深く潜って断片を拾う
結局昨日は作曲があまり進まずにタイムアップとなって家に帰った。
気を取り直して今日、朝から眠い目をこすって仕事場に行って作曲の続きをやったらそこそこ進んだ。
で、その時にいくつか考えたことがあって。
こういう「物づくり」に類する行為って、実は明確なゴールはない。やればやるほどにもっと良くなるんじゃないかという気持ちが出てくるのでどこが明確な「終わり」なのかはわからない。だからこそ「妥協せずにやる」というところと「まあこの辺で勘弁しといたるわ」という部分とのせめぎ合いが面白い。時間ギリギリいっぱいまで「もっと良くなるんじゃないか」を考えることこそが物づくりの本質なのかも知れないなと思った。
もう一つ思ったこと。
昨日あまり進まなかった作曲が今朝には割とスムーズにいったことの理由を自分なりに推測したのだけれど、これは昨日のうまくいかなかった時間が効いているんじゃないかと思った。
他の人はどうだかは知らないけれど私の場合、作曲って「一度深く潜る」作業なのだ。
自分の心の奥に一度深く潜る。そこに転がっている風景やメロディといったイメージの断片をとにかく片っ端から拾ってくる。
拾ってきたそれらはその時点では相互の整合性はない。まるで無関係な言葉たちのようなのだけれど、それらをきちんと繋ぎ合わせて一つの物語にする。私が作曲をする時にはそんな行程を辿ることが少なくない。
昨日一日しっかり潜って拾ってきた言葉や景色の断片があったから今日の朝は割と進んだのかな、そう思った。
今は池袋でのレッスンを終えて小岩に戻る電車の中。
今日は夜は柔道の稽古があるから、家に戻って稽古に行く支度をしたらもう一度仕事場へ行って作曲の続きをやってから稽古に行こうかな。あと一息なんだ。
すごく不安だったけど、何とか明日の調律終了までには間に合うかも知れない。
今日の演奏動画。
Quincy Jonesの作曲した『The Midnight Sun Will Never Set』をソロピアノで弾いてみました。
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