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2023年3月

2023年3月31日 (金)

2023年3月30日~旅日記その2

京都の宿が異常なまでに高騰していることは何週間か前の記事に書いたが、京都駅から地上に降り立った時にその理由がわかった。

バスに乗って宿に行って一回チェックインだけ済ませて大きな荷物は宿に置いておこうかなと考えてバスを探していた私の目に飛び込んできたのは、衝撃的な光景だった。

私の乗りたいバス停の前に長蛇の列が出来ていた。50m以上、100人以上の列だ。

ちょっとこれは異常な光景だなと思った。こんなにバスに行列が出来ているのを初めて見た。

そしてその時に直感した。今、京都にはとんでもない数の観光客がいる、と。

そりゃあこれだけいれば宿泊施設も不足するし、また宿泊施設も平気で値上げをするよな。だっていくら高くても泊まるしかないんだもの。

これはエライことになったなあと思っていた。


今回の私の泊まる宿は高野というところだ。

京都大学のある百万遍からさらに北に行ったところ。私の母校である京都府立大学からは真っ直ぐ東に行ったところだ。

毎日の各演奏現場へのアクセスは悪いのだが、安い宿がここしかなかった為にやむを得ずここにした。

バスにうまいこと乗れれば一本で宿の近くまで行けたのだが、長蛇の列によりバスに乗れなかったのでそれを諦めて電車で近くまで行くことにした。

京都駅から20分ほど歩いて川端七条まで。そこから京阪に乗って出町柳まで行ってそこから更に30分ほど歩くコース。遠回りだけれど仕方ない。

歩きながら色んな記憶が蘇ってきた。

この地区の近辺は、学生時代に非常に馴染みのある場所だった。

私自身がこの地区で家を借りて暮らしていたことはないのだけれど、この地区に住んでいる友人の家に半年近く居候していたことがあったので、実質「住んでいた」に近い。他の友人もこの近辺に住んでいたので、ものすごく見知った土地なのだ。

その頃が今から約20年前。

20年経った今でも街並みはあまり変わっていなくて、本当にリアルに過去の私の記憶と直結する。

これが参った。

若い頃の記憶なんていうのは良い記憶ばかりではない。恥ずかしい記憶や痛々しい記憶、そういうのがてんこ盛りにある。

昔馴染みの場所を歩いているとそういう「黒歴史」の数々が封印していた記憶の箱から飛び出しそうになるので、「あー!ヤバいー!やめてー!」と叫んでその記憶の箱に蓋を閉めた。

やめろマジで。

恥の多い生涯を送ってきましたよはいはいはい。


宿は簡易なカプセルホテルなのだけれどそこにチェックインして大きめの荷物を宿に置いて、少し休憩してから演奏の仕事へ。

三条「セサモ」でのジャムセッション。

素晴らしい参加者の方々に一緒に演奏してもらって、楽しいし色んな学びがあるしで随分上機嫌になる。

楽しみながらも一生懸命演奏して終了。

ここまでは良かった。

その後に連れて行ってもらったお店でイヤなヤツにばったり遭遇してしまってめちゃくちゃ気分が悪くなったので「すみません終電あるんで帰ります」と言って早々に失礼する。京都は狭いからこういうこともあるなあと思いながら、良い気分に水を差されたことにぶんむくれつつ宿で就寝。

起きて3月31日。

特に用事もなかったので9時過ぎまでゆっくり寝た。いつもならスタジオを予約して練習したりするのだけれど今回は予約出来なかったので全体的にヒマになった。

そういえば朝ドラ【舞いあがれ】の最終回だったなと思い出して、朝8時の放送を見逃したから昼の12:45の再放送に間に合うように動き始めた。

日課のトレーニングをカプセルホテルのベッドの上で一時間かけて終わらせてからプロテインを飲んで風呂。旅先といえども毎日のことをサボるのは気分が良くないのでしっかりと。

全部終わって朝ドラ最終回の再放送を視聴。

ぶっちゃけ後半戦はちょっと視聴がダレていたとはいえ、最終回ではきっちり涙ぐませてもらった。ちゃんと舞いあがっとったなあ。

次回からの【らんまん】にも期待。


それが終わってからはいよいよ「ヒマだな。何すっかな」が本格化してきたので、散歩に出ることにした。

散歩のとりあえずの目的地は北大路橋東詰にあるうどん屋の「みなもと」。私が世界で一番美味いと思っているうどん屋だ。

この「みなもと」があるのはまさに私の母校のすぐそばなので、現在宿泊している高野と同じかそれ以上に馴染みのある地域だ。

当然記憶の箱から黒歴史くんが飛び出してきそうになるが、私は先刻の高野で「記憶封印の術」を体得しているので無問題。いや、ヤバい時もあったけど。でも大丈夫。

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行く途中で昔居候していた友達の住んでいたマンションを通って切ない気持ちになった。

「みなもと」に来たら店の外までお客さんが数人並んでいた。世界一美味いうどん屋なので仕方がないと言えば仕方ないのだけれど、こんなことはこれまでになかったので「やっぱり今は京都に人がいまくるんだな」と思わされた。

それでもほんの数分で店内に通してもらえた。

頼んだのはここにくるといつと頼む鳥なんばんうどんとミニ玉子丼のセット。

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990円。普段の私の外食の価格帯を考えるとハイパーセレブめしと言わざるを得ないが、このクウォリティの前では全てが無力だ。

上品なのにコク深いダシ、京うどんの特徴でもあるちょっとやわめのうどん、微妙に歯ごたえを残しつつもダシのよく染みた九条ネギ、そして柔らかくジューシーな鶏肉。

それら全てが一体となって宇宙を作る。いわゆる「うましユニバース」である。

ミニ玉子丼も極上だ。ご飯の上に乗っだダシで溶いた半熟卵、そこに彩られた細切りの海苔。隠し味に小粒の山椒が入っているのもまたニクい。こちらもまた「うましユニバース」を形成している。

ユニバース(宇宙)なので当然無重力である。

私は無重力の広大な「うましユニバース」の中を「うましっ!うましっ!」と言いながら漂うのみなのだ。ずっと漂っていたいと思った。

冗談抜きで本当に世界一美味い。「みなもと」のうどんを食べたらほとんどのことはどうでも良くなる。いやはやすさまじい破壊力だ。

ほぼ昇天しながら店をあとにして、さてどうしようかなと思案した。

せっかく近くまで来たので母校京都府立大学へ行ってみようと思った。

恥ずかしいことを承知で言えば、そこはまさに「青春の地」だ。足を踏み入れるだけでいささかの気恥ずかしさがあるが、「みなもとうどん」でラリっている私には大したことではなかった。多分春休み中だから学生もそんなにいないし。

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訪れてみたら、私の在学中とほとんど変わらない景色があった。

くすんでお世辞にも綺麗とは言えないいくつかの校舎と、ちらほら歩く公立大学にありがちな垢抜けない学生たち。

時が止まっているかのような錯覚を覚えた。

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↑ おれたちの二号館(文学部棟)

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↑ 体育館は昔のままだった。

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↑ 図書館は「七号館」というものになってた。図書館どこ行ったんだろう。

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↑ 正門。はー懐かしい。

あまり長居をすると(長居をしなくても)単なる怪しいオッサンなので、警備員さんに怒られたらイヤだしものの五分ほどで母校を出た。


再び歩き始めた。もう一度宿に戻るために。

その時にやはり出来心で母校の近くにあった疎水を通ってみようと思った。

隣県の滋賀県の琵琶湖から流れてくる疎水で、私が住んでいる時には5月の下旬になるとこの疎水の周りで蛍が飛ぶのが見えた。

いくら黒歴史の記憶の箱に蓋を閉めていてもどうしても漏れ出してしまった黒歴史が一つあって、それがこの疎水にまつわる記憶だった。

若い頃に一年近く文通をした女の子がいた。

もはや携帯電話なども普及していた時代だったのだが、私がその女の子と知り合ったちょうどその数日前に宮本輝氏の『錦繍』という往復書簡形式の小説を読み終えたばかりだったので、その女の子に「電話番号とかは教えてくれなくて良いので、住所を教えてください。文通がしたいです」と言った。

そこからなぜか文通が始まった。

同じ大学の子で、学年は一つ下だったが一つ年上の子だった。

週に1~2通ほどのまあまあな量の手紙のやり取りをするだけでほぼ一年、一切電話やメールをすることももちろん会うこともなかった。

それがある日、どちらかが「大学のそばの疎水で蛍が飛び始める時期ですね」と言い出してしまったものだから、じゃあ見に行きますか、となってしまった。

ずっと手書き文字だけのやり取りを続けてきた人とどんな顔して会えば良いのだろうかなんて思ってとても困ったことを覚えている。

でも結局会って一緒に蛍を見に行って、その後付き合うことになって、何年か付き合って、別れた。

全て私が悪かったのだけれど。

そんな思い出の疎水のほとりを歩きに行った。

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桜が舞っていた。

京都に有名な桜のスポットはたくさんあるけれど、ここで良いんじゃないかなと思った。

地元の人たちがたまに歩いているぐらいで全然観光地然とはしていなかったけれど、とても綺麗だし風情があった。

私はエレファントカシマシの『桜の花、舞い上がる道を』と『Listen to the music』を交互に鼻歌で歌いながら少し感傷的に疎水の道を歩いた。

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旅日記二日目はここまで。

今日も演奏行ってきます。

今日はこちら。

3月31日(金) 京都先斗町 Stardust Club
075-221-2505
http://stardustclub.jimdo.com/
vocal:市川芳枝 bass:村田博志 piano:福島剛
20:00~start music charge:2500円


今日も頑張ります。


今日の演奏動画。

Benny Golsonの作曲した『Stable Mates』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月30日 (木)

2023年3月30日~旅日記その1

上野東京ラインと接続している東海道線は前方の二車両に乗ること。

もう何度目になるかわからない青春18きっぷを使っての東京〜京都の移動。学生の頃にもしょっちゅうやっていたからこれまでに20回ぐらいやっているはずなのに、それでも新しい発見は常にある。

上野東京ラインと接続している東海道線は前方の二車両に乗るべきなのだ。

それを噛みしめながらこの旅日記の冒頭を書いている。

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朝早く自宅最寄りの京成小岩を出て京成線で上野へ。上野駅で青春18きっぷに利用開始スタートのハンコを捺してもらってこの鉄道旅行がスタートした。

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最初から乗り継ぎがあまりうまく行かなくて、まずは上野〜品川まで。電車が品川止まりだった。そして品川で次の東海道線への乗り換えを待って小田原まで。

実はこの小田原行きに乗る前に平塚行きの東海道線を一本見送っている(どうせその次の小田原行きに乗ることになるから)のだが、その時に一つ気付いたことがあって「東海道線は前方二車両とそれ以降の車両の座席の形態が違う」ということだった。

いつもはこの序盤戦の東海道線ではうまく座れないことが多くて熱海ぐらいまではずっと立っていることも少なくない。いかんせん荷物が多いのでロングシート(横に長い8人掛けの座席)の一人分の空席に滑り込むのは躊躇してしまう。それなら荷物を邪魔にならないスペースに置いてその近くに立っていた方が気楽なのだ。

けれど東海道線の前方二車両は、ボックスシートの両脇に二人がけの横型座席という構成になっており、これならば網棚に荷物を乗せてしまえばそれほど気兼ねなく座ることが出来る。ロングシートでも同じことなのかも知れないけれどこういうのは何となく気分の問題だ。

幸いにして品川から乗り込んだ小田原行きの東海道線の先頭車両で早々に座ることに成功出来たので、そこで着席のありがたみに感謝しながらスマホで文章を書いている。

本当に上野東京ラインと接続している東海道線では前方二車両に乗るべきだ。


スマホといえば、この旅の前日に私は随分スマホに振り回された。

その前の日の晩に誤ってスマホを地面に落として壊してしまったので、前日はその復旧作業に忙殺されていた。

午前11時ちょっと前に近くのAUショップに行くも「今は他の客の対応で忙しいので13時に再び来てくれ」と言われる。

二時間という微妙な時間が空いてしまったので、かなり悩んだのだが近所のパチンコ屋に入った。1パチ(通常のパチンコの4倍レートの薄いやつ)で甘デジ(当たりやすい代わりに当たってもちょこっとしか球が出ないパチンコ)ならどんなに負けても2000円ぐらいでしょ、漫画喫茶行ったと思えば良いやと思ってパチンコ屋に行った。

3000円負けた。

なんで1パチで甘デジなのに3000円も負けるんだよ!ふざけんな!ビビリにビビリまくりながら安全策に安全策を重ねたのに!

もう二度とパチンコなんかやらねえとぶんむくれて再びスマホ屋さんに。

機種変更やら何やらの手続きをして一通り終わったのが14時過ぎ。そこから新しいケース等の付属品を買いに行ったり新しくスマホを設定したり以前のアプリを復旧させたりでほぼ一日が終わった。

スマホに振り回されながらめちゃくちゃ久しぶりのパチンコでコテンパンにやられたことを思い出していた。


電車が小田原に着いて、熱海行きの東海道線に乗り換えた。今度は座れなかったので、荷物スペースを確保してその近くに立って車窓を眺めた。ここからは海の見える景色が続くので外を見ているのも楽しい。そこかしこに満開の桜の木も見える。ああ、春の旅をしているなと感じた。

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熱海で再び乗り換え。今度は沼津まで。

ここでやってきたのは例のアレである。

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313系8000番台。

そう、神の車両である。

全席クロスシートでなおかつリクライニングまで利用可能。

「一生乗っていたい」
「住める」
「むしろ住みたい」

などの感想が私の脳内で繰り広げられるこの神車両は一瞬で終わってしまった。熱海〜沼津間はほんの数駅で短いのだ。

時刻表との巡り合わせの問題かも知れないが、私はこれまでにこの313系8000番台に長い距離の区間で乗車したことがない。

分け入っても分け入っても静岡、でお馴染みの「静岡地獄」も、ずっとこの車両だったら一瞬なのになあと思いながら沼津駅で乗り換えた。今度はロングシートタイプのノーマル東海道線である。

電車は島田行きだったが、静岡駅で途中下車した。この静岡駅での途中下車は、この旅の中で楽しみにしていたことの一つだった。

チーズそば、というその存在を初めて耳にした時に「えっ?」と戸惑ってしまった私の反応はそれほど特異なものではなかっただろう。

教えてくれたのは先輩ミュージシャンの登敬三氏である。「静岡駅にチーズそばてのがあるらしいで」と。それが18キッパーの間でにわかに話題になっているらしいことを教えてくれた。ちなみに登氏も18キッパーである。

私は知らなかった。

そばにチーズである。

合うの?邪道じゃね?ジャンクすぎね?

そんなことを思ったが、登さんの「これはいっとかなあかんやろ」という言葉を聞いて、よし今度の旅の途中でチャレンジしてみようと思っていた。

静岡駅はこの青春18きっぷによる東海道線旅行をしている場合にはよっぽどのことがない限り乗り継ぎ駅になることはないので、わざわざこのチーズそばを食べる為だけに途中下車しなくてはならないのだが、それもまた一興と思った。

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静岡駅ではまさにこのチーズそばのある「富士見そば」の目の前にたまたま電車が停車した。「これかー」と思った。

券売機で食券を購入。他のそばはそこまで高くないのだが、チーズそばは550円とちょっとお高めの設定。望むところだ。

やってきたのがコレだ。

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見た目はそんなに変哲のない普通の駅そばである。汁を一口飲んでみたが、よくある駅の立ち食いそばの感じで美味い。

しかし食べ進めるにつれて中に入ったチーズが激しい主張を始めた。溶けたチーズが麺に絡む、汁に溶ける。天かすと混ざる。

550円という値段設定も頷けた。チーズの量がすさまじいのだ。

トッピングとしてのチーズなのか、これはそもそもチーズが本体なのかとわからなくなるほどのチーズの量だった。
また、卓上調味料も変わっていた。

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このようにコショウと七味唐辛子と並んでタバスコがあった。

立ち食いそば屋で初めて見るタバスコ。これはチーズそばへの調味料で間違いないなと確信して、半分ほど食べ終わってからの後半戦にはタバスコ選手を投入してみた。

ボーノボーノ!
グラッチェグラッチェ!

イタリアの風が吹いた。ここはミラノかはたまたナポリか。脳内ではサイゼリヤで延々とかかっている謎の音楽が流れた。

立ち食いそばにチーズだけでも新感覚だったが、更にそこにタバスコとは新しい。

アリかナシかで言えば超アリ。アリよりのアリ。ありをりはべりいまそかり。在原業平。これはとんでもない新感覚体験だった。


チーズそばを完食したあたりでちょうど次の電車がやってくる時間だった。

浜松行きの東海道線。やってきたのはやはりロングシートのノーマルタイプ。

車内に乗り込んでからスマホで乗り換え案内を調べると、終点の浜松まで行かずに途中の掛川で乗り換えるとそこから当駅始発の東海道線に乗り換えられて豊橋まで行けると書いてあった。

これだろ、と思った。

この区間は運が良ければクロスシートタイプの東海道線に乗ることが出来る。何となく掛川始発の豊橋行きはクロスシートタイプのような気がしたのだ。

それを狙って掛川で乗り換えてみたが

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ビンゴだった。

全席クロスシートタイプ。

これで豊橋まで行けるのは大きい。豊橋はもう愛知県なのである。この電車に乗っていれば静岡地獄が勝手に終わる。

実際、乗り込んでしばらくしたら寝てしまって、起きたのは終点の豊橋だった。

長い長い静岡県をワープして終えたような気になった。

ここからの行程は、豊橋から大垣まで乗って、大垣で乗り換えて米原まで、更に米原で乗り換えてしばらく行くと京都ということで、ここまで来たらほぼ終盤戦だ。

そしてその終盤戦にあたる豊橋駅から先の印象が私の中では非常に薄い。

というのも、ここから先は常に安定のクロスシート路線なのだ。しかもそれほど混む路線でもないので隣の座席に人が座ることも珍しい。

ということで、かなりの高確率で豊橋〜大垣間、大垣〜米原間、米原〜京都間は寝ている。せっかくの旅なのにもったいないなとも思うが、夜の演奏の仕事に向けて体力を温存しておく意味でも寝られる時には寝た方が良い。

そんな風に考えていたのだけれど、今回はほとんど寝なかった。

豊橋から名古屋に向かうにつれて景色が段々都会化してくる感じ。
名古屋駅ホームの立ち食いそば屋のワンコインきしめんもいつかまた食べたいななんて思って。
岐阜を抜けて大垣までも、普段は寝てしまっているから馴染みのない景色を楽しんで。

大垣で乗り換えてから米原までの区間は、東海道線の中でも指折りに好きなエリアだ。

北側に見える山の景色。冬はここがびっしりと雪化粧を纏う。今はあちらこちらに桜が見えた。

珍しく寝ていなかったので、そういう景色を堪能することができた。

米原で琵琶湖線に乗り換えて往路最後の電車へ。

結構混雑していたのだけれど、補助シートに何とか座ることが出来たので快適に京都まで。

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ということで今日は京都に到着したところまで。続きは明日。

今日は恒例のジャムセッションです。

3月30日(木) 京都三条 Sesamo
075-251-0858
http://sesamo.okoshi-yasu.net/
「Sesamo open jam session」
vocal:市川芳枝 bass:矢野克宏 drums:大江秀明 piano:福島剛
20:00~start music charge:1500円

頑張ってきます。

今日の演奏動画。

John McLaughlinの作曲した『Chick's Chums』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月29日 (水)

2023年日本プロ野球順位予想

この時期になると毎年うっすらとワクワクする。

プロ野球が開幕するからだ。

先日のWBCのドラマチックな幕切れの余韻もそこそこに、さて今年の広島カープはどうかなという気分になる。

私は広島カープを応援している。今年も応援する。

ただし、10年前よりも熱心にカープを応援しているかというと、それは確実にNoだ。

カープが嫌いになったわけではない。ここにはいくつかの要因がある。

参考までに10年前のカープの開幕スタメンを調べてみた。

2013年の開幕スタメンである。

1(二)菊池涼介
2(中)丸佳浩
3(右)ルイス
4(一)エルドレッド
5(左)松山竜平
6(遊)梵英心
7(三)堂林翔太
8(捕)石原慶幸
9(投)バリントン

うっとりするようなスタメンだ。三塁とレフトにものすごく守備力の不安があるが、それでもうっとりする。

この年は69勝72敗3分で三位だった。負け越してるのに三位なんてラッキーも良いところだ。ぶっちゃけ、この頃のカープは弱かった。

この年の前後のことはよく覚えている。本当によく球場に足を運んだ。

だって行けたんだもん。カープはそこまで人気が無かったから。

千駄ヶ谷の音楽教室で19時にレッスンが終わったら近所の神宮球場へ行ってヤクルト対カープ戦が飛び込みでその場でチケットを買って観れた。ほんの10年前だが、良い時代だったと言わざるをえない。

ご存知の方も多いかも知れないが、この三年後の2016年にカープは優勝する。25年ぶりの快挙だったそうだ。私も本当に嬉しかった。優勝の瞬間にはちょっと涙ぐんだことを昨日のことのように覚えている。

そこからのカープはすごかった。

2017年、2018年とぶっちぎりのリーグ優勝を果たした。三連覇である。

弱かったカープが、確実に強くなってしまった。

すごく嬉しいのだけれど。

うん。すごく嬉しいのだけれど。

段々とカープは人気球団になってしまった。カープを応援する女性を指す「カープ女子」なんて言葉が世間を賑わせた。

球場のチケットは当日の19時過ぎには買えなくなった。

無理をして買えば買えたのだけれど、新しいファンの方こそ大切なんだという思いで私なんかは慎ましく身を引いておこうという気持ちもあった。

そんなことで私とカープとの間に少し距離が出来てしまってなかなか気軽に球場に足を運べなくなってきた頃に、コロナ禍がやってきた。

観客の人数制限が発生し、余計に球場には行けなくなった。

こういう経緯があって、私はなかなか球場にカープの応援に行けなくなった。

もう三年は確実に球場に行っていないと思う。私の持っているレプリカユニフォームは未だに前田智徳の背番号1と黒田博樹の背番号15のユニフォームだ。二人ともとっくに引退してるっつーの。

最近のカープはまた弱くなりつつあるしそれによって人気も低調なので今年こそは球場に行きたいなあと思いつつオープン戦の結果を逐一チェックしているのだが、今のところ希望的な要素がほとんどない。

毎年開幕前にはセ・リーグの順位予想をしていて、好きだからという理由一つでカープを一位にしていたのだけれど、今年はカープを一位に推せる要素が皆無だ。

どう贔屓目に見ても四位が良いところ。Aクラスへの進出はどうやったって難しいだろうというのが私の見解だ。

ということで今年のセ・リーグの順位予想はコチラ。

一位:広島東洋カープ(好きだから)
二位:東京ヤクルトスワローズ(前年度の実績、村上選手の更なる飛躍、それと好きだから)
三位:中日ドラゴンズ(高橋宏斗投手の活躍がヤバいことになりそう)
四位:横浜DeNAベイスターズ(二年目の三浦監督による投手陣の底上げプラス牧選手の更なる飛躍、あと好きだから)
五位:阪神タイガース(優勝しちゃうと道頓堀川に人が飛び込んで死んじゃうから)
六位:読売ジャイアンツ(丸がいるから)

以上である。

私怨も独断も偏見も何もないフラットな予想である。

とにかくみんな頑張ってプレーしてね!

あと、ホントのこと言うと丸佳浩選手は未だに好きだからね。

好きだからこそ、そのユニフォーム着てるとイヤなのよ。

ごめんね、未練がましいメンヘラ彼女みたいで。


今日の演奏動画。

Lars Janssonの作曲した『Hope』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月28日 (火)

うどんレシピ

冷凍庫に冷凍うどんがあったので、今日の朝食はうどんにした。

そのレシピを書いて今日は料理ブログぶってみる。

・鍋に水を入れてその中に鰹節たくさんと昆布を入れて火にかける。

・沸騰してもそのまま中火ぐらいにして煮たたせておく。アクが出るとかそういうこまけえこたあ良いんだよ。

・出汁が茶色くなってきたら「茶色いもんは全部美味い」と唱えながら鰹節と昆布をザルで濾す。

・鰹節のカスが出汁に残ってることを一切気にせずに再度出汁を火にかけて沸騰させる。

・沸騰したら火を止めずに酒をたくさんとみりんを少し入れる。みりん入れすぎると甘くなっちゃうからね。

・そこに更に顆粒のほんだしと液体の白だしを少し。「ちゃんと鰹節と昆布で出汁を取ってるのに化学調味料入れたら台無しでしょうが!」とか言うやつは殴るつもりで。こっちの方が味が整って美味いんだよ。

・冷蔵庫を見たらチューブのおろし生姜が少し残ってたので全部入れることにする。

・少し残ったチューブのおろし生姜を綺麗に全部入れるコツは、チューブの中に一旦酒を入れて激しくシェイクする。ブギーな胸騒ぎがちょベリベリ最高ヒッピハッピシェイクだぜと言いながら。

・おろし生姜をどばどば入れたら最後に醤油と塩で味を整える。この時点で最強に美味い。

・冷凍うどんをゆでる。大きな鍋で大量のお湯で。時間なんて計らなくていい。冷凍うどんはコシがすごいからちょっとやそっとじゃ伸びない。

・ゆでたうどんを丼に移して真ん中にくぼみを作る。そこのくぼみに生卵を落とす。たんぱく質を採らないとね。人は人を裏切るけど筋肉は裏切らないから。

・そこに沸騰した出汁をかける。卵の白身が白く色づく様にうっとりする。

・最後に刻んだネギをどばどばかける。

・完成。

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これだ。

美味いに決まってんだろ。

今日の演奏動画。

Sonny Clarkの作曲した『Minor Meeting』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月27日 (月)

基礎を伝えるのはめちゃくちゃ難しい

レッスンで基礎の楽典(音楽理論)を教えることがちょこちょこある。

この基礎楽典っていうのは、ヘタすると教えるのが一番難しいかもしれないと思う時が多い。

「なぜピアノにおいては1オクターブは12個の音階に分かれているのか」とか「Cというコードはなぜドミソなのか」とか「ドはなぜドなのか」とか。

こういうことに対して「そうなってるんでそういうものとして理解してください」とはあまり言いたくなくて、自分なりにこれこれこういう理由で、という落としどころを見つけて説明するようにしている。とは言っても本当にギリギリのところでやっていて、「まあこれぐらいの理由で勘弁してくださいよ」といった感じ。

こういう本当の意味での「基礎の中の基礎」というのは何でも難しいなと思う。

例えば柔道においても「そもそもなぜ組むの?なぜ投げるの?」という質問は突き詰めていくと「なぜ人は争うの?」という命題に行きつく。

非常に哲学的かつ形而上学的な問いだなと感じる。

こういった問いに対してきちんと答える術を持っていたいなと思っていて、そうなってくると大切なのはいかに日々思考しているかということになる。

ややこしい音楽理論を突き詰めていくと根源的な基礎楽典の意味に再びぶち当たるように、どんな問題も複雑化していった先には原始的な命題にぶち当たるのかなと思った。

しっかり考えていこう。

今後もずっと。


今日の演奏動画。

Thelonious Monkの作曲した『Rhythm-A-Ning』をソロピアノで弾いてみました。

2020年11月23日にもやっているのでリテイクです。

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2023年3月26日 (日)

生まれ育った体育会系

昨日の夜は柔道。

足の怪我はまだちょっと痛いけれど随分良くなってきたので、ほぼ以前通りに稽古に参加出来るようになってきた。

昨日の稽古で痛感したのはスタミナの低下。

足の怪我のせいで有酸素運動がほとんど出来ていなかったので、そのせいでスタミナが低下していてすぐにバテるようになってしまっていた。

怪我の回復具合を考えても、多分もう少ししたら走ったり出来るようになるからそうしたらスタミナ強化に取り組もう。

稽古後は先輩方と飲み。

一軒目の居酒屋で軽く飲んで帰ろうかというところで私の方から「もう一軒行きましょうよ」とおねだりして二軒目の延長戦へ。

毎週土曜日に小岩「忍田道場」にて行われるこの柔道部活動、来週は私は演奏の仕事で関西に行っているので参加出来ないことがわかっていたので、昨日の内に少しでも多く柔道の(というよりも忍田道場の)成分を摂取しておきたかった。この成分が欠乏すると健全な心身に支障をきたすのでこればかりは仕方ない。

しっかりと熱い稽古をした後に酒を呑みながら本日の稽古の振り返りをしたり今後の稽古の展望を語ったり技術的な話もしたり。もちろん柔道以外の話もするけれど。

みんな見事に異業種なので仕事のしがらみみたいなものとはほとんど切り離された所で40代の同世代のオッサンが集まって、本当に楽しい。

そういえば、と思い出したことがあって。

私はもう20年以上音楽の世界にいるのだが、音楽の世界というのは文化系と体育会系に分ければ完全に文化系である。

なのに私は小さい頃からずっとゴリゴリの体育会系である柔道部で育ってきたので、最初はこの「文化系のノリ」についていけなかった。最初は、じゃないな。今も、だな。昔も今もずっと馴染めていない。

考えてみてほしい。ずっと「オッス!」「あざす!」と言ってきた人間が、簡単に「イエーイ!」とはならないのだ。

分け方が雑なのは承知の上だが、体育会系のノリは「オッス」のノリであり文化系のノリは「イエーイ」のノリである。

こういう「育ち」みたいなものってあるよなあと思っていた時に、20年以上ぶりに故郷体育会系の柔道部に復帰したら「あれ?めちゃんこ居心地良いな」と思うのは無理もない話だ。そうだ、ここで私は育ったんだと思った。

長く離れていた生まれ故郷に帰って若い頃に話していた方言を喋る感覚ってこういうことなのかなと思ったのだ。

音楽の世界はもはや好きとか嫌いとかの次元ではなくて私の日常なので切っても切り離せない世界なのだけれど、こういう「もう一つの世界」があることをとても嬉しく思う。

私は今後も体育会系のピアニストとしてやっていく。

今日の演奏動画。

Sacha Distelの作曲した『The Good Life』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月25日 (土)

立ち食いそば貴族にはならない

昼から池袋でレッスンだったが、予定よりも一時間以上早めに家を出た。

日暮里で京成線からJRに乗り換える時に途中下車して日暮里の立ち食いそば屋で朝昼兼用の食事をしたかったからだ。

私は全ての立ち食いそば屋を愛しているが、その中でも特にお気に入りの立ち食いそば屋が日暮里にはある。それも二軒もある。

一軒は「六文そば」という店。京成線の日暮里駅の南改札から出ると二分ほどで着く。今日はひとまずそこへ向かってみたが、運悪く定休日だった。

「大丈夫、もう一軒あるんだよ」と呟いてもう一軒のお気に入りである「一由そば」に向かった。「六文そば」から歩いて3~4分ほどのところに「一由そば」はある。

たぬきそば320円を注文。

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これが最高なのだ。

たぬきそばと言えば関東では天かすの乗ったそばのことを指すのだが「一由そば」のたぬきそばは厳密な意味ではたぬきそばではないような気がする。

なぜかと言えば、天かすが良い意味で天かすでないのだ。「一由そば」の天かすは天ぷらの切れ端の集合体であり、天かすなのに具が入りまくっている。イカのゲソだったり野菜だったり紅しょうがだったり。

一口一口食べ進めている最中に「おっとゲソ出現!」とか「思わぬところから紅しょうがの襲来が!」などと心の中で呟かずにはいられない。

もはやたぬきそばではなく天ぷら切れ端そばなのである。

こんなにリッチなたぬきそばがあるだろうか。

非常に満足しながら完食したが、それと同時に一抹の不安を覚えるのである。

今日は行けなかった「六文そば」と、この「一由そば」。この二軒はどちらも立ち食いそば屋としてレベルが高杉晋作なのである。美味杉晋作なのである。安いし。

これに慣れてしまうと他の立ち食いそば屋に行った時に「なんだよここはそこそこ高いくせにそんなに美味しくないなあ」などと不満を覚えてしまうことになりかねない。とある満足を得てしまったがゆえにこれまで満足していたことに不満を覚えるという、このことに強い不安を抱いている。

全ての立ち食いそば屋は素晴らしい。どこと比べてここは優れているあそこは劣っているなどと言うこと自体が愚の骨頂なのである。

確かに日暮里の「一由そば」と「六文そば」や秋葉原の「新田毎」、浅草橋の「ひさご」、京成高砂の「新角」、池袋の「君塚」、それから豊橋駅構内にある「壺屋」など私のお気に入りの立ち食いそば屋は枚挙に暇がない。

しかしそれらと比べずとも私はチェーン店の「富士そば」も「小諸そば」も好きだし、もしも「ゆで太郎」がこの世から失くなったら発狂する。

素晴らしい立ち食いそばを食べた時には必ず「ここはここ!よそはよそ!」と自分に強く言い聞かせなくてはならない。

しかし久しぶりの「一由そば」は美味しかったなあ。

今日はレッスン前に床屋も行けたので満足。

今から一回家に帰って柔道の稽古行ってきます。

今日の演奏動画。

Jimmy Smithの作曲した『J.O.S.』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月24日 (金)

動画貯金とリアル貯金

昨日に引き続いて仕事が何も無い無職Day。

昨日の内に色々と事務仕事などを終わらせておいたので、今日こそは丸一日練習の日と思って朝から日課のトレーニングを終わらせることに成功。

そのあとに朝食を作ったり風呂に入ったりで少しダラダラしてしまったけれど、午前中に自宅を出て仕事部屋へ行くことができた。

おかげで今日はみっちり練習出来た。

毎日更新しているYouTubeの演奏動画だけれど、当然録音出来ない日もあるのでこういう時間のある時に複数録り貯めしておいて”貯金”を作るようにしている。

時間のある日は4本ぐらい録る。

平均すると一曲につき
・譜面を書くのに1時間
・練習で1時間
・録音するのに30分
ぐらいかかるから一曲で大体2時間半ぐらい。

一日で録れるのは4本が限界なのだ。

この作業を毎日のようにやっていて気付くことがある。

どんな曲でも自分で譜面を書く。実際の音源をあたってみて、いわゆる「耳コピ」というやつで音を拾って譜面に記譜していくのだけれど、譜面が完成する時にはもうすでに5~6割ぐらいは弾けるようになっているのだ。

なぜかというと、譜面を書きながら音源を聴きまくっているからだ。

その聴きまくった音が譜面にもなっているし頭の中でも鳴っているので、あとは指を動かせば良いという段階。もちろんアレンジを新たに考えたりする場合はその限りではないのだけれど。

こういう事から考えるに、音楽の学習において「聴く」という行為は最も重要なことの一つなのだなと思う。

今日もたっぷりそういうことをやっていた。

ちなみに私はこのYouTubeの演奏動画の”貯金”が減ってくるとものすごく不安になる。

リアルな金(money)の貯金がゴンゴン減っていってもそんなに不安じゃないのに。

今日はたくさん貯金できたから良かった。

リアル貯金が減ったら少しぐらい焦るように今後は頑張りたい。

今日の演奏動画。

Bobby Troupの作曲した『Meaning Of The Blues』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月23日 (木)

青春18きっぷ購入

普段からあまり熱心に働いていないので、一週間ばかり休みなく働いただけで「はー、おれって働き者」と自画自賛するぐらいには怠け者なのだが、今日は一週間ぐらい休みなく働いた後の何もない日。

こういう日には金を無駄遣いしてもいけないので10時間ほどピアノの練習をするのが精神的にも経済的にも良いので今日もそうしようかと思っていたのだけれど、そういえばあれこれとやらなくてはいけないことがあるのに気付いてまずはそれらを片付けるべく朝から動いていた。

あれこれやらなくてはならなかったことの一つが旅の準備だ。来週から5日間の京都ツアーがある。

あ、京都ツアーの詳細はコチラに書いてあるのでよく見てライブに来るように。

今回は青春18きっぷの使用期間内なのでもちろん青春18きっぷで行く。片道10時間の電車旅だ。

その青春18きっぷの購入というのが今日中にやっておきたかったことの一つだ。

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ということで買った。

12050円。

このきっぷを買うといつもワクワクする。

使用期間内で任意の5日間、在来線に乗り放題のこのきっぷ。京都への往復移動で2日分使うので3日分余るのだが、余ったその3日分でどこに行こうかなと考えるのが楽しい。

余った分は金券ショップに売るという手段もあるのだけれど、今回は京都から帰ってきたらもう使用期間がそんなに残っていないので売っても二束三文にしかならない。

ならば特に目的もなくこのきっぷを消費するためだけにどこかへ行くのだ。この無目的旅の行程を考えるのが楽しい。

どうしても使い切れなさそうな時は普段のレッスンやライブの移動などで使う。1日分が2510円の価値があるので往復1000円ぐらいのところで使ってしまうのはもったいないけど無駄にするよりマシだ。

ということで今日は朝から事務作業をやっつけてから青春18きっぷを購入して、無目的旅の予定を考えながらピアノを練習していたら一日が終わった。

なかなか良い一日である。


今日の演奏動画。

Harold Arlenの作曲した『Stormy Weather』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月22日 (水)

WBCの感想~敗者の物語~

仕事の為に家を出たのが10:30で、その時にはまだWBCの決勝戦がやっている最中だったので移動しながらラジオ(radiko)で聞いた。

結果はご存知の方も多いと思うがドラマチックな展開で日本代表がアメリカ代表を3-2で降して優勝を決めた。

優勝を決めた瞬間は私はコンビニでコーヒーを買っていたのだが、カップを持つ手が少し震えた。それぐらい興奮したのは事実だ。

非常に個人的な感想になるのだが、今回のこのWBCを振り返ってみたい。私の中で興味深い気付きがあったので。

実を言うと、予選の時点ではあまりエキサイトして見ていなかった。日本代表があまりに強すぎたからだ。ギリギリのところを何とか勝ちきるというような展開は皆無で、全ての試合が内容結果共に圧勝だった。うーん、日本代表が勝ってくれるのは確かに嬉しいんだけどこういう展開はイマイチなあと思っていた。

そんな中で一人の選手のことがずっと気になっていた。

ヤクルトスワローズ所属の村上宗隆選手だ。

言わずと知れた令和の三冠王、若くして日本球界を代表する大打者である。

この村上選手が、圧勝を重ねる日本代表の中で唯一成績が振るわなかった。そのことでネット上には「いつまで村上選手を使い続けるんだ」という声が相次いだが、私はそれに対して「何言ってんだ」という反感しか抱いていなかった。

広島カープファンである私からすれば村上選手は「恐怖」でしかない。同じセ・リーグで戦う広島カープとヤクルトスワローズ、対戦時にヤクルトスワローズのチャンスで村上選手に打席が回ってきた時には「終わったな」と何回も思わされたし、実際に終わらせられたことが何度もある。

この童顔のモンスターに何回も辛酸を舐めさせられてきたんだ、村上選手は必ず打つ。私はそう思っていた。

ところがいつまで経っても村上選手のバットからは快音が聞かれなかった。

あれ?おかしいな?と思う私の気持ちと並行して村上選手に対する世間の風当たりは一層強くなってきた。

その辺からである。私がハッキリと村上選手を応援し始めたのは。

村上選手を叩いている連中に向かって「三冠王獲ってから言え」と言いたかった。村上選手(だけではなく全ての選手がそうだが)がこれまでどれほどの練習を積み重ねてきたか。何の努力もせずに批判だけしやがってと苛立つと同時に、こう思うようになってきた。

どんなに苦労しても報われない瞬間がある。勝負事でも、芸事でも。うまくいかなくて自分に絶望しそうな時、逃げ出したい時。頑張って前を向いている人はどこまでも気高く美しいんだ、と。

そしてそこで気付いてしまった。

私は「失敗者の物語」にものすごく興味を惹かれるんだということに。

そう考えると圧勝を重ねた予選リーグにイマイチそそられなかったのにも合点がいく。

私は失敗して躓いた人間にこそ興味がある。その人間がどのように這い上がってくるのか。どのように前を向くのか。どうやら私が欲していたのはそういう「失敗者の物語」なのだ。

これはおそらく私自身がこれまでに数えきれないぐらいの失敗を重ねていることとも無関係ではないだろう。音楽家として実に低能である私はこれまでに何度も失敗をしている。あちらこちらで何度もクビを切られ、不必要とされている。

そんな私ごときと村上選手を比べるのは荒唐無稽かつ厚顔無恥だが、私がそれでも未だに音楽にしがみついて必死に前を向こうとしているように、どこかで誰かが苦境の中で力を振り絞って立ち上がる姿に一種の共感めいた感動を覚えるのかも知れない。

なんだ一種の自己愛か、とも思うが仕方ない。そう感じるのだから。

決勝ラウンドの準決勝のメキシコ戦、試合を決める逆転サヨナラタイムリーを放ったのは村上選手だった。今日の決勝戦でも同点となるホームランを放った。

失敗から逃げ出さずに前を向いた真面目な青年の努力の結晶だな、と勇気をもらった。

WBC、日本代表の優勝。

それ自体は確かにとても嬉しいことなのだが、勝者の数だけ敗者がいる。そしてそこには敗者の物語がある。

前を向くんだ。

力強く前を向くんだ。

何度失敗したとしても。


今日の演奏動画。

Charlie Hadenの作曲した『Our Spanish Love Song』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月21日 (火)

発表会バイト

今日はバイトへ。

年に一回、知り合いのピアの教室の発表会を手伝いに行くことがあってそのバイト。これまでにも何回か手伝いに行っている。

ピアノを弾いてくれと言われて弾いたこともあるけれど、基本的には会場設営とか受付とかそういう下働き。

現場が千葉だったので、朝から日課のトレーニングを終わらせて千葉へ電車で移動。移動中にラジオでWBCの日本対メキシコ戦をラジオ(radiko)で聞く。ラジオで野球を聞くと想像力がかき立てられるので面白い。この時点ではまだ日本が0-3で負けていた。

千葉駅には予定よりも少し早めに着いたのでそこで朝ご飯。

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千葉駅構内の「そばいち」でかき揚げそば520円。

「そばいち」は駅ナカの立ち食いそば屋のチェーン店なのだけれど、店によって微妙に味が違うのが不思議だ。つゆの味はどこも同じなのだけれど麺の感じとかかき揚げの感じとかが微妙に違う。私がいつも行くのは池袋の駅ナカにある「そばいち」なのだが、千葉駅の「そばいち」はやっぱり池袋の「そばいち」と微妙に違った。

どっちも好きなんだけれど。なんなんだろう、この微妙な違い。

朝食を済ませて現場へ。

私が自分のピアノ教室で教えているのはほとんどが大人なので、小学生以下の生徒がたくさんいる教室というのが異世界で面白い。

会場設営の諸々を終わらせて受付をしていた。受付の時に横にスマホを置いて野球速報の画面にしていたのだけれど、少し知った人と話していたら村神様こと村上宗隆選手が逆転サヨナラタイムリーを打ったことがわかって受付をしつつ「っしゃ!!!!」と叫んでしまう。仕方ないよ、こればっかりは。

で、発表会本番。

誰かが一生懸命に演奏している姿というのはやはり老若男女を問わずに心を打たれるものもあるし、丁寧に教えている先生もすごいなあと思った。

今年の9月には私の教室も3年ぶりの発表会があるし、がんばろっと。

普段やらない仕事をすると気分転換にもなるから良いな。

今日は滅多にこない千葉駅に来たので千葉駅近辺で一人で少し呑んでから帰ります。


今日の演奏動画。

Horace Silverの作曲した『Juicy Lucy』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月20日 (月)

力強く生きていく

世間の人の言う「早起き」が何時を指すのかはわからないが、私からすると朝の7時起きは十分に早起きである。

今日はそういう早起きの日。朝から千駄ヶ谷でレッスンがあった。

欲を言えばばっちりと早起きをキメてトレーニングをして風呂に入って朝ドラを見終わったタイミングで家を出てという段取りにしたかったのだが、そこまで早く起きられなかった。

結局トレーニングを諦めて、風呂に入ってから朝ドラを見て、見ている間に出かける支度をして朝ドラが終わると同時に家を出た。

トレーニングをサボってしまった罪悪感はこのブログを書いている夕方になってもまだ残っている。明日はトレーニングをしたいのだけれど明日も朝から忙しいスケジュールだからどうかなあ。でも二日はサボりたくないなあ。

これまでにも何回か書いているけれど、朝から千駄ヶ谷でレッスンがある時には浅草橋で電車を乗り換えるタイミングで立ち食いそばの「ひさご」に行って朝食とするパターンが多い。今日もそうした。

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今日は月見そば。390円。相変わらずの美味さ。

絶品の朝飯に満足してから総武線に乗り換えて千駄ヶ谷まで。大体それが朝の9時ちょっと前。

通学の時間はもう過ぎていたけれど通勤の人たちはそれなりにいて電車は混んでいた。

こうやって朝の混雑した電車に乗る機会がある度に、毎日電車に揺られながら通勤している人たちは本当にすごいなあと思う。

混雑した電車で周囲の人に気を遣いながら立っているだけで、心身共に激しく消耗する。目的地に到着した時にはぐったり疲れていて「本当にこれから働くの?マジ?」となってしまう。

そうなるのがわかっているから朝からレッスンがある時にはなるべく30分前には教室に到着出来るようにしておいて、そこでホッと一息ついてからレッスンに臨むようにしている。そうしないとなかなか気持ちが切り替えられない。

力強く生きるってなかなか難しいなと考えていたら、先日小岩で遭遇した立ちんぼのお姉さんのことを思い出した。

小岩では夜の帳が降りるとそこかしこにキャッチやら立ちんぼやらが出没するのだが、先日遭遇した外国人の立ちんぼのお姉さんはなかなかに気合いが入っていて、吉野家の牛丼をテイクアウトしてそれを路上で景気よく掻きこみながら客引きをしていた。

口を牛丼でもぐもぐさせながら私に向かって「オニイサン!マッサージどう!?」と問いかけるその姿に、「力強く生きるとはこういうことなのかも知れない」と思った。

この文章を書いている今は千駄ヶ谷での長丁場のレッスンが終わって小岩に戻る電車の中。これから小岩に戻って仕事と練習を少ししてから最後にもう一つレッスンをやって今日は終了。

私も力強く生きていこう。

今日の演奏動画。

Jimmy Van Heusenの作曲した『(Love Is) The Tender Trap』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月19日 (日)

ちょっと早めの筋肉痛

昨日は柔道。

1月に怪我した足首がだいぶ良くなってきて、少しずつ稽古にも復帰出来るようになってきた。四十肩はまだ治らないけれど、これもじきに良くなると良いな。

柔道の翌日の日曜日だけは自主トレーニングを休む日にしている。身体を休める日も少しは必要だから。

ということで今日は朝からトレーニングはせずにピアノの練習へ。昼からはずっとレッスンがあるから午前中に少しだけでも練習をしておこうと思って。いつもは朝はトレーニングでそれが終わってからピアノの練習なのだけれど、久しぶりにピアノの朝練やるとこれはこれで良い。二時間だけだけれど集中してみっちり出来た。

レッスンに行く前に近所の蕎麦屋で昼食。

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鳥せいろ大盛り850円。

ちょっとリッチな昼食だけれど激しく美味いので構わない。美味し美味し。

蕎麦を食べながら耳が少し気になった。昨日はわりとみっちり寝技の稽古が出来た。先輩方にけちょんけちょんにされたので耳が痛い。畳や道着に擦れて耳が腫れるのだ。これを毎日続けると柔道家憧れの「餃子耳」になるのだけど、毎日は出来ないので餃子耳にはならない。残念。

身体がバキバキになっているかというと「まだ」なっていない。

完全無欠にオッサンである私は筋肉痛は遅れてやってくるのだ。土曜日の夜に稽古をしたら大体翌日日曜日の夜ぐらいから身体が徐々に痛くなってきて、月曜日の朝に筋肉痛のピークがやってくる。

いつもそのペースなのだけれど、日曜日の昼である今現在、既に少しずつ身体が痛い。いつもより少し早めに筋肉痛がやってきた。

筋肉痛は良い。怪我の痛みは「嫌な痛み」だけれど筋肉痛は「良い痛み」だ。ずっと筋肉痛だったら良いのに。

レッスンへ向かう電車の中からの更新でした。

今日から暫くは忙しい日々が続く。

筋肉痛の心地好い痛みを引きずりながら頑張ってまいります。

今日の演奏動画。

Burt Bacharachの作曲した『This Guy's In Love With You』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月18日 (土)

オリンピックを目指していなくても

朝からレッスン。昼過ぎに終わり。

生徒が実によく頑張って練習してきてくれてすごいなあと思う。

その努力をきちんと形にしていかないと、と身が引き締まる。

もう20年近くジャズピアノのレッスンをやっているけれど、まだ何が正解なのかが一向にわからない。やればやるほどわからなくなっていく。

ジャズもそうだ。おぼろげながらも「ジャズってこういうことなのかな」というものが見えてきたと思ったら「いや、やっぱ違うわ」となることの繰り返しで、未だにジャズが何なのかよくわからない。

レッスンでは自分の中に「これが正解」というものは無い。常に目の前の状況を見ながらこの人に今必要な言葉は何なんだろうと考えて、それなりに的を射たことが言える時もあれば完全に頓珍漢なことを言ってしまう時もある。

レッスンの時に一つ、絶対に言わないようにしようと思っている言葉がある。

「プロになるわけじゃないんだから」

この言葉を絶対に言わないようにしようと思っている。

恥ずかしいのだけれど随分と過去に一度か二度、そうやって言ってしまったことがある。

生徒が「今週は全然練習出来てなくて」と言った時にそう言ってしまった。本当に恥ずかしいし、撤回したい。もう二度と言わない。

もちろんほとんどのピアノの生徒がプロになる為にレッスンに通っているわけではない。けれどそれがどうしたということなのだ。

各々の取り組み方で頑張っているところを指導者が「別にプロになるわけじゃないんだから」と言ってしまうのは非常に横暴で身勝手であると思っている。それぞれにはそれぞれの高みがあって、そこに向かって一歩ずつ進んでいくのだから。

私だって今から柔道のオリンピックを目指しているわけではない。けれども私には私なりに目指す柔道の高みがあって、そこに向かって毎日稽古をしているのだ。「オリンピック目指すわけじゃないんだから」と言われる筋合いはない。

ピアノのレッスンねえ。

それぞれの高みを目指す生徒に対してどのように力になれるのだろうか。

明日からもまた研究は続く。

今日の演奏動画。

Bernie Millerの作曲した『Bernie's Tune』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月17日 (金)

金の話

いい年をして実に恥ずかしいのだが「お金の話」が苦手だ。

ある時に人から「お前はどこかで金の話をするのは汚いと思っているところがあるんじゃないか」と指摘されてハッとしたことがある。

ひょっとしたらそうかもしれない、と思った。

もちろんその後に「プライドを持って仕事をする上で金の話は必須だ。これからもプライドを持って音楽家として生きていく上でそういう姿勢は改めろ」とアドバイスを頂いた。

これに関しては本当にその通りだと思っている。なのでそれ以来は頑張って苦手な金の話もするようにしている。

原則としてはお金をもらえなければピアノは弾かない。レッスンもしない。譜面も書かない。そりゃそうだよ、これが仕事なんだもん。そうやってアドバイスをくださった方にはすごく感謝している。

ただし、私がお金の話が苦手なのにはもっと根深い問題があるんじゃないかと最近は思っている。

以前指摘を受けた時には「うん、確かに金の話をするのは下品と思っているフシはどこかにあるかも」と思ったのだが、もっとそれ以前の問題として「金は自分には縁のないもの」という思考がほとんど無意識レベルでしみ込んでいるのではないかと今では思っているのだ。

多分それは中高生の頃にまでさかのぼる。

その当時の周囲の同級生が将来のビジョンを語っている中で、例えば「幸せな家庭を築きたい」とか「一生懸命働いて親孝行がしたい」とかそういう至極真っ当な意見の中で、「ダメだ、おれはちゃんと働いている未来が1ミリも見えない」と思っていた。

勉強は好きだったから受験やテストをクリアするようなビジョンはかすかに実感を伴って見えてはいたが、その後のこと、「社会に出て働いて金を稼ぐ」という絵が全く見えていなかった。人として大きく欠落していることを、それぐらいの年頃にハッキリと自覚した。

多分おれは高確率でホームレスになる。

本当にそう思っていた。

まともに生きていける気が全然しなかった。

だから「金」というもの自体が私の人生にはほとんど関係のないものなのだという思考が染み付いてしまっていて、それが原因で未だに金の話が苦手なのではないだろうかと思っている。

要するにリアリティがないのだ。金というものに。

上品とか下品とかそういう以前の問題だ。自分との関係性が見出せていないということだ。

さすがにそれでは困るので少しずつ金に対するリアリティを考えるようにはしているが、今でも面倒くさい金の話になると「ぼくわかんない」となって逃げ出そうとしてしまう悪癖がある。

金に対してリアリティを持つ。

これは今後の課題である。

43歳なのに…

終わってる…

今日の演奏動画。

Chick Coreaの作曲した『What Game Shall We Play Today?』をソロピアノで弾いてみました。


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2023年3月16日 (木)

苦手な仕事を一つ放置して帰る

昨日は小岩「BACK IN TIME」で毎月第三水曜日恒例の「歌声酒場」。

ありがたいことに結構たくさんの参加者がいらっしゃってくれた。ピアノでの参加者はいなかったので全曲弾かせて頂いた。ガチで。

ベースの野々口さんやドラムで参加のSさんFさんも本当にナイスなプレイで、良い意味でひと時も気が休まらずに集中して演奏したおかげで終わってからは少々腑抜けになった。

ここのところ酒を呑み過ぎていたので昨日は終わってから早々に帰宅。家で軽く晩酌をしてそのまま寝てしまう。

なので今日は朝からしっかり起きられた。

朝ドラの時間に間に合うように起床できて朝ドラを視聴しながらスクワットを1000回。そのあとに腕立て伏せと腹筋と背筋とプランクのいつもの朝のトレーニングを終わらせて、朝飯を食べて風呂に入っても10時過ぎ。

そうそう、このリズムなんだよ!と気分が良くなる。

前日に吞み過ぎないでいるとこの生活リズムがキープできる。とても良い。

つっても楽しいとついつい吞んじゃうんだけどさ。

なので午前中から練習場に向かった。今日は何もない日なので10時間近く練習出来るなあと思いながら。

練習を始めてしばらくして最初の休憩に入った時に「そうだ、あれやっとかなきゃいけないんだった」という仕事をいくつか思い出した。何もない日にやっとかなきゃいけない細々とした仕事が色々ある。

そういった細かい仕事を一つ一つやっつけてから再び練習へ。

結局10時間とはいかないけれど9時間ぐらいみっちりと練習が出来た。ここのところちょっと練習量が減ってたからこれぐらいやらないと。

その中で一つ、放置してしまった仕事がある。

一番苦手な仕事。

ライブのセットリスト決めだ。

自分のリーダーライブの時には自分でセットリストを決めなくてはいけないのだけれど、これがとても苦手だ。

色んな曲を練習しているとあれもこれもとやりたくなるし、当日にやりたい曲の気分が変わるなんてこともよくある。

だから一人でやるソロピアノの時には30曲ぐらいの候補曲を決めてあらかじめ練習しておいてから当日に決めることが多い。もちろんその日の気分ですぐに差し替えたりする。

けれど他にメンバーがいる時には各メンバーの練習の都合もあるしなるべく前もって考えて伝えておいた方が良いのだけれど、今日も決めきれなかった。

明日こそは決めよう。決められるかな。

今日の演奏動画。

Meredith Wilsonの作曲した『Till There Was You』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月15日 (水)

お酒を吞み過ぎてはいけない

昨日学んだこと。

「お酒を吞み過ぎてはいけない」

不思議なことに、しばらく会っていなかった友人に会うという機会がここのところ何回か続いた。

会うと懐かしかったり積もる話もあったり何より楽しかったりでひたすらに話しつつ酒を吞み続けてしまう。

昨日もそんな日だった。

ピアニストAbdullah Ibrahim氏が来日する時にはいつも通訳をしてくれる友人のY氏と久しぶりに会った。頼まれていたので二時間弱ピアノのレッスンをつけたのだけれど、それが終わってからはずーっと一緒に酒を呑み続けてしまった。多分7時間ぐらい。

楽しかったのは覚えているのだけれど案の定後半の記憶はない。

どうやって帰ったのかもあやふやだ。

「お酒を吞み過ぎてはいけない」

そして今朝はすさまじい二日酔いから一日がスタートした。

以前「二日酔いの人の脳の状態は鬱状態の人の脳の状態に非常に似ている」という話を聞いたことがあるが、これは結構当たっていると思う。

激しい二日酔いの朝は本当に何もしたくないしひたすら「消えたい」と思う。これは確かに一時的に鬱状態になっているような気はする。

心身ともに何も出来なくなってしまって午前中はずっと布団の中で過ごしてしまった。

「お酒を吞み過ぎてはいけない」

昼過ぎからやっと少しずつ復活してきて、何とか気力を振り絞って風呂に入ったことで7割ぐらいのラインまで回復してきた。

残り3割の二日酔いにトドメを刺そうと思って、そこから自転車を漕いで京成高砂駅近くの立ち食いそば屋「新角」に向かった。

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ここでたぬきそば400円をずるっと一杯。身体に染み渡った。もうこれでほとんど二日酔いからは復活した。

「お酒を吞み過ぎてはいけない」

今日は今からはコレ。

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小岩「BACK IN TIME」で歌声酒場。

体調が復活して良かった。頑張って弾いてきます。

皆様も是非練習しにきてください。

「お酒を吞み過ぎてはいけない」


今日の演奏動画。

Clifford Brownの作曲した『Minor Mood』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月14日 (火)

仕事前にブログ更新

今日はきちんと朝から動けた。

朝ドラを見てトレーニングをして風呂に入って洗濯もした。ちゃんとした人になった気分だ。

で、午前中に仕事場にやってきた。

今日は一日ずっとレッスンの日なのだが、最後にイレギュラーなレッスンが一つ入っている。

原則として受けないことにしている「一曲だけ弾けるようになりたい」という方向けの単発レッスン。

受けない理由はいくつかあるのだけれど、今回は少々特別な事情があるので快諾。さてどうなるかな。

以前はそういう単発レッスンをやることにほとんど意味を感じられなかったのだけれど、最近は少し意味を感じ始めてもいる。こういうのも自分の変化なのかもしれない。

ということでここから一日頑張ります。

今日は仕事前にブログ更新でした。

今日の演奏動画。

Vincent Youmansの作曲した『I Want To Be Happy』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月13日 (月)

面白いことを言いそうな顔

うっかり寝坊をしてしまって、朝ドラの開始時間朝8時にはまだ布団の中だった。

仕方がないから12:45の再放送を見てそれから家を出ようと思った。

ぶっちゃけ今は結構朝ドラに飽きているのだけれど、そういう問題じゃない。朝ドラを見る時間に起きてその間に午前中のルーティンを終わらせるのが一番の目的だから。

今日は昼の再放送が始まるまでに家でのトレーニングと風呂を終わらせて、朝ドラを視聴し終わったらすぐに家を出るつもりでまずはいつもの腕立て伏せからスタートした。

朝ドラの再放送が終わる13時にはもう家を出る準備が整っていて、終わるやいなや家を出た。

のだけれど、やっぱりこのスケジュールだと毎日のやるべきことが1~2時間ぐらい後ろにずれ込む。

今も練習終わりに日課にしているこのブログを書いているのだけれど、時間に追われながらすごい勢いでキーボードを叩いている。

なので今日は簡単に。

昨日仕事終わりに一人で近所の鳥貴族で呑んでいたのだけれど、後ろにいた若い女の子たちの集団の話が面白くてそっちに耳が傾いてしまった。いちいちパワーワードをぶっこむ子が一人いて、その子の話が面白かった。

一番私の心に刺さったパワーワードは「はー、社会殴りてー」である。

もちろんじろじろ見ては犯罪になるので、一切そちらを向かずに耳だけ傾けていたが、帰り際に一瞥する機会があった。

声色しかわからなかったので誰が誰なのかはすぐにはわからなかったが、ふと一人が声を発した瞬間に、あ、この子が「社会殴りてー」の子だ!とわかった。

何というか「面白いことを言いそうな顔」をしていた。

あるよね、面白いことを言いそうな顔って、と思った。

今日の演奏動画。

Bobby Timmonsの作曲した『Dat Dere』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月12日 (日)

ライブがなくなった日だった

昨夜、日付としては既に今日になっていた頃に、今日一緒にライブをするはずだったボーカルの高原さんから連絡があった。日付が変わるあたりの時間というのは毎日決まって泥酔しているか泥酔の一歩手前か寝ているかなのだが、昨日は泥酔の一歩手前のところだった。

とある事情により今日予定されていたライブが開催出来なくなりそうだとのことだった。

事情を聞いて「うん、中止がいいな」と思った。

無理をしたりあるいは予定されていた形態を変えれば開催出来なくもなかったかもしれないが、そうやってやることにあんまり意味を感じられなかったし、私は高原さんにご自身の事情を優先してもらいたかったので中止にすることに応じた。

「何があっても開催するのがプロだろう」と言う人もいるかもしれないが、そしたら別にプロ失格でもいい。そう思った。


今日は午前中にレッスンが一つだけあって、その後に練習をして少し寝てからライブに行こうと思っていたのだけれど、ライブがなくなってしまったので昼以降は暇になってしまった。

なんとも言えない空虚感があった。そこに向かってあれこれ考えを巡らせながらずっと練習してたし、何より高原さんと演奏するのはめちゃくちゃ楽しいから。でも仕方ない。頭を切り替えなきゃと思った。

そうだ、こういう時には「おれたちのゆで太郎」に行ってそばを食おうと思って「ゆで太郎」に向かった。もちろんポケットにはクーポン券を携えて、である。ゆで太郎のクーポン券についてはこの過去記事を参照してほしい。

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これである。

400円のかけそばにクーポン券で無料のかき揚げをプラスしてある。つまりかき揚げそばが400円である。

昨今の「ゆで太郎」は地味な値上げをちょこちょこと繰り返しているが、それでも実質400円でかき揚げそばが食べられるのは良心的だ。いつ食べても美味いし。やはりゆで太郎は「おれたちのゆで太郎」で間違いない。

かき揚げそばを食べると少しだけ元気が出てきて「よし、練習すっか」という感じになってきた。

そこからはしばらく練習。

練習が終わったらWBCの日本対オーストラリア戦の試合を見ようと思っていたのだけれど、練習の合間にスマホから試合経過を見ていたらこのブログを書いている20:30現在で6-0で日本がリード。「あーあ」となってしまう。

あーあとなってしまうのは、私は野球でもサッカーでもなんでも僅差のゲームが好きなので、ワンサイドゲームになってしまった時点でちょっと興味を削がれてしまうのだ。

好きな広島カープの試合を見ていてもそう。もちろんカープが勝ってくれれば嬉しいのだけれど、一方的に勝つ展開になるとちょっと飽きてしまう。2点差ぐらいのじりじりとした展開が続くのが好きなんだけれど。

ちなみに負けは慣れているので全然飽きない。ぼろ負け展開もそれはそれで楽しめる。唯一ぼろ勝ちが苦手なのだ。

WBCのここまでの日本代表の試合、ちょっとぼろ勝ちが多すぎてそれに若干食傷気味だ。勝ってくれるのは嬉しいんだけれど。

まあそれぐらい今の日本代表は力があるし調子が良いということなんだろうな。

私もこうやって文句言ってるくせに見るしね。

さて、今日もあれこれおしまい。今から飲酒を始めつつ野球を見ます。

今日の演奏動画。

Lester Youngの作曲した『Lester Leaps In』をソロピアノで弾いてみました。

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本日のライブは中止

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本日のこちらのライブは中止です。

このデュオは次回は4月29日、同じく立川「Jesse James」で。
翌日4月30日には小岩「BACK IN TIME」でやらせていただきます。

是非見に来てください。

たくさんつらいこともあるけれどそれでもおれたちは前を向いて力強く生きていくんだよ。

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2023年3月11日 (土)

RG病

暑い。初夏かな。

せっかく風呂に入ってから家を出たのに家を出て数分で汗だくになって、これじゃ風呂に入った意味ないじゃんと残念になる。

今日は朝からトレーニングしてプロテインをキメてメシを食べて風呂に入って今はレッスンの為に池袋に向かう電車の中で汗にまみれている。

ここからレッスン前に教室で自分の練習してそのあとにレッスンして、それから小岩に戻って夜は柔道という一日。夜の柔道は音楽をきちんと頑張ったご褒美なので、しっかりご褒美にするために本分である音楽をしっかりやらないと。

レッスン前にはほとんどの場合予習をするようにしている。他のピアノ講師がどうなのかはわからないけれど、私の場合は「自分である程度理解している、自分である程度弾ける」という状態じゃないと人に教えることが出来ないので、あらゆる基礎トレーニングから実戦的な曲の練習まで、一旦自分で研究して練習してからレッスンに臨むようにしている。

昨日、今日のレッスンの分の予習は終わらせておいた。

予習はとても楽しくて、やったことがない曲ならば当然新しく学ぶことばかりだし、やったことがある「知っているつもり」の曲でも改めて研究し直してみるとこれまでに見えてなかったことが見えることがたくさんある。

そして何より良いのが、私がレイザーラモンRGの状態になるのだ。

「○○のあるある、早く言いたい」である。

昨日予習していたのはChick Coreaの某曲だが、実に色んな発見があって私は今「Chick Coreaのあるある、早く言いたい」となっている。

自分が楽しむ為にレッスンをしているような気がしてきたが、それも仕方ない。

自分も楽しみたいもの。

Chick Coreaのあるある、早く言いたい。

今日の演奏動画。

Kenny Kirklandの作曲した『Dienda』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月10日 (金)

WBCが始まった

昨日は練習を普段よりも40分ぐらい早めに切り上げた。

普段は21時きっかりまでやるのだけれど20時20分とかそれぐらいに。

野球が見たかったからだ。ワールドベースボールクラシック。そう、WBCである。

家に帰って見ようかなとも思ったのだけれど、何となく勢いで近所の立ち飲み屋へ。テレビが置いてあるのできっと映してくれてるだろうなと思って。

立ち飲み屋にチェックインしたらまずはレモンハイとピリ辛もやしを。

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チビチビやりながらテレビで野球を見た。

やっぱり日本代表を応援してしまうのだけれど、私は基本的に日本プロ野球の広島カープのファンなので広島の選手を特に応援したいのだが、今回広島カープから参加しているのは投手の栗林良吏選手のみ。カープ出身の現メジャーリーガー鈴木誠也選手が直前で怪我により出場を辞退したのは残念だったけれど怪我ならば仕方ない。怪我したくてした訳じゃないんだから。

カープ選手がちょっぴり寂しい今回のWBCだが、好きな選手がたくさん出ているのでこれはこれで嬉しい。

そうやって思って見ていたら、ヤクルトの村上宗隆選手とか読売の岡本和真選手とか横浜の牧秀悟選手とか。いつもはカープ戦で敵チームの選手として見ていて「ここでは打たんといてつかあさい!」っていうところで必ずバカスカ打つんだけれど、味方チームの選手として見ていたらそんなに打たない。カープのピンチで相手バッターが村上選手とか「はい終わったー」といつも思うんだけど。ま、こんなもんなんだな。野球って10回の内に3回打てたら上出来なスポーツだからな。そりゃそうだな。

つくづく「印象」ってあるな、と思った。

立ち飲み屋にいたのは一時間弱。

まだまだ野球はやっていたけれど、ちょうど二杯目のレモンハイがなくなったところだったのでそのタイミングで切り上げた。

野球に飽きたわけではない。

家に帰って続きを見ようかなとも思ったのだけれど、ちょっと歩きたかったのでそこから一時間ほどは散歩。散歩には本当に良い季節になった。全然寒くないし。

家に帰ったらまだ野球がやっていて、最後の勝利シーンが見れた。

ここから先のWBCがどういう展開になるのかはわからないけれど、日本代表が勝っても負けてもしばらく楽しませてもらえそうだ。

音楽と柔道だけの毎日に、これから少しの期間は楽しみがプラスされます。

みんな怪我なくやってね!

今日の演奏動画。

Wayne Shorterの作曲した『Limbo』をソロピアノで弾いてみました。


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2023年3月 9日 (木)

公園ピクニックと飛行機

今日は練習だけの日。

朝から順調にトレーニングを終わらせて午前中には家を出た。

朝食兼昼食をどこかでとろうと思っていたのだけれど、歩き出してみたら今日は暖かくて、そうかこれは公園でっていうのもアリだなと思い始めた。

なので家を出て近くにあるコンビニでカップ麺とおにぎりを一つずつ買ってコンビニでお湯を入れて、そのままカップ麺を持って近くの公園まで移動。幸い公園には誰もいなかったのでそこのベンチに着席。

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公園に着くころにはほどよくカップ麺が出来上がっていた。

外で食べるのって気分が良い。ピクニックみたいで。

食べ終わったらゴミをコンビニの袋に入れる。それと同時に公園に落ちているタバコの吸い殻や小さなゴミも拾って袋に入れる。

で、歩き出して次のコンビニに行ったらそこでそのゴミをゴミ箱に捨てて、それだけでは失礼なので二軒目のコンビニでは食後のコーヒーを買う。

ばっちり過ぎる。

これからの季節はこの公園での昼食は大いにアリだなと思った。ホームレス臭がぷんぷんすることを除けば、気持ちが良いし安く上がるし更に公園も綺麗になるしで良いことずくめだ。

コーヒーを持って仕事場へ移動していると、某生徒がLINEをくれて「今日からJAL(日本航空)が飛行機全便6600円っていうセールをやってるよ!」と教えてくれた。一緒に教えてくれたURLを開いて見てみるとこの「スマイルキャンペーン」、GW期間中も利用可能とのこと。

GWには関西に行く用事があったのでこれはチャンス!と思った。

GWは交通手段の価格がエグいことになる。普段なら安い高速バスですら新幹線と同レベルの料金になってしまうのでこれを利用出来たらありがたい、あと久しぶりに飛行機乗りたい!とワクワクしながら仕事場についてパソコンを開いてJALのホームページにアクセスしたら…

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ずっとこの画面。

真ん中の飛行機マークのところで円がグルグル回っているだけでどこにも行かない。うんともすんとも言わない。

諦めてピアノの練習に取り掛かっていたのだが、その後にTwitterで検索してみたところ、アクセスが集中してサーバーダウンが起きてこの「スマイルキャンペーン」自体が14:30に強制終了したとのことがわかった。

まあ仕方ない。

Twitter上ではこのことに怒っている人もたくさんいたけれど、怒っても仕方ない。そもそも安いサービスチケットを得ようと思ってそれが得られなかっただけなのだから。私に関して言えば何か被害があるわけでもないし。

GWの移動手段はまた考えるとして。

それにしても久しぶりに飛行機乗ってみたかったなあ。良いじゃん、飛行機。空港行くだけでテンション上がるし、飛行機が離陸するときのドキドキ感って好きだし。

またいつか飛行機に乗れますように。

今日の演奏動画。

John Coltraneの作曲した『Spiral』をソロピアノで弾いてみました。ちょっとあんまり原型とどめてませんけども。


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2023年3月 8日 (水)

高級感のある立ち食いそば屋

レッスンやリハーサルなどの仕事で都心に出た時の楽しみの一つが「メシをどこで食べるか」である。

普段はずっと小岩から出ないので昼飯のほとんどが立ち食いそばの「ゆで太郎」か、たまに牛丼の「吉野家」である。

たまにはそれ以外のものを、というのが楽しみなのだ。

今日もレッスンで朝から千駄ヶ谷に行っていた。朝から千駄ヶ谷に行く時には浅草橋で電車を乗り換える時に立ち食いそばの「ひさご」に立ち寄って朝食をとるのがお気に入りのコースなのだが、最近「ひさご」には行き過ぎていたので今日は他の店にしようかなと思っていた。

昼過ぎにレッスンが終わって、小岩に戻る電車に乗る。今日は朝からトレーニング後のプロテインしか飲んでいなかったので随分と腹が減っていた。

今日は秋葉原の立ち食いそば「新田毎」に行こうと思っていた。「新田毎」は千葉方面に向かう総武線のホーム内にある。行きは階段を上り下りしてわざわざ違うホームに行かなくてはならないのだけれど、帰りならばちょうどそのホームを通過するので都合が良かった。

電車が秋葉原に着いて一旦途中下車する。空腹もピークだったのでるんるん気分で「新田毎」に向かった。

今日は(今日も)たぬきそば。「新田毎」の天かすは私の好きなタイプの天かすなのでとてもイイのだ。

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こちらがたぬきそば390円。安くて非常に美味い。

「はあ…おいちい…」とうっとりしながら食べた。とても美味しかった。

「新田毎」で一つ楽しいことがあった。

割とスペースが広めの立ち食いそば屋なので店員さんはそれなりの数がいるのだが、立ち食いそば屋しては珍しくホール係の女性がいた。大体干支の組み合わせが一回りしたぐらいの年齢だったのではないだろうかと思う。

この女性の働き方が私にはすごく好印象であった。

基本的には入り口のところに立って客が買った食券を厨房の中の調理係の店員さんに渡すというそれだけの仕事をしていた。あとは「お待たせいたしました」とか「ありがとうございました」とかを丁寧に言う、というそれだけの仕事であった。少なくとも私が見ていた限りでは。

一瞬だけ「あのお姉さん、必要か?」と思ってしまったのだが、すぐに「いや、あのお姉さんは必要だ」と思い直した。

考えてもみてほしい。立ち食いそば屋のような店にはそもそも高級感はないのだ。皆無だ。しかしその女性が給仕としていることで、そして丁寧に声がけをしてくれていることで、一瞬高級レストランで食事をしているかのような錯覚に陥った。ものすごくリッチな気分になれるのである。

どの職種、どの職場でもそうだが、一人で三人分も働いてくれるような人ばかりではない。一人で0.5人分の働きしかできない人もいるだろう。もちろん、私が今日見た給仕のお姉さんが0.5人分の働きしかできないとは限らない。混雑のピーク時には八面六臂の活躍を見せて店を切り盛りするキーパーソンの可能性も十分にある。あくまでも私が来店したほんの数分間の印象でしかない。

けれど色んな人にそれぞれの仕事があって、色んな人々が助け合いながら働いているというのが良いじゃないかと思った。

例えば地方の土産物屋などで「座っているだけのおばあさん」などがよくいるが、ああいう人たちの存在を私はとても嬉しく思う。十分に仕事をしている、とさえ思う。

「新田毎」を後にして再度千葉方面に向かう総武線に乗り込んだ時の私の表情が穏やかになっていたのは多分たぬきそばが美味かったことだけが理由ではない。

今日の演奏動画。

Tommy Wolfの作曲した『Spring Can Really Hang You Up The Most』をソロピアノで弾いてみました。そういう気分で録ったからかな、穏やかな演奏になっていて最近録った中では割とお気に入りのテイクです。

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2023年3月 7日 (火)

人生初のクレジットカード

何日か前の記事で「ホテルの値段がべらぼうに高騰しているけれどその波を何とかくぐり抜けて安宿を確保することに成功した」という記事を書いた。

実はこの時に人生で初となるものを作ってしまったのだ。

クレジットカードである。

これまでの人生で一度も作ったことのないクレジットカードを作ってしまった。

それを作ることによってポイントが使用できて2000円ほど安くなるということがわかり、何とかしてその場で作った。

私のような社会譜適合者にクレジットカード会社がカードを発行してくれるなどということはにわかに信じがたかったが、試しにやってみたらあっさり出来た。カード自体も少し前に郵送されてきた。あまりにあっさりいったので少々拍子抜けした。

なぜこれまでにクレジットカードを作ってこなかったかというと、私が私を信用していなかったからだ。

若い頃には色んな博打が結構好きであれこれと手を出した。

負けが込んできて頭頂部から湯気を吹くぐらいに熱くなっている時に心の中で「くそっ、あと少し種銭があれば逆転できるのに」などということを考える時があって、もちろんそういう時は負ける流れなのでもう少し種銭があったとしても十中八九負ける。それでも熱くなって突っ込んでしまうというのが博打を打つ人間の愚かな性(さが)なのだ。

熱くなって冷静さを失ったらきっと私はATMに行ってキャッシングで借金をして金を借りて更に博打を打ち負けに負けを重ねていただろう。

私はそこで冷静な判断ができるような人間ではない。そこに関しては一切信用していない。

だから、そういう時の為にクレジットカードを作らなかった。

もしもそこでキャッシングなどをして更にずぶずぶと泥沼に嵌まっていったとすれば、今頃私は地下にある強制労働所で莫大な借金返済の為に朝から晩まで肉体労働をしているだろう。更に労働の後には強制労働所の売店で5000ペリカもする缶ビールを飲んで「美味いっ………!悪魔的だっ………!キンキンに冷えてやがるっ………!」などと言っているだろうし、一生をその強制労働所で終えることは明白である。

そうならなくて良かった。

もうほとんど博打をすることもなくなった。そんなことに費やす時間と金がないというのが一番の理由なのだが、興味が薄れてしまったというのも大きい。

数年に一回ぐらい友人たちと麻雀をすると「やっぱり楽しいなあ」とは思うのだけれど、麻雀は少なくとも五~六時間ぐらいはやってしまうので終わった後に「この時間で練習すれば良かったんじゃないかな」という後悔も抱く。

そのレベルでしか博打をやらなくなってしまったので、もうクレジットカードを作っても大丈夫かなという思いはあった。

ずっと持ったことのなかったクレジットカードを持つのは正直ちょっと怖い。まだビビっている。

あんまり無闇矢鱈に使うのはよそうと思っているのだが、先日コンビニで買い物をした時に「そういえばあのクレジットカードにはポイント機能がついていてコンビニでの買い物なんかの時にも提出したら1円とか2円のポイントがつくって説明書に書いてあったな」と思い出して「すみません、ポイントカードをお願いします」と言って出してみた。

イランとかサウジアラビアとかあっちの方から来たんじゃないだろうかという風体の外国人店員だった。

かなり流暢な日本語で「あー、それはダメです」と言われた。

何っ!ヤバい超恥ずかしい!クレジットカード使い慣れてないからか!と思ったのだが、その後に外国人店員は「これは200円で1ポイントからなんですよ」と教えてくれた。

私が買っていたのは150円の缶チューハイ一本。なるほどこれではポイントが付かない。なおかつ全方向的に恥ずかしい。

す、す、すみませんでした…と言ってすごすごとクレジットカードを引っ込める私。あの瞬間私は世界でも有数に恥ずかしい人だった。いつも恥ずかしい人だけど、あの時は特に。

今日はついさっき今日の練習と仕事が終わったのでこれから帰宅。帰ってからももう一仕事ある。自分で作ったライブのチラシを印刷屋に入稿して印刷してもらうという仕事。

この印刷代金、これまではコンビニ決済にしていたのだが今日は初めて自分のカードで決済してみようと思う。

43歳にして少しずつ大人の階段を昇っています。

今日の演奏動画。

Vince Guaraldiの作曲した『Linus And Lucy』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月 6日 (月)

何の苦労もしていない

私など人生において何の苦労もしていないと自分で思うことがかつてはしばしばあって、それは一つのコンプレックスのようなものでもあった。

やっぱり大変な思いをしている人にしか出せない「重み」みたいなものがあって、私にはそれがないので私は人間として随分軽薄なんだろうなあ、と。

しかしそれはどうなんだろうな、と最近思う。

例えば私から見ても「この人大変そうだなあ、苦労してるなあ」と思うような人が「いや全然大変じゃないっすよ」と涼しい顔をしている時がある。

これが単なるやせ我慢であったならその人は実際には非常に苦労をしているがその苦しさを他人には漏らさない強い人、ということになるのだが、そうではなくて本人が本当に心から「別に苦しくない」と思っている場合、私から見てその人は「大変な苦労人」であったとしても本人は自分のことを「別に何か苦労をしているわけではない」と認識しているのだ。やせ我慢でもなんでもないということだ。

例えば私の場合、仕事であるピアノの練習や趣味の柔道の稽古。自分なりにあれこれと工夫をしながら毎日少しずつ積み重ねているのだが、もしもそれを人から「血の滲むような努力・鍛錬」と人から言われた時に、「いやいやいやいやいや全然大変じゃないっすよ!」となる。本当に心からそう思う。毎日全力で遊んでいるだけなのだ。苦労や努力をしているという認識は全くない。

他人から見て「これは明らかに大変でしょ、苦労でしょ」と思うような状況を「いや、これは苦労でもなんでもない」と思えるセンスみたいなものがあったとしたならば、私はそういうセンスはちょっと高い方なのかもしれないなと思う。

そういえばコロナ騒動の初期に演奏やレッスンの仕事が一切なくなった時にも私はあんまり焦っていなかった。何とかなるだろうしならなかったらならなかったでその時に考えよう、というぐらいだった。むしろ「仕事がなくなったからたくさん遊べる!たくさん練習できる!」とどこかで嬉しく思っていたぐらいだ。今から思い返すともう少し焦れよ、と思う。


昔は少し人のことを気にしていたような気がする。例えばピアノのことで言えば、自分よりも上手い人がたくさんいるとか逆に自分はこの人たちよりは上手いはずだ、とか。お金に関しても、みんなたくさんお金を持っていて良いなあという感覚と、でも自分よりも貧乏な人もたくさんいるしというような、自分と他人を比較して自分がどれぐらいの位置にいるのか、なんてことを気にしていたような記憶がある。

どんどんそういうものがどうでも良くなってきてしまって、自分がどうありたいか、自分が何をしたいかばかりに気を取られていたら他人と自分を比較するような思考の習慣がすっかり無くなってしまった。自分よりピアノが上手い人の存在に落ち込まないし、自分より下手な人に優越感も感じない。柔道も同じ。

ま、すっかり無くなったってことはないかな、今でも少しは気にするかな。うん、ちょっとは気にする。

でもそういう感覚が「自分はやりたいようにやっているだけだから別に何の苦労も努力もしていない」というところに繋がるのかもしれない。

ということで今日もやりたいように一日を過ごしてきた。明日もそうする。

そういう人生で恥ずかしくないのか!と怒る人には言っとく。

恥ずかしくない。

今日の演奏動画。

Kenny Burrellの作曲した『Funky』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月 5日 (日)

楽器修理の一日

仕事部屋で長年活躍してきたちょっと高いエレキギターとものすごく安いエレキベース、この二つがアンプに繋いでも全く音が出なくなったのが数日前のことだった。

色々と原因を探ってみたのだけれどわからなかった。「今日は機械の機嫌が悪いだけかも知れないし後日やったらあっさり音が出るかも知れない」などと思って後日やってみてもダメだった。

「こりゃあれだな、悪い磁場に入ったりしてんだな」などと非科学的な結論に落ち着いたりした時もあったが、その二つが使えないと仕事、特にレッスンにものすごく支障をきたすので今日あたり楽器屋にアンプと楽器を担いで持って行ってみようと思っていたところ、この事を数日前に少し相談していたベースの野々口毅さんが「音が出ないのどうなったー?」とメールをくれた。

「まだダメですー。どーにもなりませんー」と言うと、今日の昼間に野々口さんがやって来て様子を見てくれた。超優しい。

原因はシールド(ケーブル)の断線。

そういう可能性もあると思っていたので複数のシールドを差し替えて試してはいたのだけれど、悪い意味の偶然で複数のシールドが同じタイミングで断線していた。

そんなことあるって思わないじゃん普通。

そっかじゃあ新しくシールドを買わなきゃか、と思っていたら、野々口さんが「うまくハンダづけ出来ればシールド復活するよ」と教えてくれたので、野々口さんが帰ってからは人生で初のハンダづけ。手先がハイパー不器用なのと激しい老眼のせいでめちゃくちゃ苦戦する。

結局断線したシールド二本のうち一本は復活して、もう一本はダメなまま。ま、ド素人がやってみて一本復活したなら上出来ってことにしようと自分を納得させる。

ドクター野々口に診断してもらってる時にもう一つ別の問題が浮上して、それはエレキベース本体に問題が出ているということ。

これには困った。

冒頭に書いたようにこのベースはめちゃくちゃ安い。20年ぐらい前に買ったのだが、確か一万円するかしないかぐらいだった。

ドクター野々口いわく「修理したら一万円ぐらいかかるかなー」とのこと。一万円出したらこのベース買えるんですよね、と言うと「だよね」とドクター。安物であることはお見通しだ。

かなり悩んだが、修理に持っていくことにした。やっぱり20年近く使ってるし愛着もあるし。

ということで地元小岩にある「Trafzck Guitar Services」という店に行ってみた。

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行ってみたら先客がいて店に入れなかった。高校生か大学生かというぐらいの若い男女三人組。若い子が楽器やってるなんて嬉しいじゃないかと思って、後ほどもう一回来ようと辺りを散策したら家系ラーメン屋が…

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こんな時に家系ラーメンか…罪悪感で罪悪感を煮しめたようなラーメン…でもどうだ?食べたい?食べたくない?と自問自答すると私の中の正直者がか細げに「食べたいです…」と呟く。じゃあ仕方ない、罪悪感を食べに行こう。

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もうね、罪悪感ですよ。美味いんだけど。なんでライスまでつけてるんだよおれは。油少なめ味薄めにはしてるけどね、それでも罪悪感だからね。背徳の味だよこれは。なんでスープまで完飲してるんだ…

罪悪感と満腹感に満たされながら「Trafzck Guitar Services」を再訪。今度はお客さんはおらず店主のみだった。

エレキベースの症状を伝えたら「あ、じゃあ今から直しますよ、大体4000円ぐらいです」とのこと。

10000円を覚悟していたのでこの時点でガッツポーズなのだが、その後も修理の様子を工房の中で見守りながら待っていると、この店主、気さくに優しく話しかけてくれながらも楽器のことを事細かに色々と教えてくれる。ああ、この人ギターやベースが本当に好きなんだなと思った。

結局30分ほどで楽器はばっちり直った。

めちゃくちゃ良い店だったのでリンクを貼っておく。

「Trafzck Guitar Services」

小岩近辺でギターとかベースを修理したい方はこちらを。なお、訪れるさいには予め電話をして予約を取ってほしいとのこと。

楽器が直って本当に良かった。これで明日からのレッスンも安心だ。

今日はこれから一つだけレッスン仕事。

張り切ってやってくる。

今日の演奏動画。

Miles Davisの作曲した『Miles Ahead』をソロピアノで弾いてみました。


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2023年3月 4日 (土)

ひな祭りの一人散歩

もう練習もしないし何もしない、今日はとにかく無為に過ごす!と決めた昨日。

毎日のブログ更新とYouTube更新だけを何とかやっつけて家を出たのが14時過ぎだった。

何の目的もなく家を出たのだが、とりあえず何かを腹に入れたい、何か食べたいと思って京成高砂駅方面へ歩き始めた。京成高砂駅のすぐ近くには私のとても好きなラーメン屋と立ち食いそば屋が並びであるのでそのどちらかの店へ行こうと思っていた。


【自宅~京成高砂】

私の家から京成高砂駅までは歩いて30分ほど。昼下がりの良い陽気の中を歩くとそれだけで気分が良かった。

ベビーカーを押す母親とすれ違った時に、ベビーカーの中で不遜に寝転がる赤さんを見た。赤さんは可愛かった。そしてその時に「赤さんは何もしなくとも生きているだけでエライ」と思った。赤さんはマジで生きているだけでエライ。

生きているだけでエライ、ということのスケールのデカさを考えた。

我々人間はついつい「何かを成し遂げたからエライ」とか「何かを成し遂げていないとエラくない」というような尺度で物事を考えがちだが、そんなことがものすごくみみっちく感じた。とてもスケールの小さな、了見の狭い考えだなと。

目の前のこの赤さんという生き物は「生きているだけでエライ」のである。そのスケールのデカさを見習わなくてはならない。

親鸞上人の悪人正機説が頭に浮かんだ。

善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をやというお馴染みのアレである。

私の物事の考え方の根底にはこの悪人正機説があるので、まさか路傍の赤さんに人生の最重要事項「生きているだけでエライ」を改めて教えられるとは思っていなかった。

全ての赤さんはエライ。そして超可愛い。

そんなことを考えながら歩いていたら京成高砂駅に到着した。

うっすらと「どっちかって言うと今はラーメンより蕎麦が良いな。ラーメン屋が昼休みに入ってたら迷わずに立ち食いそば屋に入れるからラーメン屋が昼休みに入ってると良いな」と思っていたら案の定ラーメン屋は昼休みに入っていたので消去法的に立ち食いそば屋に入ることができた。

京成高砂駅前の立ち食いそば屋「新角」のたぬきそば400円がこれである。めちゃくちゃ美味い。

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良い意味で「立ち食いそば屋っぽく」ないのだ。普通の街の蕎麦屋で出てくるようなたぬきそば。それが400円はかなり安い。

極上のたぬきそばに舌鼓を打った後にさてどこへ行くかなと思案しながら京成高砂駅に向かった。

そうだ、京成金町線に乗ろうと思った。

京成金町線は京成高砂駅と京成金町駅を京成柴又駅を経由しつつ結ぶ三駅だけの路線だ。すごく好きな路線なのでいつも乗りたいのだけれどなかなか乗る機会がないのだが、この日は暇な一日なので乗って良かった。

【京成高砂~京成金町~水元公園】

京成金町線に乗って金町駅まで行ってから歩いて水元公園に行こうと思った。

歩くと30分ぐらい。ちょっと遠いけれど所詮全ては暇潰し。良いじゃないかと思って水元公園へ向かった。

水元公園は良かった。

若い頃から何度も来ている東東京屈指の規模の公園だ。

大きな池があるのでその畔で寝転がった。

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見上げた時の空の青さがあんまりにも透き通っていて、その眩しさに少し眩暈がした。

白い月が空に出ていて、その上を飛行機が通り過ぎていった。何度も何度も。

池を見たら、等間隔に打たれている杭の上に鳥が留まっていて、なんだこの美しさは!と驚愕した。黄金比なんかもそうだけれど、自然の世界の中で起きる不自然なほどの規則的な美しさはどこまでも芸術的だ。

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少し眠くなってきたなと思ったので30分ほど路上で寝た。起きたら少し寒かった。


【水元公園~金町~千駄木~谷中銀座】

水元公園を後にして次はどこへ行くかなと思った。とりあえず金町駅に戻ろうと思って水元公園から金町駅行きのバスに乗った。

バスの中で、目を離した隙に必ず降車ボタンを押す子供がいて、押す度に母親が「すみません!間違いです!」と車掌に謝っていたのが良かった。あれ押したいよね。わかる。わかるよ。

なのに本当の降車場の前に来た時に母親が「ほら、次は押していいよ」と言うと「次はもういいや」と言って押さないガキもといお子様。お前そこは押せよ。ガキ可愛いなあ。

バスが金町駅に着いて、そこからも完全にノープランだったのでとりあえずJRのホームに行った。行ってから最初に来た電車に乗ろうと。

ホームに行って最初に来た電車は、千葉・茨城方面に向かう電車ではなくて、東京都心を経由して神奈川方面に向かう電車だった。そっか、今からそっち方面に行くんだと思って電車に乗り込んだ。

どこで降りるかも決めていなかったので、よし、降りたことのない駅で降りてみようと思った。

あんまり遠くに行き過ぎても帰る時にしんどいしなと思いながら駅名を見ていたら、千駄木という駅名が琴線に触れた。

なんとなく土地勘のある地域だけれど千駄木という駅で降りたことはないから千駄木で降りてみようと思った。

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降りてみたらものすごく知った辺りだった。なんだここ日暮里じゃねえか、と思った。

そういえば谷中銀座ってこの辺なんだよなと思って谷中銀座を探して歩いた。

歩いている途中でトイレに行きたくなってコンビニでトイレを借りた。トイレだけ借りて出るのは失礼かなと思ってここで缶ビールを買った。ここから飲酒が再びスタートした。数時間前まで「もう酒なんて飲まないなんて言わないよ絶対」と槇原敬之よろしく歌っていたのに。仕方なかった。トイレ借りたんだもん。

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谷中銀座は柴又帝釈天の商店街に近いような活気があって面白かった。

途中にあったお惣菜屋さんで一枚130円のハムカツを買って歩きながら食べた。

ソースもかかってないしアツアツでもなかったけれど十分に美味しかった。ビールと一緒にハムカツは私の身体に吸い込まれた。


【谷中銀座~日暮里】

谷中銀座を抜けて日暮里まではすぐだった。というか谷中銀座はほぼ日暮里なんだなと思った。

週に何回も利用する日暮里駅の、見たことがない出口を見て「へー、こんなところあるんだ」と妙に感動していた。知っているつもりのことはほとんど知らない。

この無目的かつ無意味な旅のクライマックスは突然にやってきた。

見慣れない日暮里駅の出口の横の道を少し進んだら、線路の上にかかる高架の道に出た。

急に開けた視界に戸惑いつつも、そこから線路と、また線路と共に続く景色を眺めた。

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向こう側に夕日が沈み、昼と夜の境目が赤と黒のコントラストを作った。

どこかへ行ってきてどこかへ帰る人たちを乗せた電車が眼下を通り過ぎた。

人が生きている、と思った。

今日は何もうまくいかずに会社で散々怒られて落ち込みながら帰るという人がこの電車の中に何人かは乗っている。もしかしたら今から死のうかなと考えている人も何人かいるかも知れない。

私は私で、今日は全てのことをサボって無目的に遊びつつここ日暮里の高架にいる。

うまくいかない者同士が、こうやってたまたまここですれ違っている。

ああ、人が「ここ」で生きている。そう思った。

昼の赤さんのことを思った。

いやいやおれたちは生きているだけでもめちゃくちゃエライよ、と。

そんなことを考えていたら急に涙がこみ上げてきたりしたので、その場は早々に離れることにした。

日暮里から電車に乗って帰ろうかなとも思ったのだが、町屋まで歩くことにした。まだもう少しこの小さな旅を終わりにしたくなかった。

町屋にはお気に入りの立ち飲み屋があるので、そこで一杯やりながらこのブログの下書き原稿でも書いておこうと思って町屋へ向かった。


【日暮里~新三河島~町屋~京成小岩】

日暮里~新三河島~町屋のエリアはちょっと複雑なエリアだ。多分韓国人たちの集落があるのだと思う。ハングル文字の食堂がそこかしこに目につく。

皮革業の工場や小売店がいくつもあることから、そういう人たちがどういう職業に従事していたのか、あるいは従事せざるをえなかったのか、そういうことに考えが及んだ。

京成線の線路沿いに歩いていくと、大体30分ほどで町屋に着く。

駅前にあるお気に入りの立ち飲み屋に入って焼酎の紅茶割りと煮込みとアジ刺しとわかめ酢を頼んだ。これで1000円いかない。素晴らしい安さである。

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ツマミをちびちびと食べて酒をゆっくり吞みながら小さな旅のことを思い返してそれを少しずつスマホで下書きした。この文章の前半部分は立ち飲み屋で吞みながら書かれたものだ。

このあと少し追加注文をしたけれど、お会計は2000円弱だった。良いよ素敵だよ晩杯屋。

店を出て京成線に乗って京成小岩まで。家に帰った。少しほろ酔いになったことと一日中歩き回って疲れたことも手伝ってすぐに寝てしまった。

やりたいこともたくさんあって、そのためにやらなくてはいけないこともたくさんあって。

日々の訓練を含めてあんまりサボっている場合ではないのだけれど、たまにはこうやってサボるのも良いなと思った。

頭の中にあるジグソーパズルのピースのようなバラバラな小さい思考を整理したり、空を眺めてみたりすることもたまには必要なんだな、と。

また今日から日常が始まる。

先週はライブがあったから休んだけど今日は二週間ぶりの柔道の稽古だ。足の怪我も少しずつ回復してきているから、今日はまた少しずつ稽古を積み重ねられるといいな。

今日の演奏動画。

Gerry Mulligunの作曲した『Five Brothers』をソロピアノで弾いてみました。

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2023年3月 3日 (金)

今日はサボる日にする

昨日は10年ぶりぐらいに友人、ハーモニカ奏者の皆川和義と作曲家の楠原木曜と上野で会って呑んでいた。

元々同じ音楽教室で教えていた仕事仲間で、それぞれに環境も変わりなかなか会うことも少なくなっていたのだけれど、木曜がこのたび東京をしばらく離れるということで久しぶりに会うことに。

めちゃくちゃ呑んだ。

久しぶりに終電逃して始発で帰った。

安い居酒屋で一人10杯ずつぐらい呑んだ後に不忍池でワインをガブ飲みの路上呑みしてそこから磯丸水産に行ったあたりからもうほとんど記憶がない。酔い潰れて寝ていたみたい。

こういう若い呑み方はもう無理なんだな。すごく楽しかったけれど。

当然烈火のような二日酔いで、14時の現在でやっと少しずつ回復してきた。

ということで今日はサボる日にすることを決意。

やんなきゃいけないこともたくさんあるんだけどもういい。今日はサボる。

このブログを投稿したら目的もなく外に出てみる。

行き先は決めない。

今日はピアノも弾かない。

こんな日も何年ぶりだろう。

只今より全力でサボります。

今日の演奏動画。

Billy Reidの作曲した『I'll Close My Eyes』をベースの野々口毅さんとデュオで弾いてみました。

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2023年3月 2日 (木)

失くしたら落ち込むもの

携帯電話を失くしたことがある人はどれぐらいいるだろうか。

私はこれまでに通算で5回ぐらいある。

最近はそんなに失くさないのだけれど、若いころは酒に酔って道端で寝るなどの悪癖があったのでその際によく失くした。

呑んでいた店で失くしたのか、移動中に落としたのか、はたまた寝てしまった時に盗まれたのか。

真相は全て闇の中だが、「とにかく携帯電話というものはなくなるものなのだ」という風に私は自分で自分を納得させるようになった。本当になくなるんだもん。

その時に面白いことに気付いた。

携帯電話を失くしてしまったから仕方なく新しい携帯電話を買う。するとそれまでに入っていた電話帳の連絡先が一旦全て綺麗に消えるのだ。

ということは、実家の家の電話番号などのように暗記している番号以外にはこちらから連絡を取ることが出来なくなる。

「連絡はこちらから取る」でおなじみのゴルゴ13ことデューク東郷の逆の状態になる。つまり「ゴルゴ-13(ごるごまいなすサーティーン)」である。連絡はそちらから取れ。

これがなかなかどうにでもなるもので、普段連絡をくれる人は用事があれば向こうから連絡をくれるので、電話がかかってきたりメールが来たりした時にその番号なりアドレスなりを登録すれば良かった。

電話帳に登録されていない番号から電話がかかってきてそれを取って、向こうは私だと思ってかけているから「あーもしもしー」なのだが私は誰だかわからないから「えっと誰でしたっけ」と言うとよく知った人で、「いやーまた携帯失くしちゃってー」と言うと相手は「またかよ」となる。こういうことを何回も繰り返している。

そういうことの繰り返しの中で「連絡を取らなければならない相手の連絡先は自ずと復活するし復活しない連絡先はそもそも必要のないものだったのかもしれない」ということに気付く。これは一つ、人間関係における重要なポイントなのかもしれないと思うようになった。

ちょっと話題が変わって。

以前に人と「失くしてしまって落ち込むものって何だろう」という話になった時に、やはり3トップは携帯と財布と鍵であった。

確かにこの3つは失くしたら相当マズい。その後の処理がかなり面倒くさいしそれに金額的にも被害が出る。この3つはマズい。

だが私は携帯電話に関しては上記のように「失くしたらかなりマズいけれども、究極的にはどうにかなる」と思っているので、実は失くしたら落ち込むもののトップではない。10段階で9だ。財布も鍵も10段階で9だ。

それ以上に失くしたら落ち込むものが私には一つあって、それは普段から持ち歩いているUSBのフラッシュメモリだ(バックアップをとろう)。これが10段階の10だ。失くしたら落ち込むどころではない(バックアップをとろう)。

そのフラッシュメモリの中にはこれまでの録音音源のマスターや、日々書き溜めた譜面のデータが全て入っている。これを失くすということは私はこれまでの私の苦労した時間を捨てることに等しくなる(バックアップをとろう)。私は携帯よりも財布よりも鍵よりもUSBのフラッシュメモリを失くしたくない(バックアップをとろう、あと携帯も財布も鍵も失くさないようにがんばろう)。

バックアップをこまめにとっておかなくてはなと思いながらもズボラでなかなかそうもいかない(こまめにバックアップをとろう)。

失くしたらもうどうにもならないようなものはそんなにたくさんはない。けれどもしも失くしてしまった時の為にバックアップはこまめにとろう。

これが生き抜くための智慧というものである。

今日の演奏動画。

George Cory Jr.とDouglass Crossの作曲した『I Left My Heart In San Francisco』をベースの野々口毅さんとデュオで弾いてみました。

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2023年3月 1日 (水)

異常なホテルの高騰 昼からは基礎練習会

今日から3月。

そう言えば今月末には再び関西へ行くのでそろそろ宿を予約しておかないとなと思って朝からネットで宿を調べた。

「今、京都のホテル高くなってるなしいよ」ということを誰かから聞いていたので早くしなきゃと思っていたのだけれど、まだ一か月もあるし大丈夫だろうという根拠のない安心感もあって後回しになっていた。それにちょっとぐらい高くなっていたとしても今回は我らが「青春18きっぷ」の使用期間内だし交通費を激安で抑えられるから多少高くなっていても平気平気と高を括っていた。

甘かった。甘すぎた。

私の頭の中でスピードワゴン井戸田潤が「甘いよ小沢さーん!」と叫んだ。黄色い桃の缶詰の汁ぐらい甘かった。

たまに泊まる三畳ほどの部屋にベットが置いてあるだけでトイレとシャワーは共用という某ホテルの値段。普段ならば3000円前後。高い時でも4000円ほどだし、安い時は2000円台の前半ぐらいで泊まれる。

なんとそこが一泊17500円だった。

何が起きているのかわからなかった。

なんであんな監獄みたいなスタイルの宿に17500円も出さなきゃならんのだ!ふざけておる!と思って別の宿を探した。

ここのところ常宿になりつつある祇園にあるドミトリースタイルの某ゲストハウス、こちらはそもそも予約がいっぱいになっていたのだが、料金を見たら一泊6000円ほど。本当にわけがわからない。なぜドミトリーに6000円も出さなければいけないのか。

「こりゃーかなり現実的な線で野宿もアリだな、まあ暖かくなってきたしイケるかな」と思い始めていたところ、京都市の北の方にある怪しげなカプセルホテルが4泊で14000円、ポイント使用により2000円引かれて合計12000円というのを見て光の速さでそこにした。一泊3000円はマジでギリギリな線だ。これ以上は無理だ。これ以上になるんだったら本当に野宿をする。橋の下で寝袋で寝る。当たり前だろ、どこにそんな金があると思ってんだ。

そういえば安宿を探していたら大阪の高槻に「House of the Rising Sun」という安宿があった。これ浅川マキもしくはちあきなおみの『朝日楼』っていう歌の原題じゃないか。

あたしが着いたのはニューオーリンズの
朝日楼という名の女郎屋だった

すごいネーミングセンスしてるなと思った。今回は泊まらないけれど一回泊まってみたい。

とにかく宿が無事に決まって良かった。

昼からは月に一度ほどやっている「基礎練習会」。

ベースの野々口毅さんにお付き合いいただいて、地味な基礎練習を二人でひたすらにやる会。

これがとても楽しい。基礎練習はとても難しいのだけれど。

素晴らしい柔道家と練習させて頂くのがとても楽しいように、優れた技術を持った音楽家と練習できるのは本当に楽しい。ライブでもないしリハでもない、純粋な「練習」なんだけれどその中でたくさんの気付きがある。こういうことを地道に積み重ねないと本当に自分がやりたい演奏なんて出来やしない、と私は思っている。

この練習会ももう5年ぐらい続いているんじゃないかな。コロナ騒動の二、三年ぐらい前から続けているし。野々口さんには本当に感謝。

基礎練習をたっぷりやった後は自分たちへのご褒美として少しだけ曲の練習もやる。いつも録音する。今日は三曲録った。

ということで今日から三日間、「今日の演奏動画」コーナーは野々口さんとの合奏動画。

良かったら聴いてみてください。見えないと思いますが、私の着ているTシャツの胸のところには「JUDO」と書いてあります。お気に入りのTシャツです。

今日の演奏動画。

Bronislaw Kaperの作曲した『Invitation』をベースの野々口毅さんとデュオで弾いてみました。

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