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2016年11月16日 (水)

肉体性

仕事に出掛ける際に空を見上げると、すっかりと秋の空である。

ころころと移り変わるので予測のつかないものの例えに秋の空もよく挙げられる。皆様もどこかで聞いたことがあるはずだ。
「女心と秋の空、それから尿の軌道」と。
尿の軌道に関しては、あまりに予測がつかないので私はここ数年はクラウチングスタイルでの小用を旨としている。スタンディングスタイルの限界を悟ったのだ。爽快感では多少スタンディングスタイルに分がある感は否めないが、クラウチングスタイルの圧倒的な安定感を前にすると、スタンディングスタイルは無力である。掃除めんどくせえしね。

しょーもないことばっかり言ってねえで、と。

昨日は明日11月17日の渋谷「Star Lounge」での公演のゲネプロ(通しリハ)だった。今回のこの公演の主役は主に二人、いつも一緒に演奏しているボーカリストのaya Suekiと、彼女の実弟でもあるフラメンコダンスの名手、末木三四郎である。私はaya Suekiの演奏を主としてやる。三四郎氏の演奏は、フラメンコの専門のミュージシャンたちがやる。少し入り乱れたりもするのだけれど。

昨日のゲネでもかなりじっくりと見られることが出来たのだが、フラメンコ、実にカッコいい。見ていて聴いていてわくわくする。興奮する、と言っても良いかも知れない。以前のリハや三四郎氏の公演などでこれまでにも数回見ていたが、昨日改めてフラメンコの魅力に触れた。

その魅力の一因として、極めて高い肉体性と、その肉体性がもたらす有無を言わさぬ説得力、というものを感じた。

肉体性というのがどういう事かと言えば、このフラメンコという音楽、「人がやっている。人がそこにいる」のである。
ダンス、そしてパルマ(手拍子)、カンテ(歌)、ギター。まさに人力。人間の肉体がそこにあり、そしてそれらが音楽を奏で踊っているのだという実存性がこれでもかと言わんばかりにある。肉体が音楽を作るのだというプリミティブなその形態は、とてもダイレクトに聴き手の心を打つ。実に素晴らしい、と私は一人で唸っていた。

この公演はありがたいことに既にチケットは完売。
私も全力で臨みます。

本日11月16日は、小岩「Back in time」で「福島剛の歌声酒場」。ボーカル系ジャムセッション。ベースの木田浩卓くんと。19:30開始です。

ピアノを弾くときにいかにして高い肉体性を出せるか、実存性が出せるかというのは私のずっと考えているテーマの一つである。昨日は一つ、そこのヒントを得たような気もする。

今日も人間の人間による音楽をやりましょう!皆様のご参加をお待ちしています!

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