傷付くのも救われるのも音楽で
例外的に今日は二本目のブログ更新。ちょっと書きたくて。
今日はライブだった。
立川「Jesse James」でボーカルの高原かなさんと二人で。昼のライブだった。
終わってからは土曜日なので柔道の稽古に行こうと思っていたのだが、先週やらかした怪我が治らずに稽古には行けず、仕方なく小岩に戻って来て一人飲み。今日は寒いので珍しく店で。この記事は一人で店で飲みながら書かれている。
柔道の稽古に行けないのはなかなかにメンタルにくる。
どんどん自分が後退していくような焦燥感と、そして大好きな道場の柔道仲間に会えない寂しさと。
みんなと柔道したかったなあ、終わってから一緒に酒飲みながら柔道談義したかったなあ。そんなことを考えれば考えるほど気持ちは塞いでいく。とにかく早く怪我を治して稽古に復帰したい。そして大好きな柔道仲間の皆さんに会いたい。
愛する柔道を休まざるをえないそんな状況にも関わらず、今日の私はそれなりに気分良く小岩で一人で酒を飲んでいる。
それは今日ライブをしてきたからだ。
お客さんはそんなに多くなかったから、そういう意味では良いライブだったのかどうかはわからない。
自分の演奏が良かったのかどうかもわからない。ド派手なミスをいくつかやらかしたのをハッキリ覚えている。
それなのに、私は今は気分が良いのだ。色んな意味でプロ失格なような気がするが、気分が良いものを気分が悪いと嘘をつくほどの器量は私にはない。
高原さんと演奏させてもらうのは今日で三回目だ。
一回目の時に「この人すげー」という印象を持って、二回目の時には「間違いない、この人超すげー!!」となった。
三回目の今日はと言えば「幸せです。ありがとうございます」という気持ちがずっとあった。
そう。今日は幸せだった。
音楽をやっていて幸せな瞬間の一つが、心の底から共演者の音楽を素晴らしいと思える時だ。素晴らしいというか「おれはこの音楽(或いは表現)が好きだ」と思える時だ。これまでにも何度か経験があるが、今日もそうだった。
本番前に印象的だったことが一つあって、とある曲のリハーサルをしている時に私は曲の途中で「この曲はもうこれ以上リハーサルしたくないな、あとは本番の楽しみに取って置きたいな」と思った時に、高原さんが曲を止めた。「もうやめましょう、あとは本番でやりましょう」と。
嬉しかった。
ほとんどの曲がぶっつけ本番。何も決まっていない。その中で「今音楽がどうなっているのか」だけに全神経を集中させて、会話が噛み合ったり噛み合わなかったり。
ジャズやってるなー、と思った。
こういう事をやるために毎日鍛練してるんだよなー、と。
そして演奏中に何度も「ああ、おれはこの人の音楽が好きだ」と思った。
なので今日はすこぶる気分が良い。
自分に大小いくつものミスがあったにも関わらず。
これで柔道の稽古出来たら完璧だったなと思いつつも、今日はまあ勘弁しといたる。まだ松葉杖ついてるし。
しかしおれはヘッタクソだなー、センスねーなー、音楽やめりゃあいいのに、と毎日音楽によって傷付いているのに、救われる時は音楽によって救われるんだな。
こんなものなのかも知れない。
高原さんとの次回のライブは同じく立川「Jesse James」で2月23日(木祝)19:00~。
来るべし。
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