レコード大好きマン
今日のレコード。
Billy Strayhorn 【Live !!!】。
今日買った。これについてはまた後で。
今日は昼から池袋でレッスンだった。
生徒が以前に比べて格段に良くなっていたのでどうしたんだろうと思って話を聞いてみたら、「最近はよくジャズを聴いている」とのこと。
あーなるほどと合点する。
大体これなのだ。生徒に「あれ?ここのところどうした?めっちゃ良くなってんなー」という良い方向の変化が出ている時には、大体”聴いている”。
逆に自分で「練習をしてもしても上達しない」と言ってくる人は大体聴いていない。そうやって言うと大体「聴いてます!」と反論されるのだけれど、BGMのような流し聴きのことが多い。それだとちょっと…なのである。
いずれにしても音楽の上達において「聴く」という過程が占める重要性はものすごく高い。
ふと昔の話を思い出した。
若い頃にピアノを習っていた時のこと。
私の師匠である市川修先生。2006年に亡くなってしまったのでもう随分昔のことなのだけれど。
レッスンの時にレコードを聴かせてくれた時があって、その時にレコードを見て驚いた。レコードジャケットの中に先生の手書きの譜面が入っていた。それはたまたまそうだったわけではなくて、何千枚とあったレコードのほとんどがそうだった。先生はレコードを聴いてはそれを逐一譜面に書き起こしてそれを練習していた。なので先生の所有するレコードのほとんどにはジャケットの中に手書きの譜面が挟まれていた。
先生から教わった大事なことは数多くあるけれど、その中の一つがこうした「ジャズの勉強の仕方」だ。
とにかくレコードをよく聴く。よく聴くというのはそれを全て採譜出来るレベルで細部まで聴き込む、ということだ。そしてそれを面倒くさがらずに譜面にしてから何度も何度も練習する。最終的にはレコードをかけながらそれと一緒に弾けるようになるところまで。
私の先生はそのようにしてジャズを学んでいたし、私も今でもそうしている。
他に効率の良い上達方法もあるのかもしれないが、私はこのやり方をおそらく死ぬまで続けると思う。
そりゃあ中には「ジャズなんてほとんど聴いたことない」って言うくせに演奏させてみたらめちゃくちゃ素晴らしい、なんていう規格外の天才もいるかも知れないが、私は規格内の凡人中の凡人なのでそんなことは出来ないし、あんまりそういう風になりたいとも思わない。
心から愛するジャズを何べんも何べんも聴いて練習して、やっとほんの少しだけそのニュアンスを出せるようになるぐらいでちょうどいい。好きでもない音楽をやりたいとはあまり思わない。
そんなことを思い出して考えていたら、御茶ノ水にいた。
池袋から小岩に帰る時には丸ノ内線で御茶ノ水に行ってから総武線に乗り換えるのが最短ルートなのだ。
御茶ノ水ときたらそりゃああそこだ。
ディスクユニオンだ。
最近よくジャズを聴いているせいですごく上達した生徒を見て「こりゃあおれもレコード買わなきゃな」と思っていたら知らない間に辿り着いてしまった。
知ってるよ!別にレコード買わなくても良いのを!
「今どきサブスクで何でも聴ける」とか「どんな音源も大体YouTubeにある」とか知ってるよ!そういう眠たいことは言わなくていいんだよ!
お金もないくせに無駄遣いばかりして、とかそういうこと言うな!これは必要なの!
「私は・レコードが・ほしいんだ!」
ということで仕方ない。
いつも安いレコードばかり買うのだけれど今日ももちろん安いレコードを三枚購入。
その内の一枚が冒頭に挙げたBilly Strayhornのライブ盤。
他にはDuke Ellingtonのライブ盤とEarl Hinesの古いレコーディングを買った。どれも500円以下だったから全部で1300円ちょい。良いじゃん、これぐらい。
せっかく買ったので、これまでにやったことのない曲は全部採譜して練習しよう。
残りのレコードは明日以降のお楽しみ。
今日の演奏動画。
Irving Berlinの作曲した『Remember』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。
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