にくぐらせる。大体20秒ぐらい。
・熱湯から取りだしたらすぐに流水で冷やして、その後に水気をキッチンペーパーで拭き取ったら皿に移して冷凍庫で冷やす。凍らないように10分ぐらい。すぐに食べないのならばその後は冷蔵庫に移しても良い。
・食べる時には上から青ネギをちらしてポン酢をかける。もみじおろしなんかがあるとなお良いが、昨日はなかった。

これも実に良い。前述したように薄皮を剥ぐときに薄皮に身を残さずに綺麗に剥いでしまうと、この料理が少々味気なくなる。やはり身が少しついていた方が美味い。コリコリとした食感と爽やかな味わいをポン酢と青ネギが引き立てる。他の魚料理の時にもこの皮の湯引きはよくやる。これにより魚の捨てる部分が激減する。


【アジの酢〆】

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・三枚におろして皮を剥いだアジの身に塩を多めに振りかけて冷蔵庫の中で20分置く。
・20分経つと塩の作用でアジから水分が出て来る。これによりアジが一旦締まる。その後流水で身を洗ってキッチンペーパーで水分を拭き取る。
・身を皿に移してその上から酢をかける。身の全体に行きわたるぐらい。落し蓋の要領で上からキッチンペーパーで蓋をすると酢の節約になる。この状態で5~10分待つ。〆まり方が浅いのが好きな人は5分、しっかり〆っているのが好きな人は10分。
・酢から取りだしたら水分を拭き取って小さめに切って盛り付ける。

カワハギの肝醤油和えが濃厚な味わいになることがわかっていたので、こちらはさっぱりとした味わいの酢〆にした。昨日は酢〆時間を5分としたのだが、もう少しだけ長くても良かったかも。釣った当日のアジはその後2日ほど寝かせたものに比べると旨味は薄いのだけれどコリコリとした食感が良い。こういうのを味わいたい時にも小さ目に切る方がより食感がわかる。

【カワハギのダシ茶漬け】

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・捌く時に出たアラの部分でダシを取る。最初に沸騰させるところまでは中火から強火で一気にいく。沸騰したらすぐに火を弱める。その際にアクが結構出るのでこれを丁寧に掬う。濃厚な味わいの魚のダシ取りの際のアク掬いはあまり丁寧にやらない方が美味いのだが(アクは雑味と同時に旨味でもあるので)、カワハギなどの淡白で上品なダシが出る魚は丁寧にやる。それによりダシのアジが際立つ。
・その後弱火で1時間少々煮詰めたら、ダシ全体をざるで濾してアラの部分と液体の部分に分ける。アラの部分を少し冷やしたら、骨から食べられる身の部分を手作業で外していく。とくに頭部には身がたくさんついているので丁寧に。
・ほぐした身をダシに戻してから再沸騰させて、酒と醤油と白だしで味付けする。ちょっと薄目の味付けにする方がいい。
・盛り付けたご飯の上からダシをたっぷりかけて、細かく切った大場を散らしてからゴマを振りかける。

様々な魚料理の中でも一番美味いかも知れないこのダシ茶漬け。どんな魚でやっても美味いのだが、魚によって味わいが変わるのが面白い。カワハギは非常に上品な味。酒を飲んだ後に食べても美味いし、翌朝の朝食で食べても美味い。


ということで本日はお料理ブログでした。丁寧に作った魚料理は本当に美味しい。


今日の演奏動画。

Antonio Carlos Jobimの作曲した『Discussão』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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