好きな曲との出会い
今日の練習後のレコードはDella Reeseの【I like it, like dat !】にした。またしてもブルースフィーリングてんこ盛り。カッコいい。
毎日練習として色んな曲を弾くのだけれど、「過去に何回か弾いたことがある曲」と「初めて弾く知らなかった曲」の割合は大体3:7ぐらい。なるべく知らない曲を「一度は弾いたことのある曲」に昇格させようと思っている。
こういうことを毎日やっていてもまだまだ知らない曲が山ほどあるので本当に途方もないよなあと思うのだけれど。
そうやって知らない曲を勉強している時に、たまに「何この曲!めちゃくちゃ好き!」となることがある。大体月に2~3回ある。もちろん逆に「うーん、この曲の良さはまだイマイチわかんないや」となる時もあるのだけれど。
先日やった曲で「きゃー!めちゃんこ好き!」があった。
タイトルはちょっと長いのだけれど、『The People United Will Never Be Defeated ~El Pueblo Unido Jamás Será Vencido~ (不屈の民)』という曲だ。後述するがこの曲には色んな背景があるのだが、私はそういう背景を知らずにぱっと聴いて「あ、これすごい好きな曲だ」と思った。
曲の背景の話だが、この曲の発祥を調べてみたらちょっと複雑で、元々はチリの作曲家であるSergio Ortegaという人によって書かれた革命曲だったらしいのだが、それをアメリカの作曲家Frederick Anthony Rzewskiという人が編曲して約1時間の変奏曲にしたものらしい。
主題自体は極めて単純なのでそれを変奏して弾くというジャズ的なアプローチももちろん可能で、私はそのアプローチで弾いてみた。
なぜこの曲がそんなに私に刺さったのかはわからないのだけれど、初めて聴いた時からその主旋律が頭の中でずーっとぐるぐると回った。耳にこびりついて離れないというやつだ。
なるほどこの歌がチリの革命の時に民衆の間で歌われていたのかなあなどとその当時のことを想像しながらこの曲の背景を調べたりするのも楽しかった。
こういうことって意外とたくさんある。
『When The Saints Go Marchin' in (聖者の行進)』はお葬式の為の曲だし、『Down By The Riverside』は反戦歌だ。
よく「音楽と政治・宗教を結びつけるべきではない」という人もいるが、こういう古典音楽の成り立ちからしても音楽と政治・宗教を分離するのはむしろとても難しいことなのだと思う。
この『不屈の民』も、今後もっと研究してその内ライブでも弾きたいな。
曲との出会いは本当に面白い。
ということで。
今日の演奏動画。
Sergio Ortegaが作曲してFrederick Anthony Rzewskiが編曲した『The People United Will Never Be Defeated ~El Pueblo Unido Jamás Será Vencido~ (不屈の民)』をソロピアノで弾いてみました。
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