人生初のクレジットカード
何日か前の記事で「ホテルの値段がべらぼうに高騰しているけれどその波を何とかくぐり抜けて安宿を確保することに成功した」という記事を書いた。
実はこの時に人生で初となるものを作ってしまったのだ。
クレジットカードである。
これまでの人生で一度も作ったことのないクレジットカードを作ってしまった。
それを作ることによってポイントが使用できて2000円ほど安くなるということがわかり、何とかしてその場で作った。
私のような社会譜適合者にクレジットカード会社がカードを発行してくれるなどということはにわかに信じがたかったが、試しにやってみたらあっさり出来た。カード自体も少し前に郵送されてきた。あまりにあっさりいったので少々拍子抜けした。
なぜこれまでにクレジットカードを作ってこなかったかというと、私が私を信用していなかったからだ。
若い頃には色んな博打が結構好きであれこれと手を出した。
負けが込んできて頭頂部から湯気を吹くぐらいに熱くなっている時に心の中で「くそっ、あと少し種銭があれば逆転できるのに」などということを考える時があって、もちろんそういう時は負ける流れなのでもう少し種銭があったとしても十中八九負ける。それでも熱くなって突っ込んでしまうというのが博打を打つ人間の愚かな性(さが)なのだ。
熱くなって冷静さを失ったらきっと私はATMに行ってキャッシングで借金をして金を借りて更に博打を打ち負けに負けを重ねていただろう。
私はそこで冷静な判断ができるような人間ではない。そこに関しては一切信用していない。
だから、そういう時の為にクレジットカードを作らなかった。
もしもそこでキャッシングなどをして更にずぶずぶと泥沼に嵌まっていったとすれば、今頃私は地下にある強制労働所で莫大な借金返済の為に朝から晩まで肉体労働をしているだろう。更に労働の後には強制労働所の売店で5000ペリカもする缶ビールを飲んで「美味いっ………!悪魔的だっ………!キンキンに冷えてやがるっ………!」などと言っているだろうし、一生をその強制労働所で終えることは明白である。
そうならなくて良かった。
もうほとんど博打をすることもなくなった。そんなことに費やす時間と金がないというのが一番の理由なのだが、興味が薄れてしまったというのも大きい。
数年に一回ぐらい友人たちと麻雀をすると「やっぱり楽しいなあ」とは思うのだけれど、麻雀は少なくとも五~六時間ぐらいはやってしまうので終わった後に「この時間で練習すれば良かったんじゃないかな」という後悔も抱く。
そのレベルでしか博打をやらなくなってしまったので、もうクレジットカードを作っても大丈夫かなという思いはあった。
ずっと持ったことのなかったクレジットカードを持つのは正直ちょっと怖い。まだビビっている。
あんまり無闇矢鱈に使うのはよそうと思っているのだが、先日コンビニで買い物をした時に「そういえばあのクレジットカードにはポイント機能がついていてコンビニでの買い物なんかの時にも提出したら1円とか2円のポイントがつくって説明書に書いてあったな」と思い出して「すみません、ポイントカードをお願いします」と言って出してみた。
イランとかサウジアラビアとかあっちの方から来たんじゃないだろうかという風体の外国人店員だった。
かなり流暢な日本語で「あー、それはダメです」と言われた。
何っ!ヤバい超恥ずかしい!クレジットカード使い慣れてないからか!と思ったのだが、その後に外国人店員は「これは200円で1ポイントからなんですよ」と教えてくれた。
私が買っていたのは150円の缶チューハイ一本。なるほどこれではポイントが付かない。なおかつ全方向的に恥ずかしい。
す、す、すみませんでした…と言ってすごすごとクレジットカードを引っ込める私。あの瞬間私は世界でも有数に恥ずかしい人だった。いつも恥ずかしい人だけど、あの時は特に。
今日はついさっき今日の練習と仕事が終わったのでこれから帰宅。帰ってからももう一仕事ある。自分で作ったライブのチラシを印刷屋に入稿して印刷してもらうという仕事。
この印刷代金、これまではコンビニ決済にしていたのだが今日は初めて自分のカードで決済してみようと思う。
43歳にして少しずつ大人の階段を昇っています。
今日の演奏動画。
Vince Guaraldiの作曲した『Linus And Lucy』をソロピアノで弾いてみました。
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