30年ぶりの清水寺から二日目はスタート
昨日のセッションは23時ぐらいに終わった。なんか最後フリージャズっぽい展開が2曲ほど続いたのが楽しかった。
終わってから割とすぐに店を出て、今回の旅の中では昨晩だけが少し夜遊び出来る唯一のチャンスだったのでいつもの「jazz in ろくでなし」へ。
一人でビールをちびちび飲みながらレコードを聴くのは至福の時間なのだけれど、すぐに眠気が襲ってきた。さすがに朝からバス移動してそこから三時間フルに演奏してということをやっていたから、くっそーやっぱり疲れてんのかー、と悔しくなる。自分では体力があるつもりなのにそうでもないのが悔しい。
瓶ビール一本だけを飲んで店を後にした。
宿まで帰る途中に「なか卯」があったのではいからうどん290円をいただく。めちゃくちゃ腹が空いていたので。
「なか卯」のはいからうどん290円は本当にありがたい。安くて美味くて。この値段でこのクオリティはもう何も言うことは無い。素晴らしい。
帰りにコンビニでお茶を一本と缶チューハイを一本買って帰るも、結局缶チューハイは一口しか飲めずに気絶するように寝落ちしてしまった。眠りについた記憶がない。
そのまま朝10時ぐらいまでほぼノンストップで寝た。宿のチェックアウトが11時だったので急いでシャワーに入るなどした。
ここで一点忘れ物が発覚して、バスタオルを入れてくるのを忘れていた。仕方がないので宿で200円払ってレンタルバスタオルを借りた。
このように忘れ物があるとそれを金で何とか解決しなくてはならないので忘れ物一点につき無駄に金がかかるのが悔しい。ちなみに今回はバスタオル以外に歯ブラシセットを忘れたのでこれもコンビニで購入した。くそっ。
宿をチェックアウトしてから、暇なので清水寺に行ってみることにした。泊まっていた宿は五条坂という坂の麓にあり、その五条坂を登ればすぐに清水寺がある。しょっちゅう京都に来るくせにほとんど観光はしないのだが、たまには良いかと思って行ってみた。
清水寺なんて中学か高校の修学旅行で来て以来だったから、実に約30年ぶりだった。
あーこんな感じだったかなーと思いながら先へ進む。ものすごい数の修学旅行生と外国人観光客でごった返していた。やはり京都の中でも清水寺は人気上位の観光スポットなんだなと実感した。
多分、いわゆる「清水の舞台」というのはこの辺のことを指すんだろうなとは思ったのだが、ここから先は有料エリアだったのでこれ以上先には進まなかった。入館料が400円だったので「せっかくここまで来たし…」と一瞬悩んだのだが、いやいやさっきレンタルバスタオルで200円も使っちゃったんだからダメだ!と自分を戒めた。
まあぶっちゃけここまでの無料エリアのみで十分楽しめたのでこれはこれで良い。
登ってきた五条坂を降りながら両サイドにある多数の土産物屋を見て「そういえば修学旅行の時に土産物屋で木刀買ってるヤツっていたよなあ」と思い出した。あれは本当に謎である。荷物になるし、その後多分使わないし。今でも土産物屋で木刀を買うバカってある一定数いるのかなあなどと思った。
五条坂を降りて東山通りに戻ってきて、そこからはバスに乗った。北大路橋東詰にあるうどん屋「みなもと」に行く為だ。
「みなもと」は私が勝手に世界一美味いうどん屋だと認定しているうどん屋だ。母校の京都府立大学のすぐ近くにあるこのうどん屋でうどんを食べるのは学生だった当時の私にとっては月に一度の贅沢であったし、今でもここでうどんを食べられると思うだけで心が躍った。
「植物園入口」というバス停でバスを降りると目の前に「みなもと」はある。
それほど混んでいなかったのであっさりと座れた。
注文したのはこれ。
鳥なんばんうどんとミニ玉子丼のセット990円。
普段の私の食生活からするとものすごくリッチな食事だが、ここは絶対にケチらない。
一口食べてみたらやはり最高に美味かった。芳醇なダシの香り、九条ネギの爽やかさ、そして少々柔らかめのうどん。ミニ玉子丼もたまらない。ダシで溶いた半熟の玉子が最高だ。
我を忘れて貪り食った。と言いたいところなのだが。
実は今日はそこまでではなくて、もちろん脳内では「旨杉晋作ゥ!!!!」と絶叫しているのだけれど、少しだけ冷静な自分がいた。
これまで「みなもと」とうどんを食べる時には一口一口美味すぎてその多幸感によって脳から変な汁がドバドバ出ていたのだが、今日はそこまでではなかったのだ。いや、確かに脳汁は出ていたのだが、いつものようにドバドバドバッという感じではなく、ちゅる…ちゅる…ちゅる…という程度に慎ましいものだった。
あまりにも予想だにしなかったことだったので自分でも少々面食らってしまった。あれ?もしかしておれは不感症になってしまったのか?と思った。
ひょっとしたら今日に限ってみなもとうどんのコンディションがいつもとは若干違ったのかもしれないし、あるいは私のコンディションが少々違ったのかもしれない。ここにくるまでにたくさん汗をかいていたから身体がもう少し塩辛いものを欲していたとかそんな具合に。
誤解のないように言っておくが、「みなもと」が宇宙一美味いうどん屋であるという私の中の評価は揺るがないし変わらない。今日も十二分に美味かった。あくまでも私の脳汁量の話である。
「みなもと」を後にして賀茂川を歩いた。
最近なかなか行けていなかったのだが、先生の墓参りに行こうと思っていた。
このお寺の中に先生のお墓がある。墓の中に先生がいるわけではなくて先生は私の心の中にいるのだけれど、やはり何となく気分で墓の前に来ると先生に話しかけてしまったりする。相変わらずどうにもなっておらずすみません、とかなんとかそういうことを。
ふと後ろを見たら墓の対面で曼珠沙華が咲いていた。
曼珠沙華は彼岸花っていう別名があったよなと思いながら、そうか世間ではお彼岸だったんだよなちょっと前はと思い出した。
今日はここまで。続きは明日。
今日の演奏動画。
Harold Aelenの作曲した『When The Sun Comes Out』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。
| 固定リンク
コメント