魅惑のGBP
昨日は柔道の稽古があった。昨日もとても楽しかった。
稽古が終わるとほぼ必ず近所にある「やまざき」という居酒屋に行く。
道場の先輩の弟さんがやってらっしゃるお店ということで道場生たちの馴染みの店になっている。
ここで日々の稽古の振り返りをしたりしながら親睦を深めていくというのがいつものパターンだ。
集まるメンバーは職種も見事にバラバラなので、仕事の話になったとしても深刻にならないのがとても良い。ここでの時間は私にとっては貴重な癒しの時間であることは間違いない。
この「やまざき」で必ず頼む定番の料理があって、それが【GBP】というメニューだ。
初めて店を訪れた時は「なんだそれは?」と思ったのだが、現物を見てすぐに何の略かわかった。
Garlic
Butter
Potato
の略だった。
油で揚げたザク切りのフライドポテトを熱々の鉄板に乗せた後に、上からバターとすりおろしニンニクをモリモリかけちゃうという完全にパワー系のメニューである。
店ではいつも焼酎の緑茶割りをみんなでゴブゴブと飲み倒すのだが、このGBPのお陰で更に酒が進む。すさまじい勢いで焼酎と緑茶のボトルが空いていく。昨日もみな水のように酒を飲みまくっていた。
このGBPであるが、ある時から仲間の木村先生が「マスター、G多めでお願いします!」という頭が巨悪いお願いをし始めた。G多めということはガーリックすなわちニンニクが多めな訳である。「キン肉マンかよ!」とツッコもうかと思ったが、キン肉マンの最初期の設定で「キン肉マンはニンニクを食べると巨大化する」という設定があったことはもはや誰も覚えていなさそうのでやめた。
G多めは間違いなく美味い。コクにコクをプラスするのである。GとBとPの組み合わせで十分に美味いのにそこに更にGである。限界突破のGGBP、いや、GGGGBPの爆誕である。悪魔の食べ物だ。
だが、限界突破にはリスクが伴うのは当然である。
我々のメンバーの中から「柔道に行った翌日はニンニク臭いと家族から罵られる」という声がちらほらと聞かれるようになってきた。原因はもちろんGGGGBPである。
それを一緒に食べているメンバーは皆が皆ニンニク臭くなっているのでお互いには気付かない。
かつてツービートが「赤信号みんなで渡ればこわくない」という世間を皮肉った標語を詠んだが、我々は「GBPみんなで食べれば臭くない」ということになっていたのだ。みんなで食べれば臭くない。
だが、食べていない人からすれば「異臭騒ぎです!警報です!至急避難してください!」と言われてしまうレベルで臭い。災害レベルに臭い。そのことを家族から罵られるのは当然のことなのかも知れない。
かくいう私も今朝、嫁氏から痛烈に罵られた。
昨晩は酔っ払って風呂に入らずに寝てしまった為、稽古後の汗の臭い、そして日々積み重ねている加齢臭、そこにプラスされる強烈なGのスメルである。いや、もはや足し算ではなく掛け算で臭かったはずだ。
嫁氏は「北斗の拳」に出てくるヒャッハーな人よろしく「汚物は消毒だー!」と私を火炎放射器で燃やそうとしていたのだが、当然それを岩山両斬波出来る訳もなく、逃げるように風呂に入り湯船に浸かりながら念入りに歯磨きをすることで事なきを得た。
だがこれに凝りてGBPを諦めるような私ではない。
今後も力強くGBPを食べていこうと思う。
もちろんG多めで。
今日の演奏動画。
Thelonious Monkの作曲した『Friday The 13th』をソロピアノで弾いてみました。
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