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2023年6月

2023年6月30日 (金)

強く速く弾くことだけが全てではない

ピアノを弾かずにずっと譜面だけを書き続ける数日間を送っていたが、そろそろ少しずつ良いかなと思ってピアノを少しずつ弾いてみた。

ただし、まだ怪我の回復は万全ではないので練習方法はいくつか限定的に。

曲の難しい箇所を何度もゆっくりなぞるような練習を中心に。これならそれほど指に負担もかからない上に、どこかでいずれやらなくてはならない練習なので。

そういう練習を少しやっていたら、思いのほか指がそんなに痛くなかった。かかりつけの「すぎむら接骨院」の杉村先生が万全のテーピングを施してくださっているおかげもある。テーピングは本当に痛みを軽減する。

怪我はすべからく安静こそが最大の治療なのだけれど、全てのスポーツ選手や私のようなピアニストを含めて「全然動かさないで完全に安静にしている」というのは事実上不可能な時もある。だからそういう時に「じゃあ動かしても負担がかからないように」とか「ここまでなら動かしてもいいから」といったように”やりながら治す”パターンも多々あって、そういう時の為のテーピングだ。本当に助かる。


そんな感じに少しはピアノも弾けたので、今日は少し録音もしてみようと思った。

毎日更新を続けている(もう何年続けているんだろう、三年ぐらいかな)YouTubeの演奏動画の貯金もそろそろ底を尽きてきたから、弾きなれた曲を少し弾いてみようかな、と。

この際に少し興味があって、「怪我の功名」みたいなことはないかなと思ったのだ。

もちろん怪我はしない方が良いし、万全の状態でピアノを弾けるのが一番いい。

けれど今の私は少し怪我をしてしまっているのでそうはいかない。具体的に言うと、強いタッチで弾くのと速いパッセージを弾くのが難しい。指に鈍い痛みが走るからだ。

そういう状態の時の演奏ってどうなんだろう、と思った。

ピアノの演奏というのは強く弾けば良いというものでもないし速く弾けば良いというものでもない。もちろん強く弾けて速く弾けるに越したことはないのだけれど、それだけが全てではない。

なので、今出来ること、今持っている手持ちの武器で何が出来るか。ひょっとしたら肉体的にベストな状態よりも良い演奏になる可能性はないかな、ということを探ってみたかった。

というわけで今日は昔から弾きなれたジャズスタンダードのバラード『Body And Soul』という曲を録音してみた。

これがやっぱりなかなかどうして。そんなに悪くなかった。

自分で聴き返してみても「あ、ここもうちょっと強く弾きたかったのかな」とか「ここは速いパッセージを弾きたかったのに途中で止めてるな」という部分がいくつかあるのだけれど、それがそんなに悪くない。

ひょっとしたら新しい表現を探るきっかけになるのかもしれない、と思った。

ということで良かったら聴いてみてください。


今日の演奏動画。

John W. Greenの作曲した『Body And Soul』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月29日 (木)

一週間かかってやっと書けた

今週は練習がまともに出来ないので譜面書き週間、と自分で決めているのだけれど、今日はだいぶたくさん書けた。

午前中から譜面書きを始めて、まずはそんなに難しくない曲を4曲ほど書き上がったのが夕方過ぎ。

そこから「よしっ」と決めて難曲に取り掛かった。この曲はもう一週間近く書き続けている。

構成がよくわからなかったり、そもそも曲が速すぎてパッセージが聴き取れない、コードも何が鳴ってるかわからないということで散々苦労したのだけれど、つい先ほどやっと全編書き上げることが出来た。

これは譜面作成仕事の依頼としてやっているわけではなくて、あくまでも私が自分のライブで演奏するための譜面だ。なのである程度原曲には忠実にはいくけれど、自分で弾きやすいようにほんの少しアレンジを入れたりもしている。

うまくいけば11月に予定しているライブの時に弾けたら良いなと思っているのだけれど、あと4か月か、4か月じっくり練習したらどんな曲でも弾けそうな気もするのだけれど、そうやって余裕をカマしていると痛い目を見るというのはこれまでにも散々やってきているからよく知っている。

とりあえず練習するための譜面は出来上がった。譜面書くのに一週間もかかる曲ってそうそうないのだけれど。どんなに難しいやつでも大体半日もあれば書けるのに。

さて、弾けるかなー。

今は焦らずに、指に負担がかからないようにめちゃくちゃテンポを落としてゆっくり練習しよう。

あと4か月。がんばろ。


今日の演奏動画。

Fud LivingstonとMatty Malneckの作曲した『I'm Through With Love』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月28日 (水)

私の『Blue Giant』

ちょっと前に『Blue Giant』というジャズの漫画が映画化されて話題になっていて、見た人も少なくないのではないかと思う。

私は見ていない。

見ていないのだが話は知っている。原作の漫画のファンでコミックスを買っていたのでそこでしっかり読んでいた。

そもそも映画を見ていないのも「音の出ない漫画という媒体で音楽の話をしているのが面白いから、そこから実際に音が聴こえてきてしまったら何だかなあ」という理由からだった。吹き替えで出演しているミュージシャンたちは今日本の最高峰の若手ミュージシャンたちなことも知っていたから見たら見たで「はー、やっぱすげーなー」となるのは想像に難くなかったのだけれど。


で、この漫画。読んでいる時に何度も「あれ?これおれの話かな?」と思うことが多々あった。

主人公の大くんが「ヘタクソ!帰れ!」と言われて演奏していたライブハウスを追い出される話とか、私にも身に覚えがある。


映画化されたのは主人公大くんが日本にいた時の話までだったらしいのだが、この日本編では大くんを含めて三人の主人公がいる。

サックスの大くんとピアノのユキノリくんとドラムの玉田くんだ。

この三人が三人とも若い頃の私にちょっとずつ似ている。

私の若い頃は
・大くんぐらい無謀で
・ユキノリくんぐらい横柄で
・玉田くんぐらいヘタクソ
だった。

三人の短所を一つに集めたのが若い頃の私だ。最悪じゃないか。

でも本当にそんな感じだった。二十歳過ぎからピアノを始めた上にセンスもなかったのでものすごくヘタクソだったのに、自分はプロのピアニストになると信じて疑っていなかったし、それなのにとても横柄で偉そうだったし、そして超絶にヘタクソだった。

なので漫画を読みながら「あー、わかるー」となったことは一度や二度ではない。


漫画の中で印象的なシーンがあって、ヘタクソな玉田くんが「くっそーヘタクソヘタクソってバカにしやがって、今に見てろよ」となって特訓を開始する前に牛丼やらハンバーガーやらラーメンやらを食いまくって「バッテリーチャージ完了」と言って特訓に向かうシーンだ。


悔しい時には食べまくる。そしてそのパワーで前へ進む。

そういうことって私にもたくさんあったし、今日もそうだった。

昼過ぎに接骨院に行って指の治療をして、まだ良くならないから焦って、仕方がないからラーメン屋に行ってラーメンを食べた。ライスもつけてやった。

食べ終わって「やったるわアホが」となった私は、その玉田くんの心境に近いものがあった。

しばらくこんな感じが続きそうだ。

「やったるわアホが」の精神は忘れないようにしようと思う。


今日の演奏動画。

Hermeto Pascoalの作曲した『Montreux』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月27日 (火)

不完全な身体

指の怪我のことで朝イチで接骨院に行った。

先生の見立てでは「あちゃー、多分切れてますねー」とのこと。

指の先の腱が切れてしまっていて、骨折してれば骨と一緒に腱ごとくっつくのだけれど、どうやら骨折はしていなさそうなのでほっとくとこのまま、ということだった。

固定したりすると約2か月はピアノが弾けないので、それはまずいから騙し騙しやっていくしかないかなーと私自身は思っている。

仕方のないことなのだけれど、身体のあちこちがもはや「正常」ではない。

あちこち怪我はしているし、日々老眼は進行していくし。


そうやって考えると、ほとんど多くの人たちが「不完全な身体と共に生きている」のかな、と思った。

どこにも欠陥のない完全な身体を持っている人も世の中にいなくはないだろうけれどそれはほんの一握りの人で、ほとんどの人がどこかしらに傷や欠陥を抱えながらそれを騙し騙し誤魔化しつつ生きているのかな、と。


腱が切れてしまった右手の薬指は多分もう一生伸ばすことは出来ないのだけれど、ピアノを弾く時の動きを想定してみたら多分そんなに問題はなかった。内側に曲げられないのはとても困るけれど、外側に伸ばす動きはほとんどしないから。


この不完全な身体と不完全な人間性を抱えて不完全な人生をこれからも送ることになるのか。

今日の演奏動画。

Clarence Williamsの作曲した『Ain't Nobody's Business If I Do』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

2020年3月4日にもやっているのでリテイクです。

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2023年6月26日 (月)

練習会へ

一日寝たらすっかり指の怪我が良くなってないかなと思ってたけど当然良くなっていなかった。

内出血した所がパンパンに腫れてるしまだ痛い。くっそー。

今日はこれから先々月ぐらいから始動した新しいバンドの練習会。

怪我の回復が思わしくないから欠席しようかなとも考えたのだけれど、直前キャンセルしてしまうとスタジオ代がかかってしまうし何よりせっかくスケジュールを空けてくれた二人の若者に申し訳ないので行くことにした。

右手が使えないのが本当に心苦しい。

私はガチガチの左利きなので日常生活のほとんど全ては左手で済むのは不幸中の幸い。

さて、行ってこよう。

本当に情けない。

今日の演奏動画。

Pat Methenyの作曲した『Always And Forever』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月25日 (日)

タヒねばいいのに

柔道に夢中になり過ぎてしまって一番恐れていた指の怪我をしてしまった。右手の中指と薬指。

組み手争いの中で引き手を切られた時に指がブチっといってしまって、ここまではそれを一番気を付けていたから引き手を切られそうな時にはこちらもぱっと離すようにしていたのだけれど、昨日はとても組み手の上手い先輩相手に引き手の良いところをやっと取れた嬉しさからついつい「離したくない!」と思ってしまってぎゅっと握ってしまった。

なのでもちろん先輩を恨む気持ちは微塵もない。ぱっと離さなかった私が悪い。

一つのことに夢中になると周りが見えなくなって冷静さを欠く自分の性格は自覚していて、それは欠点であり長所でもあるのだけれど、昨日は悪い方に出てしまった。

今日ピアノを弾いてみたらやっぱりまともに弾けなくて、多分一週間ぐらいはダメかなあという感じ。

幸いに(本当は全然幸いじゃない)しばらく本番はない。

毎日やっているYouTubeの演奏動画は6つ貯金があったから何とか持ちこたえると思う。

怪我が回復するまでは書かなきゃいけない譜面を書きまくって何とかやり過ごそう。

問題は明日のリハーサルだ。

他のメンバーの二人に「ごめんなさい、ほとんど左手一本の演奏になるんだけど」と言って許してもらうしかない。

なんで私はこんなに欠陥人間なのか。

死ねばいいのに。

今日の演奏動画。

Traditionalの『Swing Low, Sweet Chariot』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月24日 (土)

閉店と定休日は随分ちがう

旅から帰ってきたばかりでまたすぐに旅に出たくなるのは、一種の中毒のようなものなのかなとも思うのだけれど、旅から帰ってきた来た時に「はー、やっぱり家が一番だー」とはあまりならない。心の何処かで「早く次の旅に出たいな」と思ってしまう。やっぱりちょっと病気だと思う。

そんなわけで昨日旅から帰ってきたばかりだけど「次の旅はどんなかな」という思いを胸に今日は朝からずっとレッスン。ちょっとは働かないとね。


レッスンの最後は池袋で終わりだった。朝食を軽く食べただけだったので随分腹が減っていたのだが「じゃあ君塚で立ち食いそばでも」と思ってももう君塚はない。こういう時に「そうか、もう君塚はないんだ」という寂しさを伴った喪失感に包まれる。そうか、あの人はもういないんだ、みたいな。

仕方がないので帰りの電車で日暮里で途中下車して「六文そば」へ。途中下車が少々めんどくさいのだけれど背に腹は代えられない。

「六文そば」へやってきてみたけれどやっていなかった。

ひょっとして六文そばまで閉店してしまったのか?と思ってすぐにスマホで検索してみたが、土日が定休日なだけだった。良かった、閉店したんじゃなければまた食べに行ける。閉店と定休日の差は驚くほど大きい。誰かが生きていることと死んでいることとの差ぐらいには。

気を取り直して近くにある「一由そば」へ。ここは普通にやってた。ありがたい。

たぬきそば320円をいかせて頂く。

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相変わらずの美味さ。そして安さ。たまらん。

これから小岩に戻って柔道の稽古に行ってくる。


今日の演奏動画。

Milton Nascimentoの作曲した『Cacador De Mim』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月23日 (金)

福岡という物語(ストーリー)

飛行機の中で「すんませんー、ちょっと機体にトラブルがある可能性があってチェックしなきゃなんないんで羽田空港戻りまーす」というアナウンスが入ったのは、その飛行機が羽田空港を飛び立ってから10〜20分後ぐらいのことだった。

「えー、マジかよー」という落胆の声がそこかしこで聞かれる中で私は密かに「ラッキー♪」と思っていた。

飛行機自体、乗っているだけでだいぶ興奮する乗り物だが、その中でも特に離陸の瞬間は一番興奮する。その瞬間を二度も味わえるというのは何ともお得!と思ってしまった。私は別に仕事で行くわけじゃないし。急いでないし別に良いのだ。

飛行機は再度羽田空港に戻り、乗客は一旦降ろされてから別の飛行機に乗せられた。

二度目の離陸の瞬間もやはり興奮したが、疲れていたので私はそこから約一時間寝てしまった。起きたら飛行機は福岡空港に着いていた。

その時点で私がなぜ今回福岡に来たのかが少しだけ判明した。

福岡には私の母の妹、つまり私の叔母一家が住んでいる。

叔母は長年声楽家をやっており、福岡の合唱団の指導などに携わってきた。今でもそれを続けている。

で、私の母とその兄(つまり私の伯父。伯父・母・叔母で三兄妹)は東京に住んでいるのだが、二人とも趣味でアマチュアのコーラスグループに所属している。

この母と伯父の二人が東京から福岡に帰省して(母も伯父も福岡の生まれ育ちだ)、そのついでに福岡に住む叔母(彼らの妹)に歌のレッスンをつけてもらう、というのが今回の主目的だったようだ。

なので福岡に到着するやいなや、軽く昼食を済ませてすぐに音楽スタジオに連れて行かれた。

スタジオは二部屋予約されており、その一室では母と伯父が叔母にレッスンをつけてもらい、そのもう一室には私が放り込まれて「まあ好き勝手に一人で練習でもしとけ」となったわけだ。まあそれはそれでありがたいのだけれど。旅先に出るとどうしても練習量が不足するので、ガツッと三時間弱集中して練習が出来るのはありがたい。「けど何でおれは福岡来て練習してるんだ」と思わなくはなかったけど、まあいいや。

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練習してた部屋。

私は練習、母たち三兄妹はレッスンを終えてスタジオを後にして、夜は叔母の家で料理を作ってもらいつつ酒を飲んだ。福岡はやっぱり魚が美味い。それ以外にも叔母の絶品料理に舌鼓を連打しながら20時過ぎまで酒を飲んだ。


伯父が宿の手配をミスり、普段私が泊まっているようなドミトリー形式のハイパー安宿の宿泊となってしまったので、安宿マスターである甥の私が伯父をエスコートしてハイパー安宿のイロハを伝授しつつそこへ伯父を送り届けた。安宿初心者には少々難易度が高めのホテルだった。

伯父を送り届けた後、一人になった私はまだまだ酒を飲みたかった。よし、これは博多で一人飲みだなと思って街をふらふらしていたら良い感じのアイリッシュパブを見つけた。

ほう、久しぶりに樽生のギネスを飲むのも悪くないなと思って入店した。

樽生のギネスは非常に美味かったのだが、一杯(1パイント)1100円したので「これは一杯だけで失礼しよう」と思って一杯だけで店を出た。

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ギネスは本当に美味しかった。タバコも吸えたし良い店だったのだが、いかんせん私が貧乏過ぎた。

店を出た時点で「やはり私の居場所は路上にしかないな」と思った。

久しぶりに訪れる博多を身体で感じる為には路上で飲むのが一番だ。そのような結論に至った。

コンビニで酒を買って、近くにある川辺に移動した。

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夜景がとても綺麗だなと思いながら缶チューハイをちびちびといっていたが、後から聞いたらこの辺はラブホ街だった。何をやっとるんだ。

かなり良い感じに泥酔してホテルに帰ったのだが、ホテルの部屋が個室であることにテンションが上がり過ぎてしまった。いつもは声を出しちゃいけないドミトリーなのに。

ついつい上がり過ぎてしまったテンションでTwitterの「スペース(勝手に喋る一人ラジオみたいなやつ)」をやってしまったが、何を喋ったかビタイチ覚えていない。何をやっとるんだ。


寝落ちしてからライトな二日酔いで迎えた今朝。


亡くなった祖父と祖母(私の母たちの両親)の墓が香椎という所にあるのでそこへ墓参りに行こうということになっていた。

今回の私の唯一と言っていい「やるべきこと」がこの墓参りだ。母と伯父と三人で電車とタクシーを乗り継いで行ってきた。もちろんタクシー代は二人に奢ってもらった。

その後長浜にある鮮魚市場の一角にある飲食店街に連れて行ってもらい昼食を。

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海鮮丼と煮魚の定食が1000円だった。非常に美味かった。これは自分で金を出した。


その後母たち三兄妹は知り合いのコンサートを見に行くということで、私はそこで放置されて自由行動となった。その後16:30ぐらいに福岡空港で再び落ち合おうということだった。

海が近かったので海を見に行こうと思った。

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海は良い。どこの街に来ても海は間違いなく良い。私は海がとても好きなのだ。

海でしばらくぼーっとしながら「さてどうすっかなー」と思案した。

思案してすぐに「よし、歩こう」と思った。


昨夜「その街を身体で感じたいならば店で飲まずに路上で飲むべきだ」と考えたのとロジックとしては同じだ。その街を肌で身体で感じたいのであれば歩くのが良いのだ。


海沿いを少し散策した後に、目的地を福岡空港に設定した。16:30までにそこに着けば良いのだ。私は福岡空港に向かって歩き始めた。Google Mapで大体の位置関係を調べたが、およそ15kmぐらい。時速5kmで歩けば約三時間。いけるな、と思った。

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途中で川を見た時に、大阪の川の風景を少し思い出した。

空港も近くになってきた時に東福岡高校があった。

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叔母の二人の息子(つまり私の従兄弟)の出身高校だ。

従兄弟たちにもしばらく会っていない。彼らにまた会いたいなあと思った。

風景はだんだん空港近辺の風景に変わってきた。

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意外と楽勝だった。二時間強、三時間弱ぐらいで福岡空港についた。遅れちゃいかんなと思っててくてく歩いてたから、歩く速度も結構速かったのかもしれない。

ということで空港に到着して勝利のビールを飲みながらこのブログを書いていた。

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このあとは飛行機に乗って東京に戻る。

東京が故郷で、そして京都は第二の故郷で。

けれどこの福岡の地も私にとっては確かに故郷の一つなのだ。

母たちの一家は福岡にルーツを持ち、そしてその血が私にも流れている。

私の身体の中に「福岡という物語(ストーリー)」が存在することが何だか不思議だなと思うと同時に、ちょっぴり嬉しく感じる。


早ければまた来年、福岡に来るかも知れない。

また来たいな。


今日の演奏動画。

Denzil Bestの作曲した『Denzil's Best』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月22日 (木)

飛行機代を奢ってもらえるので

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朝5時。自宅最寄りの京成小岩駅から。強烈に眠い。

未だに何故行くのかはよくわかっていないのだが、これから福岡に行ってくる。

福岡は母親の生まれ故郷で子供の頃には夏休みなどの度によく訪れた。今でも親戚がちらほら暮らしている。

数ヶ月前に母親から「6月に福岡に行くけれどお前も行くか?」と聞かれて「そんな金は無いのでやめとく」と答えたら「じゃあ飛行機代は出してやる」と言われたので「なら行く!」と即答した。

という経緯なので何故福岡に行くのかというその目的は未だにわかっていない。目的はわからないが、行く理由は「飛行機代を奢ってもらえるから」だ。

とりあえず母親から知らされている数少ない情報だが、福岡に着いたらすぐに私は音楽スタジオに放り込まれるらしく「そこで一人でピアノの練習してなさい」とのことだった。

確かにそれはそれで結構なのだが、約10年ぶりに福岡を訪れるのに唯一わかっている「やること」が練習なのはますます何の目的で福岡を訪れるのか謎が深まるばかりだ。

ということで今から福岡に行ってくる。

どういう行程になるのかも全くわかっていないので、羽田空港へ向かう朝イチの電車の中から日課のブログとYouTubeの更新はやってしまっておく。

どこかでうどんが食べられると良いな。福岡のコシのないうどんが好きだ。ま、ラーメンでも良いけど。

行ってきます。


今日の演奏動画。

Traditionalの『Mama Don't Allow』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月21日 (水)

おなかちゃんは気合いが違う

流行のファッションについてまるっきり疎い私であるが、最近若い女性の間でおなかを出すファッションが流行っていることぐらいは知っている。外を出歩くとかなりの高確率でおなかを出した若い女性を見る。

私は彼女たちのことを「おなかちゃん」と呼んでいる。

昭和生まれの私などからすると「おなか冷えないかな、大丈夫かな」と少々心配になってしまうのだが、基本的には「人は自分がしたい格好を誰にも遠慮せずにすれば良い」と思っているので、彼女たちが自分のしたい格好をしていることに私が口を挟む余地は微塵もない。誰に何を言われようと自分がしたい格好を好きにすれば良いのだ。

しかしそんな私の心配をよそに、おなかちゃんたちはだいぶ気合いが入っていることを私は知っている。


去年のことだったが、奥多摩にある鍾乳洞に一人でてくてくと行ったことがある。青春18きっぷが余っていたので無目的に日帰り旅に出ようと思ったのだが、そう言えば奥多摩に鍾乳洞があったな、と思って一人で行ったのだ。確か夏のことだったと思う。


奥多摩の山の中にある鍾乳洞までは奥多摩駅からバスと徒歩で行くのだが、夏なのでそれなりに暑かった。私も額にじっとりと汗をかいていたと思う。

鍾乳洞に到着してさて、では中を探検しようと思った時に、おなかちゃんがいた。

二人組の若い女性であったのだが、その片方がおなかちゃんだったのだ。

「大丈夫かなあ」と私は思った。

ご存じの方もいるだろうが、鍾乳洞の中はかなり涼しい。涼しいというよりも寒い。ほとんど冷蔵庫の中と同じような状態なのだ。

その寒さの中でおなかちゃんはおなかを冷やさないだろうか、と勝手に心配になった。

もしも鍾乳洞の中でおなかちゃんが「ちょっとマジ寒いんだけどー!」と言っていたら私の上着を貸してあげようかな、などと考えていたが、それは完全に杞憂だった。

鍾乳洞の中でもおなかちゃんは「ヤバ!マジ神秘的!」とか「ウケる!声めっちゃ響くんだけど!」とか声を上げながら元気いっぱいだった。

きっとおなかちゃんは知っていたのだ、鍾乳洞の中が寒いことも。そしてそれを知りながらあえて「おなかを出す」という選択肢を選んだのだ。全ては覚悟の上だったに違いない。

おなかちゃんの気合いは超すごい、とその時私は知ることとなった。


そして今日、街中で見かけたおなかちゃんであるが。

おなかちゃんたちは自らのおなかを出すために節制に励み無駄な脂肪を削ぎ落したおなかを出しているのがほとんどであるのだが、今日見かけたおなかちゃんは、大分ふくよかなおなかを悪びれずに出していた。私の頭の中を「太鼓腹」という言葉がよぎった。

ここに関しても極めて立派な気合いを感じ取ることが出来た。

引き締まったおなかを出すことが全てではない。引き締まっていないおなかすらをも出していくのだという強靭な覚悟である。

こうと決めたら決して引かない。

引かぬ、媚びぬ、省みぬ。

まるでサウザーのごときその気高きおなかちゃんに私はついつい一礼をしたくなってしまったのだが、怪しまれると嫌なのでやめておいた。

おなかちゃんの気合いはすごい。


私もおなかちゃんのように気高く生きていきたいと思った。

今日の演奏動画。

Archie Brownieeの作曲した『Save A Seat For Me』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月20日 (火)

久しぶりの深夜ラジオ

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少し寝坊してしまったけれどちょうど朝ドラの始まる時間に起きられてそこから自宅トレーニングの後に公園へ打ち込みに行くことが出来た。今日も元気に500本。今日はそんなにしんどくなかったな、なんでなんだろ。

少し寝坊してしまったのには理由があって、昨日の夜は久しぶりに深夜ラジオを聴いてしまった。

聴いていたのはもう何十年も放送が続いているTBSラジオの『伊集院光深夜の馬鹿力』。これの前にやっていたニッポン放送の『伊集院光のオーデカナイト』も含めたらもう三十数年以上彼のラジオのリスナーだ。

若い頃は必ず毎週聴いていたのだけれど、夜更かしがしんどくなってしまった今では「たまたま寝付けなくて起きている月曜日の深夜」っていう時があった時に聴く。昨夜がたまたまそんな夜だった。

枕元にスマホを置いてradikoというアプリで聴く。こういうのも昔と変わったなあ。昔はラジカセのラジオで周波数合わせて聴いてたんだもんなあ。

変わらないのは番組の相変わらずの面白さ。昨日も

「先日京都の人に木刀で頭を殴られました。これはどのような感情を遠回しに伝えられているのですか?」というハガキに

「敵意、だと思いますよ。決して遠回しではありませんけれど」と伊集院先生が答えるというやり取りに布団の中で一人でゲラゲラ笑ってしまった。

また寝つけない月曜日の深夜は聴こう。


うつらうつらとしながら深夜3時近くまで聴いてしまったので少々寝坊して、朝のトレーニングと公園打ち込みとなったのだ。

公園から帰ってきてからは朝飯にうどんを作った。

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昨日九条ネギを買ってきてそれをザツに刻んでタッパーに入れてあったのでそれをドサッと。タンパク質補給の為に卵も。それから台所に乾燥ワカメがあったのでそれも入れて。

立ち食いそば屋のそばももちろん好きだが、自分で作るうどんもまあまあ好きだ。


食べてからは風呂に入って練習に行った。

そういえば、と思い出したのだが、明後日から二日間福岡に行く。仕事で行くわけではない。というか、自分自身でも何で行くのか未だにわかっていない。とにかく明後日の朝の始発の電車に乗って羽田空港に行ってから飛行機で福岡に行く。

なぜか福岡に着いたらすぐに音楽スタジオに入れられて練習をしとかなきゃいけないらしいのだが、その辺の詳細もよくわかっていない。

ともあれ、普段の練習からは少し離れてしまうので、出来る内に普段の練習をしっかりとやっておいた。

明日は演奏の仕事。

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毎月第三水曜日に小岩BACK IN TIMEでやらせてもらっている【歌声酒場】。ベース上條貴史さんと。
ありがたいことに定期的にドラムの参加者(しかもみんな上手い!)がいらっしゃるので、ピアノトリオが常に成立できる状態がキープ出来る。
バンドアンサンブルの中で歌ったり演奏したりは本当に楽しいので、是非お越しくださいませ。
もちろん全ての楽器の方も大歓迎です。

6月21 日(水)東京小岩 Back in time
03-3659-0351
http://www.bqrecords.net/backintime.htm
「歌声酒場 (Jam Session)」
piano:福島剛 bass:上條貴史
19:30~start  music charge: 2000円


今日の演奏動画。

Dizzy Gillespieの作曲した『Shaw Nuff』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月19日 (月)

浮気してごめんよ

朝から千駄ヶ谷でレッスンだった。

ということはいつものように浅草橋乗り換えなのだが、一週間ちょっと前の記事に書いた通り、前回は浮気して「文殊」に行ってしまったので今日はいつものように「ひさご」へ。

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かけそば320円。あー、やっぱこれだわー、このキリっとした醤油の香り、たまんねーわーと舌鼓を打つ。ひさご最高だよ。ありがとう。


そこそこの満員電車に耐えながら千駄ヶ谷に移動してそこから夕方まではひたすらレッスン。

今日の生徒たちは全員9月に開催する発表会(約3年半ぶりの開催)に出演予定の人たちだったのだけれど、全員かなりの進歩が見られた。すげえ!と何度も唸ってしまった。

正直、あと3か月を切っているのでどこまでもっていけるかなーという所もあったんだけれど、かなり良いところまでもってきてくれた。やっぱり練習だな、負けてられん。


レッスンが終わって小岩に戻った。最近毎日練習している曲の練習を2時間だけやって、そこからは今度の発表会に向けた資料作り。バンドのメンバーに送る為の譜面・音源・覚え書きの準備。かなり時間がかかったし、まだ譜面も揃っていないので全て完成というところまではいかないのだけれど、とりあえず出来るところまで。こういう時にやっておかないと。


明日は朝からトレーニングと公園の打ち込みが出来たらいいな。ピアノの練習もたくさんしたい。


とりあえず今日はおしまい。


さて、飲酒飲酒。


今日の演奏動画。

Traditionalの『Old Time Religion』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月18日 (日)

消えた

月イチの立川。

今月も立川「Jesse James」で歌の高原かなさんとライブをしてきた。

帰りの電車で頑張って書いたブログがスマホの誤作動で消えた。

誰も悪くない。

私も悪くない。

今日の演奏動画。

Harry Warrenの作曲した『Lulu's Back In Town』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

テーマのアレンジやコード進行はThelonious Monkのアルバム【It's Monk's Time】に収録されたテイクを参考にしています。

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2023年6月17日 (土)

バックアップをとれっつってんだろ!

以前の記事でこんなことを書いた。


世の中には失くしたら困るものはたくさんあるけれど、私の場合はその中でもぶっちぎりに困るのは普段使ってるUSBメモリーだよ、と。

それは何としても失くさないように気を付けたいが、もしも失くしてしまった時の為にはバックアップを取っておこうね、という内容だった。

本文中で「バックアップをとろう」と6回も書いていた。

にも関わらず面倒くさくてバックアップをとっていなかった。

なぜこんなことを再び書いているかというと、このUSBメモリーが再びどこかへ行ってしまったからだ。

様々な場面で冷や汗をかくことがあるが、この「USBメモリーが…ない…」という時には冷や汗に加えて動悸息切れまでする。


そのことに気付いたのは今日のピアノの練習の前半戦が終わったところだった。ここの所、練習の前半戦では最近挑戦しているとある難曲を二時間ぐらい弾くことにしている。まだ5割も弾けていないけれど。練習ではまずは苦手なところをピックアップしてそれをゆっくりなメトロノームに合わせて丁寧に弾いて、何回か連続でノーミスで弾けたら少しだけメトロノームの目盛りを上げて、ということを繰り返す。速くなってミスをするようになったら少しテンポを落としてやり直し。私の練習のモットーは「本番では間違えても良いけど練習で間違えてはいけない」である。本番でも間違えちゃいけないんだけど。良いんだよ、それは。結果論なんだから。とにかく間違わないように、ゆっくりと何回も、である。

それが終わったら今度は多少のミスは目をつぶるということにして曲全体を10回ほど通して弾く。これだけで約二時間。今日もきっちりやった。少しずつだけれど曲が自分の中に入ってきているから嬉しい。


その練習が終わった後に「さて、いつものYouTubeの演奏動画の準備でもするかな」と思ってカバンの中のUSBメモリーを探したら、なかった。


仕事部屋のどこを探してもなかった。


心臓がバクバクいってきたのでタバコを吸って心を落ち着かせようと思ったら、二本も吸ってしまった。


そのUSBメモリーは昨日仕事部屋で使った。

昨日は家と仕事部屋しか往復してないはずなのに。


他にどこか行ったかなと考えたけど、仕事部屋から家へ帰る時にいつものように一時間ぐらい散歩しながら路上飲酒をしていただけだ。


まさか、その路上飲酒の時にどこかで落として…


やめてくれ!それはやめてくれ!


とりあえず一番ありそうなのは家のどこかだ。昨日履いていたズボンのポケットに入っているかもしれない。よくズボンのポケットに裸でUSBメモリーを突っ込んでいるのだが、突っ込むなよ、とも思う。


今日は全練習を終えてこれから家に帰って柔道の稽古に行く支度をしてから稽古に行く。

たのむ、家に帰ったらどこかにあってくれ!

たのむ!マジたのむ!


もう一回言うけど、USBメモリーはバックアップをとりましょう。絶対とりましょう。


今日の演奏動画。

Buddy Kaye とTed Mossmanの作曲した『Full Moon And Empty Arms』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月16日 (金)

充実の無職Day

今日も無職だったのだが、今日はなかなかに充実した一日だった。

朝ドラ前に起きることに成功して、朝ドラが始まる前までに家でのトレーニングを終えることができた。

なので朝ドラ終了後にはすぐに公園に行って打ち込みができた。

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昨日に引き続き二日連続で行けた。

朝の自宅トレーニング~公園打ち込みをフルコースで出来ると本当に気分が良い。しんどかったり眠かったりですぐサボっちゃうんだけど。


公園から戻って自宅で朝食を食べてから風呂に入って、それからこれまた久しぶりに接骨院に行った。

もちろん小岩の「すぎむら接骨院」である。

このブログの横にリンクを貼っておいたので、怪我などで苦しんでいる人は是非行くべし。

私はなかなか治らない四十肩の治療に。

やっぱり接骨院に行くとかなり痛みが軽減されるな。

あ、そういえばブログのリンクはPC版サイトからしか見れないおそれもあるのでこの本文中にもリンクを貼っておく。

「すぎむら接骨院」


値段は安いのに治療の質はめちゃくちゃ高い。ここしかないでしょ。小岩以外の人にもオススメ。電車乗って行く価値あるよ。

あと、特筆すべきは奥さんのエリちゃんがちょっとギャル。


そのあとは仕事部屋に行ってずっと練習ができた。約8時間ぶっ通し。


やることを全部やれるというこういう日がたまにあると本当に嬉しい。

今日の演奏動画。

Clifford Brownの作曲した『Tiny Capers』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月15日 (木)

レコード聴いてたら偶然に

今日のレコード。

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Jimmy Witherspoonの【Ain't Nobody's Business】。こないだ御茶ノ水で買ったやつシリーズ。

いつもはレコードは一日に片面ずつ聴くのだけれど、今日はこのA面を聴き終わってB面も聴いている。

もちろんレコードが素晴らしいってのもあるのだけれど、他にも理由があって。

たまたま昔からお世話になりまくっている人から電話がかかってきて、『Ain't Nobody's Business』の譜面があったらもらえないだろうかと言われた。

今たまたままさにその曲レコードで聴いてるよ、と思った。すごい偶然だ。

基本的には人に譜面をあげることなんてない。もちろんお金をもらう。そういうことで生活しているんだから、当たり前だ。

でも本当に昔からお世話になっている人なので、そういう人には気分よくタダであげる。

ということで「さて、練習も終わったしレコード聴きながらブログ書いて帰ろうかな」と思っていたのに譜面作成と送付の作業が急遽入ってしまったので、レコードを両面聴いている。

Jimmy Witherspoonのボーカルが本当に素晴らしいし、後ろのバンドも抜群だ。これもとっても良いレコード。

譜面作成も送付も終わったのでブログもこんなとこにして帰ります。今日は遅くなっちゃったな。でも丸々一日練習出来たからいいや。今日は「弾く」練習が多かったのでさすがにちょっと手が痛い。

さて飲酒、飲酒。

今日の演奏動画。

Matt Dennisの作曲した『Violet For Your Furs』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月14日 (水)

金を払って初めて「客」になれる

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今日のレコードは昨日に引き続きGeoroge Lewisの【At Club Hangover vol.1】。今日はB面。

レコードを買ってきたらそこに入っている曲を全て採譜してってことをよくやるのだけれど、先日聴いていたB.B.Kingのゴスペルアルバムを採譜し始めている。このアルバムもやろうかな。半分ぐらいは既に譜面書いたことのある曲なんだけど。

今日は昼にラーメンを食べに行っていた。

家を出る前にぼんやりと「腹が減ったなー、しかし金を無駄遣いするのもいかんので今日は霞を食べて生きていくかなー」と思っていたのだが「そういえば!」と思い出したことがあって、こないだ友人から「魁力屋」というラーメン屋のラーメン一杯無料券をもらっていたのだった。

「これだ!」と思った。

お店の18周年記念を祝って配られたその無料券は使用期限を見たら今月末までとのことだったので、こういう時にこそ行かなくては、と思って自転車にまたがった。

近くに「魁力屋」あったかなーと思ってネットで探してみたら、篠崎のあたりにあった。我が家からは柴又街道をずっと下っていけば良いだけだった。

途中で友人が働くラーメン屋「亜熱帯」を通るのが何となく心苦しかった。その辺まで行くのならば友人の店に立ち寄れば良かったのだけれど、今日は無料券に釣られて別の店に行くから。友人N氏ごめん、と思いながら「亜熱帯」の前を通りかかったら行列が出来ていたので良かったと思った。今は人気店なんだな。実際に「亜熱帯」はめちゃくちゃ美味いので行くべし。

そこから更に自転車を漕いだら「魁力屋」があった。

このあたりから私の小者ぶりが炸裂し始めてきた。

「タダ飯食らうってどうよ?」と自問自答し始めてしまったのだ。

客は金を払って初めて「客」になれるのだ。それが今日の私は無料券を使うので金を払わない。私は乞食同然の人間なのではないだろうか。私に矜持はあるのか。そんなことを考えていたら悶々としてきた。

店に入って着席を促される。

とりあえず無料券を取り出してみた。

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店員さんにおそるおそる「あの…これ…使えますか…?」と聞く。

「はい!大丈夫ですよ!」と元気いっぱいに女性店員が答えてくれた。

しかし心の奥底では「タダ飯食らいのクソ客様でございますねー」と罵られていたのかもしれない。いや、そんなことはないはずだ、あの明るい笑顔とよく通る元気の良い声にはそのような気配は微塵も感じられなかったはずだ。

席に置かれたタッチパネルからラーメンの並を注文してしばらく待つと、ラーメンがやってきた。

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これだ。

いかにも美味そうだ。

「魁力屋」は創業18年。最初は京都の北白川にあった。

その一号店を私は知っている。18年前、25歳だった私は京都に住んでおり、その魁力屋一号店のすぐ近くでアルバイトをしていたので、バイト帰りなどによく立ち寄ったのだ。

「懐かしいな」と思いながら、「さて、ここには一味唐辛子をかけて…」と思って卓上を調べたが、一味唐辛子がなかった。

店員さんを呼ばなくてはならなかった。

金を払わないクソ客なのに。

店員さんにお願いして一味唐辛子を持って来ていただいた。クソ客なのに。

さらにそこには無料で入れ放題のネギをどさっといくのが私のお気に入りだったが、卓上のネギがもはやちょびっとしか残っていなかった。

ネギのお代わりを頼むのか…?クソ客なのに…


頼んだ。

本当に申し訳ない。

本当に生きていてすまない。

ラーメンはとても美味しかった。

しかし私は汚辱にまみれていた。敗北感にまみれていた。

金を払わないクソ客なのにも関わらず、店員さんの手を煩わせて一味唐辛子を持ってこさせ、あまつさえネギのお代わりまで頼んでしまった。


私に生きている価値などないのではないだろうか。


本当に申し訳ない。


今度はきちんと金を払って「魁力屋」に行こう。


今日の演奏動画。

Abdullah Ibrahim(Dollar Brand)の作曲した『Song For Lawrence Brown』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月13日 (火)

平均点70点を目指そう

今日のレコード。

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Georoge Lewisの【At Club Hangover vol.1】。こないだ御茶ノ水で買ったやつ。今日はA面。

この時期のニューオーリンズ系のバンドはホントにリズムが「速い」。テンポが速いんじゃなくてリズムが速い。すさまじい推進力。素晴らしい。

今日は70点ぐらいの日だった。そこまで寝坊した訳ではないけれどちょっとゆっくり起きてしまったので、家でのトレーニングは出来たけれど公園に打ち込みに行くことは出来なかった。

家で軽く食べてから風呂に入って仕事場へ。レッスンの前に一時間ちょっと練習してからレッスン。レッスンが終わったらまた練習して今こうやってブログを書いている。今日はこの後出かけなくてはならないので。

もしも今日あと一時間早く起きることが出来たら公園に打ち込みにも行けたしレッスン前の練習も二時間は出来たと思う。そうしたら100点だったのだけれどそれが出来なかったので70点ぐらい。

そう思った時に「毎日の平均点が70点か80点ぐらいなら上出来なのかな」とも思った。

もちろん100点で出来る日もあるし、逆に気分がふさぎ込んだり体調が悪かったりして「今日は何も出来ないし、したくない」という0点の日もある。そういうことを積み重ねていった時に70点から80点の平均点があれば上出来なのかもしれない。

良い日もあるし悪い日もある。今日は完全に良くはなかったけど悪くもない、どちらかと言えば「良い」寄りの日。

一日一日の積み重ねだなあ。


今日の演奏動画。

Eric Alexanderの作曲した『Second Impressions』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月12日 (月)

予想以上に時間がかかる

今日は色々とうまくいかなかったという訳ではないけれど、思いのほか色々と手こずる日だった。

朝の早起きに失敗するし、家を出るのも遅くなってしうし、仕事部屋に来て昨日からのやりかけの仕事の処理をしようと思ったらそれは思ってた以上に時間がかかったし、その後にいつものように音源を聴きながら練習用の譜面を書こうと思ったら意外と音源が複雑で譜面を書くのに時間がかかったし、その後にその曲を練習するのにもまあまあ時間がかかったし、録音もなかなか手こずった。

全てのことが予想していたよりも少しずつ多めに時間がかかってしまったので、「今日はここまでやれたらいいな」と思っていたことの半分ぐらいしか進まなかった。

なので最後のブログ書きも今日はいつにも増して雑。

「今日の演奏動画」のコーナーは私の最も愛するピアニストの曲を丁寧に弾いているのでそれで許してもらおう。

明日は色々進むといいな。


今日の演奏動画。

Abdullah Ibrahim(Dollar Brand)の作曲した『For Coltrane』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月11日 (日)

セーフティネット

昨日は柔道の稽古の日だった。

トレーニング自体はほぼ毎日やるようにはしているけれど、やはり週に一回の稽古は格別。

未だに四十肩が治らない私ぐらいの中年になると気力を振り絞って動くこと自体が尊いので、もはや勝ったから嬉しいとか負けたから悔しいとかそういうレベルでもない。自分よりも数段強い先輩方の胸を借りて正面から全力でぶつかっていって派手に跳ね返されるだけで何とも言えない爽快感がある。コテンパンにやられてるのに楽しい。

とりあえずは私も形だけは「有段者」という立場ではあるので、初心者の白帯の方に指導(というほどちゃんとしたものでもないのだけれど)をすることもあるが、それも身が引き締まる。私など大したことは教えられないが、少しでも柔道の楽しさを共有出来たらなという気持ちはある。

稽古後に先輩方と飲みに行くのも楽しい。みな同世代のおじさんたちだ。柔道の話題を中心におじさんたちがキャッキャウフフと酒を酌み交わす時間は何物にも代え難い。

こういった一連のことを考えてみると、もはや柔道(とそれにまつわる)の時間は、私にとって一種のセーフティネットになっている。健全に日々を過ごすため、仕事への活力をチャージするための時間である。つらいことやしんどいことがあってもそこに逃げ込めば何とかなるというセーフティネットとしての役割を担っている所が大きい。

こういったセーフティネットをいくつか確保しておくことは非常に重要なのではないだろうかと思う。

私の場合は柔道に加えて「海」もまた一種のセーフティネットだ。海で釣り糸を垂れている時間は全神経を釣りだけに集中出来るので現実的な諸々の出来事から逃避出来る貴重な時間なのだが、釣りは年に数回しか行けないので、それに比べると週に一回ある柔道の時間は非常にありがたい。

生活のほとんど全ては音楽に捧げる。これは自分で選んだ生き方なので後悔はない。

けれどそこで行き詰まったりしんどくなった時に頭を切り換えられる場所があることは私にとっては大変なプラスだ。

音楽でどんなに失敗しても柔道でリフレッシュしてまたチャレンジすればいいやと思えれば、音楽でチャレンジすることに貪欲になれる。それをあまり怖いとは思わなくなる。

私の周りには音楽を仕事として選択はしなかったものの、とても真剣に音楽に取り組む人たちがたくさんいる。

願わくばそういう人たちにとっても音楽がセーフティネットとして機能すれば良いなと思う。

どんなに傷ついてもそこに戻れば何とかなる、という場所に。


今日の演奏動画。

Eddie "Lockjaw" Davisの作曲した『Hey Lock !』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月10日 (土)

音楽的に自由であるかどうかということとインプロはあんまり関係ない

今日のレコード。

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昨日買ってきたB.B.Kingの【B.B.King sings spirituals】のB面。

やっぱり良い。

このレコード、昨日気付いたのだけれどB.B.Kingは多分歌しか歌ってない。B.B.Kingと言えばFreddie King、Albert Kingと並んで「ブルース三大KING」と称される名ギタリストなのに、ギターを弾いていない。

それに関して気付かされたことがあって、昨日もちらっと書いたけれどこのアルバムにおいては後ろのミュージシャンたちもほとんどアドリブをしていない。淡々とコードを弾いたりリズムを刻んだり、そういうことに終始している。たまにオルガンの短いアドリブソロがあるぐらいだ。それ(ほとんどアドリブがないこと)がめちゃくちゃ良いのだ。

私は頭のどこかで「自由に音楽をやるんだ!インプロ(improvisation:即興演奏)だ!」という考え方があって、そういう音楽に心を惹かれることが多いのだけれど、B.B.Kingがひたすらゴスペルを歌っているだけのこのアルバムにはインプロの要素は極めて少ないのにものすごく自由だ。

インプロをすれば自由になるわけでもなければ、インプロをしなくても不自由になるわけでもないという当たり前すぎることをこのアルバムが改めて教えてくれた。

いやあ、良いアルバムだなあ。買って良かった。多分500円くらいだった。良い買い物だ。


昨日から今日にかけて仕事関係のことでものすごく疲弊していて鬱々としていたのだけれど、こういう素晴らしい音楽に癒されて元気になれる。

更に元気になる為に今から柔道の稽古に行ってくる。

頭切り替えていこう!


今日の演奏動画。

Abdullah Ibrahim(Dollar Brand)の作曲した『Capetown District Six』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

2020年2月26日にもやっているのでリテイクです。

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2023年6月 9日 (金)

浅草橋で浮気してムラムラしてレコード屋に行く

今日は朝からちょっとした背徳感を味わってしまった。

朝から千駄ヶ谷でレッスンがあったのでいつものように浅草橋で電車を乗り換える時に朝食を、と思ったのだが、いつも行く立ち食いそばの「ひさご」から浮気してその裏にある「文殊」という蕎麦屋に行ってしまった。

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こちらが「文殊」のたぬきそば470円。いわゆる"The 立ち食いそば"ではなく、街中の蕎麦屋で食べられるタイプのやつ。それが470円というのは非常にリーズナブル。

「ひさご」と甲乙つけ難いが、値段を考えるとやはり「ひさご」に行ってしまうのかなあ。とにかく「文殊」は十分に美味しかった。「ひさご」、浮気してごめん。

千駄ヶ谷でレッスンをしてから池袋へ。こちらもレッスン。

しばらくお休みしていた生徒が久しぶりにレッスンに来てくれた。まずは軽く実戦形式のスパーリング的にセッションをしてみたが、腕が落ちているということもなく、休みの間にも彼女が地道に稽古を積んでいてくれたことに嬉しくなった。

池袋でレッスンが終わったついでにカリスマ美容師たちがやっている行きつけの美容室(1300円)で散髪を終えて、さて小岩に戻ろうと思ったのだが乗り換えの御茶ノ水でつい「レコード屋行きてえ」とムラムラしてしまった。

あまりお金もないのについついレコード屋で散財。2000円ちょっとだけど。良いんだよ、これは無駄遣いじゃないんだよ、投資なんだよ投資!と自らに言い聞かせる。

けど今時聴きたかったらYouTubeとかでいくらでもタダで聴けるからね。無駄遣いっちゃあ無駄遣いなんだけど、良いんだよ、レコード好きなんだから!

ついつい買ってしまった三枚はコチラ。

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ジャケットがイカつくてカッコよかったGeorge Lewisのアルバムと、曲目が割と好みにドンピシャだったJimmy Witherspoonのアルバムと、「どんなんだろう?」と興味をそそられた『B.B.King、スピリチュアルとゴスペルを歌う』というアルバム。

練習後にブログを書きつつ聴いているのはB.B.Kingの一枚。本当に普通にゴスペルやってる。インプロがどうとかじゃなくて、めちゃくちゃシンプルに。かなり良い、このレコード。

明日以降はこれのB面いって残りの二枚もゆっくり聴こう。今回のラインナップはだいぶ黒人音楽色強いなあ。だって好きなんだもん、仕方ないよね。

これはちょっと言い訳に聴こえてしまうかも知れないけどね。
私もYouTubeで音楽を聴くし、これは自分の勉強の為にはめちゃくちゃ役立ってるしありがたいし感謝している。

けどね、無いお金を無理矢理捻出して買ったレコードを「最高だなあ」と聴くのは、ちょっと「音楽の経験」としての質が違うんだよ。

もちろん生で聴くのには敵わないけれど。

レコードを買ったり生の演奏を聴きに行ったり。こういうことに固執していくのはいくら古臭いとバカにされても良い。これは私の音楽家としての一種の矜持だ。

今日の演奏動画。

Thelonious Monkの作曲した『In Walked Bud』をベースの野々口毅さんとデュオで弾いてみました。

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2023年6月 8日 (木)

クーポン券は貯め込まないように

朝はトレーニングと公園打ち込みに行けなかったー。 目覚ましで起きて朝ドラを見ていたら眠くて眠くて。 終わってからすぐに二度寝してしまった。罪悪感はあったけれど、今日の充実を取った。眠いと何も出来ないから。 今日は午前中にレッスンがあって、それからはベースの野々口毅さんと月に一回やっている「基礎練習会」。ひたすら基礎練習をやる会。 レッスンも基礎練習会も眠いと話にならないから。もうちょっと早く寝なきゃダメだな。 二度寝のお陰でレッスンも基礎練習会もばっちり集中できた。基礎練習会の後は二人で少しだけ曲も録ったので、今日と明日の「今日の演奏動画」のコーナーはその録音動画から。 いつも良い練習を一緒にしてくれる野々口さんには本当に感謝。 基礎練習会が終わって、朝から何も食べていないことに気が付いて、いつものようにゆで太郎に向かった。 以前この記事にも書いたが、今はちょうどゆで太郎がクーポン券を配っている時期なのだ。 この時期にクーポン券を貯金しておくことによって今後のゆで太郎生活が豊かなものになる。 なのだが今日は一つ失敗をした。 今日の私は数日前にゲットしたクーポン券を既に持っていたので、それを使いつつ新たなクーポン券をもらえば良かったのだが、「いや、ここでのクーポン券の無駄遣いは数か月後に響く。今日はクーポン券を使わずにノーマルかけそばでいこう」などと考えてあえてクーポン券を持参しなかったのだが、「持参すれば良いじゃん」ということに途中で気付いた。 ゆで太郎のクーポン券はこれなのである。 Fygxcj9amaagdaz 例えば一つ「かきあげ」を使ってしまったとしても「おろし」以下の6種類のクーポン券は残るし再度使える。 そして今日新たにもらえるクーポン券にも「かきあげ」はついてくる。 ここは大胆にいっても良かったところだったのだが何故だか今日は日和ってしまった。くそう。 このクーポン券配布期間中はなるべく足繫くゆで太郎に通いたいところではあるが、次回からは既に持っているクーポン券は積極的に使っていく。 いつも余らせてしまうぐらいなんだから。 ということで今日はかけそばに無料の天かすと調味料「赤鬼」を入れたそばをいっといた。 Fygxc5baaaeimhj これはこれで美味しいんだけど。 今日の演奏動画。 Duke Ellingtonの作曲した『I Let A Song Go Out Of My Heart』をベースの野々口毅さんとデュオで弾いてみました。

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2023年6月 7日 (水)

本末転倒やむなし

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朝の自宅トレーニングに引き続き今日は公園の打ち込みに行くことができた。

実は今日から少しだけトレーニングに改良を加えていて、これまでは木に柔道の帯を巻き付けて打ち込みをしていたのだけれど、今日は自転車の古チューブを巻き付けてやってみた。古チューブは道場から借りパクしているものだ。

500本、いつものようにやってみたけれど、これがなかなか良い。ちゃんとした「形」に入るためにはチューブをしっかり引っ張らなくてはならないので身体に負荷がかかる。しんどいかしんどくないかで言うとしんどい。

明日も行けると良いなあ。明後日は多分行けないから。


昼からは仕事場へ向かって溜まっていた譜面書きの仕事を終わらせる。あとは最終チェックだけ、というところまで来たから全体の95%ぐらいは終わったかな。良かった。

で、この時にふと「変なの」と思ったことがあって。

私はそんなに仕事を溜め込む方ではないのだが(そもそも仕事が少ないっていうのもあるけど)、それは「さっさと仕事を片付けて練習したいから」というのが大きな理由だ。

それに気付いた時に「変なの」と思ったのだ。

音楽家なんていう商売は因果なもので基本的に休みはない。仕事をしているか、そうでない時には練習をしなくてはならない。まあ私は柔道したり飲酒したり釣りに行ったりもするけれど。でも「仕事をしていない時間のほとんどは練習することに費やしている」というのは他の多くの音楽家と一緒だ。

その練習は何の為にやるのかと言えば、仕事をする為なのだ。仕事があるから練習をする。あるいはいつ仕事が来ても良いように普段から練習しておく、といった具合だ。

なのに「仕事を早く片付けて練習したい」というのは、目的と手段があべこべになってしまっているのではないかと思ったのだ。

いつからこんな風になっちゃったんだろう。まあ良いんだけど。それを自分で悪いと思ってないし。

とにかく「変なの」と思っただけだ。

さて、明日は午前中にレッスンしてから昼からはベースの野々口さんと基礎練習会。どっちも頑張ろう。

そっか、やりたいことがたくさんあるんだな。

それでか。


今日の演奏動画。

Mike LeDonneの作曲した『Encounter』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月 6日 (火)

勘違いの背景

今日のレコード。

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Ray Bryantの【Alone at Montreux】。ソロピアノ。一曲目のゴスペル『Gotta Travel On』から全開。「おう。ブルースやで。なんか文句ある?」みたいな感じ。最高。


今日は久しぶりに近くにあるスポーツセンターのトレーニングジムに行ってきた。

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一回300円てのが気軽で良い。たまに行く。一時間ちょっとみっちり追い込んで汗をかけたので良かった。

それらとは全然関係ないのだけれど今日はちょっと面白いことがあって。

ピアノの生徒から「コード」について質問のLINEがきた。

質問の内容についての詳細は割愛するけれど、そこで”とある勘違い”が発生していたのだ。


その勘違いの原因になった音楽の話を書いておく。

・Cというコードが表しているのは「ド・ミ・ソ」という三つの音から成る和音のことである。

・ただし、ジャズピアノのボイシングにおいては単に「C」というコードだけが表記されている時に「ミソシレ」とか「ミラレ」なんていう和音を弾くことがある。

・これは任意に(勝手に)△7thや6th、9thなどのテンションノートを加え、更にこれも頻繁に起こることだがルート(ド)や5度(ソ)を省略した為にそうなっている。

以上がその勘違いの要因となった背景だ。

そして起きたのは以下の勘違い。

・Cというコード表記の時に「ミソシレ」とか「ミラレ」と弾けますよね?→はい、そういう風に弾いても問題ないことが多いです。

・ではCは「ミラレ」ということで良いんですか?→それは違います、あくまでもCは「ドミソ」です。

ということだ。

先ほども言ったようにCというコードを「ミラレ」と弾くことはあるが、それは幾つかの工夫を加えた結果そうなったのであって、Cというコードが表しているのはあくまでも「ドミソ」なのである。


こういうことが起きた時に私の頭の中では以下のように変換された。

・キスの天ぷらって美味しいですよね。→はい、キスは天ぷらにするととても美味しいです。

・キスって天ぷらということで良いですか?→いえ、キスはあくまでも魚です。天ぷらにするだけでなく刺身にしても焼いても美味しいです。

というように。

「キスの天ぷら」はあくまでも「素材(魚)としてのキスを調理したもの」であり、「キス=天ぷら」という図式は成り立たない。もちろんそうなる時もあるけれど、という話で。


多分これに類する勘違いって自分でも数多くしてきているんだろうなあと思った。

それと同時に、様々な勘違いの要因となっている背景を探るのはとても面白いなあと思ったのだ。

何となく今日面白いなと思ったことでした。

今日の演奏動画。

Abdullah Ibrahim(Dollar Brand)の作曲した『The Homecoming Song』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月 5日 (月)

自分の特売セール

今日のレコード。

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Randy Westonの【African Cookbook】。Abdullah Ibrahim氏と並んで私がものすごく大きな影響を受けたピアニストの1964年の作品。もう「好き」以外の言葉が出てこない。晩年のRandyの演奏もめちゃくちゃ好きだけど、若い頃の演奏も大好き。若い頃のRandyはやっぱりモンクとかエリントンの影響を強く感じる。

昨夜は何だか疲れていていつもより少し早く寝てしまったのだけれど、そうしたら夜中の3時過ぎに起きてしまってそこから再度寝られなかった。

寝付けないものだから仕事のことを色々と考えていた。

もうすぐ青春18きっぷの夏の利用期間に入るから、7月の京都はそれを使って行くのは間違いないのだけれど、そこで往復二枚使って三枚余る。青春18きっぷは五枚綴りなのだ。

その余った切符を使って無目的にどこかに行くのが好きなのだけれど、それにかこつけてこんな仕事はどうかな?ということを考えた。

青春18きっぷの利用期間に限り10000円くれたらどこにでも行って演奏しますよ、という「フクシマ特売10000円セール」。

演奏でも良いしレッスンでも良いしジャムセッションやってくれとか何でもいい。とにかくギャラを10000円だけくれれば青春18きっぷを使って何とか辿り着くから好きに私を使ってくれ、というやつ。

考えたんだけど多分あんまり需要ないな。何つったって私があちこち旅に行きたいだけだからな。

静岡とか山梨とか福島とか仙台ぐらいだったら日帰りで行けそうな気もするんだけどどうなんだろう。無理かな。

ま、いいや、興味ある人はメールください。激安特売品です。

そんなことを考えていたら朝になったので風呂に入って朝ドラを見て朝ドラが終わると同時に家を出た。今日は千駄ヶ谷でずっとレッスンの日だった。

もちろん朝は浅草橋で途中下車して「ひさご」で立ち食いそばを。

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今日はかけそば320円。朝はかけそばでも全然いいな。これぐらいがちょうどいい。


で、眠い目をこすって気合でレッスン。今日のレッスンも実に楽しかった。一生懸命練習してきてくれる生徒のレッスンなんて楽しいしかない。

ということで今日も良い一日でした。

あ、特売セール興味ある方はマジでご一報ください。いないと思うけど。


今日の演奏動画。

John McLaughlinの作曲した『A Lotus On Irish Streams』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月 4日 (日)

仲間の準優勝

今日のレコード。

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James P. Johnson の【Feelin' Blue】。ジャズの最初期の頃のストライドピアニストのJames P. Johnsonなのだけれど、むせ返るようなブルースフィーリングとスイングフィールがえげつない。あと純粋にめちゃくちゃピアノが上手い。確かに最近のミュージシャンの技術って上がってきているのだけれど、昔の人でもこういうヤバい人がいっぱいいる。すごいなあ、ホントにすごい。

今日は一日譜面ドカタ。依頼が来ていた譜面作成仕事、全五曲の内三曲が完成したら一旦送付しますと依頼主に伝えてあったのだけれどその三曲送付のところまで何とかいった。これで問題なければやっと折り返しだ。また明日以降に続きをやろう。


そんな一日だった今日、とても嬉しい知らせが一つ入ってきた。

道場でいつも一緒に柔道の稽古をしてくれている中学生が今日開催された試合でなんと準優勝したとのこと。やったぜ!

中学3年生中軽量の部、らしい。試合の動画を引率した先生が送ってきてくれたのだけれど、その動画の中でも彼は非常に綺麗で見事な一本を取っていた。私が頑張ったわけではないのに知らせを聞いて思わずガッツポーズしてしまった。

別に勝ったからすごいとか負けたからダメだとかそういうことではない。怪我無く無事に試合を終えて帰ってきてくれることが何よりも大事なのだけれど、やはり彼のこれまでの努力が少しでも形のあることで評価されたのがとても嬉しいし、それともう一つ「こうやって試合で綺麗な一本なんて取っちゃったら柔道がやめられなくなっちゃうんだよなあ、しめしめ」という嬉しさもある。私も試合で綺麗な一本を取った経験がある。これはむちゃくちゃ気持ちいいのだ。多分どんな麻薬よりも気持ちいい。これで彼がさらに柔道のトリコになってくれると良いなあ。

ともかく「おめでとう」という気持ちでいっぱい。本当に嬉しい。

もう一つ気になることがあって、その道場仲間の彼が出場した今日の試合は、本来ならば学校の柔道部に所属していなくては出られない試合だったのだが、今年から学校の柔道部に所属していなくても町道場などに所属していれば出られるようになったということだった。

私も中学生の頃にその試合に出たことがあるのだが、私は中学校の柔道部に所属していた。

これがどういうことかと言うと、簡単に言ってしまえば「学校の柔道部に所属していなければ出場できない」というルールがあると単純に人数が足りなくなるということなのだ。

私が中学生の頃にはほとんどどこの中学にも柔道部があったし、その大会に出場してくる選手の数も多かった。私は常に軽量級で出場していたが、トーナメント表には常に20人ぐらいの名前があったと思う。

それが今ではほとんどどこの中学にも柔道部はない。だから「学校の柔道部」を前提にしてしまうととにかく人数が集まらないということなのだ。

ここには色んな問題が含まれている。公務員(学校の先生)のサービス残業として成り立っている「部活」自体の問題。それから柔道という競技の危険性の問題。やはり怪我の多い競技であるのでしかるべき経験を積んだ指導者でないと教えられないのだ。それからそもそもの少子化という問題もある。他にもたくさんの問題点があるのだが、そういう複数の要因があって現状としては柔道をやっている子供が少ない。ひょっとしたら「やりたくてもやれる環境がない」のかもしれない。

今日準優勝した道場仲間の彼の学校にも柔道部はないそうだ。

高校でも柔道部のある高校はどんどん減っている。私は中学も高校も大学もずっと柔道部だったのだけれど、当たり前のことのように考えていたけれどこれはひょっとしたら結構幸運なことなのかもしれない。


ということで、目下「柔道をやりたいのだけれどやる環境がない」という子供たちをどうやってどこで受け入れるのかというのは柔道界の非常に重要な問題である。

うーむ。

今日の演奏動画。

Abdullah Ibrahim(Dollar Brand)の作曲した『Salaam』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

2022年2月14日にもやっているのでリテイクです。

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2023年6月 3日 (土)

おじさんは今後も頑張る

朝イチからレッスンして、終わったらダッシュで移動してリハーサルして本番やって、一旦家帰ってきてというところ。

これから柔道の稽古なのだけれど朝から何も食べていなかったのと疲れがピークなので少し休憩しに帰ってきた。このブログ書いたら1時間ぐらい集中して寝る。

ライブは楽しかった。今日は外国の若者たちと。

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写真は終演後の外国の若者たちと日本のおじさん。

若さ溢れるパッションに煽られておじさんも「オーケーおれもいったるわオルァ!」とやってきた。おじさんはまだまだ大人気ないのよ、おほほ。

もう若手じゃなくなってきてしまったので、これからは若者と演奏する機会も少しずつ増えてくるんだろうな。
若者から「なんかあのおじさんヤバいだろ」と思われるようにしっかり練習しなきゃ。
本当に良い刺激をもらった。色々勉強もさせてもらったし。

さて、寝てから柔道行きます!

今日の演奏動画。

Pat Methenyの作曲した『In Her Family』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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2023年6月 2日 (金)

値上げと、みんなの幸福

昨日、池袋の立ち食いそば屋「君塚」が閉店してしまった悲しみをブログに綴ったが、今日もそば屋の話を。

最も数多く訪れるそば屋は「ゆで太郎」である。

我が街小岩にもあるのでしょっちゅう行く。

その「ゆで太郎」にも変化があった。

6月1日から値上げをすることを事前に告知されていた。

さて、いくらになっているのかなと思って行ってみたところ、

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かけそば400円は430円に値上がっていた。

ただし「ゆで太郎」は天かすが無料なので、実質たぬきそばが400円から430円に値上がっていたということと変わらない。

また、月初めに配られるクーポン券を駆使すれば、かけそばは天ぷらそばやコロッケそばやワカメそばに変貌するので、それらの値段も同様に400円から430円に値上がったということだ。

30円は確かに痛いのだが、これは甘んじて受け入れざるを得ない、というのが私の印象だ。

何のために値上げをするのかということを考えた時に、店側も決して値上げはしたくなかっただろうということは想像に難くない。

それは引いては従業員の幸福のためなのだ、と理解した。

これまでと同様のクオリティのものを提供しつつも、そこで働く人たちのお給料をきちんと支払うための値上げ、きっとそういうことなんだろう、と。

確かに値上げは痛いのだが、私が何よりも憎むのは「自分(たち)さえ良ければそれで良い」という考え方ではなかっただろうか。

宮沢賢治はかつて『農民芸術概論綱要』の中で「世界ぜんたいが幸福にならないうちは個人の幸福はありえない」と言った。

そう、私たち客だけが幸福ではそれではいかんのだ。

店も従業員もみな幸福でなければならない。

その為の値上げならば甘受しようではないか。

よってこれからも「ゆで太郎」には通う。クーポン券を集めまくる。

そういえば今日は明日のライブの為の練習をしていた。

明日のライブはこれ。

6月3 日(土)東京小岩 Back in time
03-3659-0351
http://www.bqrecords.net/backintime.htm
sax:Micah Silverstein sax:Quint Johnson bass:Michael Santos
drums:Lyle Carr piano:福島剛
13:30~start  music charge: 2000円

ジャズの本場アメリカからやって来る四人の若者と共に。

「これやりませんか」と言って送られてきた曲が全部ムズイ。なので一生懸命練習。

ということで今日の演奏動画はその練習の中から。

ムズイっつーの。


今日の演奏動画。

John Coltraneの作曲した『Moment's Notice』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

2020年9月10日にもやっているのでリテイクです。

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2023年6月 1日 (木)

演奏スケジュール (2023年6月1日更新)

2023年6月1日更新

【演奏スケジュール】


6月1 日(木)東京小岩 Back in time
03-3659-0351
http://www.bqrecords.net/backintime.htm
sax:日野林晋 piano:福島剛
20:00~start  music charge: 3000円


6月3 日(土)東京小岩 Back in time
03-3659-0351
http://www.bqrecords.net/backintime.htm
sax:Micah Silverstein sax:Quint Johnson bass:Michael Santos
drums:Lyle Carr piano:福島剛
13:30~start  music charge: 2000円


6月18日(日) 東京立川 Jesse James
042-525-7188
http://jessejames-tachikawa.music.coocan.jp/
vocal:高原かな piano:福島剛
14:00~start music charge:2600円


6月21 日(水)東京小岩 Back in time
03-3659-0351
http://www.bqrecords.net/backintime.htm
「歌声酒場 (Jam Session)」
piano:福島剛 bass:上條貴史
19:30~start  music charge: 2000円


7月17日(月祝) 東京立川 Jesse James
042-525-7188
http://jessejames-tachikawa.music.coocan.jp/
vocal:高原かな piano:福島剛
14:00~start music charge:2600円


7月19 日(水)東京小岩 Back in time
03-3659-0351
http://www.bqrecords.net/backintime.htm
「歌声酒場 (Jam Session)」
piano:福島剛 bass:野々口毅
19:30~start  music charge: 2000円


7月26日(水) 京都西院 さうりる
050-3749-3566
http://sahouril.com/
vocal:西池のり子 bass:矢野克宏 piano:福島剛
19:30~start music charge:2000円


7月27日(木) 京都三条 Sesamo
075-251-0858
http://sesamo.okoshi-yasu.net/
「Sesamo open jam session」
vocal:市川芳枝 bass:矢野克宏 drums:大江秀明 piano:福島剛
20:00~start music charge:1500円


7月28日(金) 京都先斗町 Stardust Club
075-221-2505
http://stardustclub.jimdo.com/
vocal:市川芳枝 bass:村田博志 piano:福島剛
20:00~start music charge:2500円


8月16 日(水)東京小岩 Back in time
03-3659-0351
http://www.bqrecords.net/backintime.htm
「歌声酒場 (Jam Session)」
piano:福島剛 bass:木田浩卓
19:30~start  music charge: 2000円


8月30日(水) 東京立川 Jesse James
042-525-7188
http://jessejames-tachikawa.music.coocan.jp/
vocal:高原かな piano:福島剛
19:00~start music charge:2600円


9月2 日(土)東京小岩 Back in time
03-3659-0351
http://www.bqrecords.net/backintime.htm
【福島剛トリオ】
piano:福島剛 bass:鶴賀信高 drums:市川綾野 
20:00~start music charge:3000円


9月6日(水) 千葉本八幡 cooljojo
080-2624-0879
https://www.cooljojo.tokyo/
sax:登敬三 piano:福島剛
19:30~start  music charge: 3000円


9月20 日(水)東京小岩 Back in time
03-3659-0351
http://www.bqrecords.net/backintime.htm
「歌声酒場 (Jam Session)」
piano:福島剛 bass:未定
19:30~start  music charge: 2000円


9月24日(日) 千葉本八幡 cooljojo
080-2624-0879
https://www.cooljojo.tokyo/
vocal:鈴木麻美 piano:福島剛
14:00~start  music charge: 3000円


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「君塚」との別れ

数日前に友人のハーモニカ奏者皆川和義氏からLINEにて一つのURLが送られてきた。

https://www.elitz-ikebukuro.jp/kimiduka-close/

このURLである。

池袋の立ち食いそば屋「君塚」が、5月末日をもって閉店になったとのことだ。

本日は6月1日。

昨日まであった「君塚」は、今日はもう無い。

俄かには現実を受け入れ難かった。

なぜ。どうして。待って。行かないで。

私の頭の中ではそんな言葉が縦横無尽に飛び交った。

別れは本当に唐突にやってきてしまった。


現実的にも困る側面も多い。

池袋に行った時の私の食事はこの「君塚」に頼ることが多かった。それ以外で言うと、
・「君塚」の近くにある「ゆで太郎」
・駅ナカの「そばいち」
・東口にあった「小諸そば」(今はもうない)
・その「小諸そば」の近くにある博多ラーメンの「博多天神」
・北口を出てすぐにある「吉野家」
と、こんなものなのであるが、「君塚」と「小諸そば」が無い今、選択肢は非常に限られた状況にあると言わざるを得ない。

「小諸そば」がなくなった時も結構ショックだったが、今回のショックはそれに比べても随分大きい。

それは「小諸そば」はチェーン店であるから他の店に行けば食べられるが「君塚」は個人経営店だからその限りではない、という現実的なデメリットよりも、何かこう「一つの物語が終わった」というような寂寥感に近い。

「君塚」でそばを啜っている時に感じた様々な感情が幾重にも層になって私の心の中で蘇る。

嬉しかった時、悔しかった時、悲しかった時。いつでも私は「君塚」のそばを啜っていたなあ。

いつも大体これだった。

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たぬきそば420円に激辛高菜20円を添えて。

この激辛高菜が良かったんだ。辛いものが苦手な人ならばこれだけの少量なのにそばを「もう食べられないもの」にしてしまうであろう暴力的な辛さ。これが最高だったんだ。

お疲れ様、「君塚」。

ありがとう、「君塚」。

そして、さようなら、「君塚」。


今日の演奏動画。

Billy Strayhornの作曲した『Ballad For Very Tired And Very Sad Lotus Eaters』をソロピアノで弾いてみました。リードシート(譜面)も添えてあります。

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