« 海鮮丼を作りたい | トップページ | 理想の朝食総選挙 »

2023年8月29日 (火)

ポール・オースター『幽霊たち』読了

Pxl_20230828_133857213_20230829081401

昨日は夜に少し時間があったので、一人で鳥貴族に。通称「一人貴族」。

読みかけの小説、ポール・オースターの『幽霊たち(Ghosts)』を最後まで読もうと思って。

もちろん読了してきた。そんなに長い小説ではないから。

アメリカの小説家であるポール・オースターは昔から好きな作家の一人なのだけれど、久しぶりに読むこの『幽霊たち』も彼の作風が全開でめちゃくちゃ面白かった。

ポール・オースターは探偵ものの小説をよく描くのだけれど、探偵ものにありがちな

・殺人事件が起こって
・様々なトリックを解明しつつ
・犯人が誰かを探る

という展開はほとんどない。

この『幽霊たち』という小説もあらすじは数行で書ける。

私立探偵のブルーがホワイトという依頼人からブラックという男を監視し続けるようにという依頼を受ける。ブルーはずっとブラックを監視しているが何も起きない。そのうちブルーは「実は監視されてるのはおれなんじゃないか?」と疑心暗鬼に駆られ始める。

大体こんな話だ。

ポール・オースターの描く世界はめちゃくちゃシュールなのだ。

私の座右の書であるサミュエル・ベケットの『ゴドーを待ちながら』も「エストラゴンとヴラジーミルという二人の男が【ゴドー】という何者かをずっと待っているが結局【ゴドー】はやってこない」というなかなかにお茶目なストーリーだが、この『幽霊たち』もしばしば『ゴドーを待ちながら』と比較されるらしい。うん、この二作品を比べたくなるのは何となくわかる。

「何かが起こる」というドラマを描くのではなくて「何も起こらない」というドラマを描く。すると「何も起こっていない」かのように見えるドラマの中では実は様々なことが「起こって」いる。

そんな不思議な世界観はいつも私を虜にする。

そういえば大学の卒業論文では『ゴドーを待ちながら』を題材に選んだ。やっぱりずっと好きなんだな、この世界観。

さて、随分読書習慣も戻ってきたので次はまたコッテリしたやつ読みます。次に読みたいのはドストエフスキーの『罪と罰』。これも若い頃に読んだからどこかに文庫本があるはずなんだけど、どこかの古本屋に探しに行って新たに買おう。

何となく、買うと読む気になるじゃん。


今日の演奏動画。

Pat Methenyの作曲した『H&H』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

|

« 海鮮丼を作りたい | トップページ | 理想の朝食総選挙 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 海鮮丼を作りたい | トップページ | 理想の朝食総選挙 »