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2016年8月27日 (土)

カープは私たちを勇気づける

カープが強い。本当に強い。

このままでいけば95%ぐらいの確率で25年ぶりのリーグ優勝を果たす。

私はどこかでビールかけをしたいのだが、どこでやれば良いのだろうか。やはり江戸川の河川敷なのだろうか。

強いし、多分優勝するということも確かに嬉しいのだが、それ以上に特筆すべきことがある。

「今年のカープは本当に素晴らしい」

これである。

その素晴らしさは、どこか漫画チックに感じる。

すさまじいパワーの巨漢外国人エルドレッド選手がいる。海を渡って帰ってきた現役レジェンド投手の黒田博樹選手がいる。異次元の守備で球場を所狭しと駆け巡る小兵の菊池涼介選手がいる。顔の大きな丸佳浩選手がいる。一生懸命にプレーをするだけで笑いの神に愛される新井貴浩選手がいる。

他にも挙げればキリがないくらい、とても個性豊かな選手たちがいるのだ。

なんだか野球漫画みたいだ、と私は思う。これだけ様々な愛すべきキャラクターをよく集めたものだ。

その個性豊かな選手たちが、先生や先輩たちからの暴力におびえる高校球児などの何倍も溌剌と、そして元気に、野球をできる喜びをグラウンド内で爆発させているのだ。

なおかつ強い。

これが素晴らしくないはずがない。

なかなかリアルタイムで球場やテレビ中継などでプロ野球を観る機会に恵まれないが、夜のスポーツニュースなどでカープの選手たちの活躍を見るにつけ、「こいつら本当に良い顔で野球やってんなあ」と思うのだ。正直に言ってめちゃカッコイイ。ほとんどの選手が私よりも年下だけれど、素直に彼らのことをカッコイイと感じる。

で、思うのだけれど、こういうプレーを見ていたら、子どもたちは「うっわー!マジかっけー!おれも野球やりたい!」となるだろう、と思うのだ。私が子どものころに柔道の古賀稔彦氏の背負い投げに憧れて「ぼくも柔道がやりたい!」と目を輝かせたように。

「菊池選手みたいな異次元な守備をしてみたい!」だとか、「黒田選手のように男気にあふれた人間になりたい!」だとか、「丸選手のように顔が大きくなりたい!」だとか、「新井選手のように笑いの神に愛されたい!」だとか。

実際に私の親しいカープ友人S氏の奥様のN氏は「わたしは新井さんのように生きていきたい。新井さんを人生の師としたい」と言っている。新井さんは確かにすごすぎる。本人は全力でプレーしているだけなのに、イチイチそれが面白い。実際私も新井さんを愛しすぎてやばい。N氏のご主人である友人S氏は「新井さんの子供を孕みたい!」などという倒錯したことまで言っている。S氏は男性なので新井さんの子供は孕めないが、そこはほっといてあげよう。それぐらい私たちは新井さんに夢中なのだ。

子どもたちが見ていて「おれも野球がしたい!」と思うようなプロ野球。これはプロ野球として理想的だ。

道を歩いている高校生が、安物のギターなどを大切そうに抱えているのを見ると、心の底から「ガンバレ!」と思う。

願わくば、私たちの演奏するジャズを聴いて、「ジャズってかっけー!おれもジャズやりたい!」と思ってもらえるように。ジャズが、オッサンたちだけの暗くて堅苦しいつまらない音楽でないように。最高にヒップで熱くてカッコイイ音楽であるように。

もたもたしてる場合じゃねーよ、と自らに言い聞かせる。

若い人たちや子どもたちに興味を持ってもらえないようじゃ、ジャズはおしまいだ。

カープに、私もはっきりと、勇気づけられている。

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