旅と蕎麦(もしくはうどん、あるいはきしめん)
本日は小岩「Orpheus」にてドラマーズジャムです!19:30から!ドラマー以外の方ももちろんご参加頂けます。ノリノリでいきましょう!
さて、以下は普通のエッセイ。
1998年から2007年まで、私が18歳から27歳までの期間は、関西の京都で過ごした。
その時の思い出話を少し。
まあ金が無くて金が無くて、でもそれはそれで楽しかった。1000円で一週間を乗り切る為に色々な工夫をしてみたりだとか、貧乏は貧乏なりに楽しい。貧乏生活を助けてくれる三種の神器は私の場合
・もやし
・エコー(タバコ)
・大五郎(焼酎4リットルペットボトル)
である。上記三品には貧乏時代には実に世話になった。
え?「貧乏な分際で酒にタバコなんて贅沢な!」って?うるさい!吸いたいものは吸いたいし呑みたいものは呑みたいの!はい、1mmもスキのないカンペキなロジックにより論破完了。
で、生まれ故郷である東京にも年に数回は帰っていたのだが、その交通手段も悩ましかった。新幹線なんて滅多な事では乗れなかった。新幹線は当時片道12000円ぐらい。往復で24000円。現在の私からしたら5〜6万円ぐらいの貨幣価値だと思う。もっとかな。なので、様々な交通手段を試してみた。
当時私はオートバイに乗っていたので、オートバイで京都と東京を往復した事もあるが、これはあまり良くなかった。
まず試してみたのは高速道路ではない下道、国道1号線をひたすらに東へ向かうという手段。これは多分一回ぐらいしかやった事がない。しんどかったからだ。大体20時間ぐらいかかる。「ガソリン代だけで行けるから安い」とも思っていたのだが、そのガソリン代がなかなか高い。あと静岡県が終わらない。
静岡県問題というのは自力で東京〜関西間を移動する時には切実な問題なのだが、いくら走ろうが頑張ろうがどこまでも静岡県、という問題である。「わけいってもわけいっても静岡県」という種田山頭火テイストの句でも詠みたくなるほどである。
京都から東京に向かう時は名古屋を越えた辺りで気分的には「よし、半分ぐらい来たかな」という気分になるのだが、実際には四分の一も来ちゃいない。現実として東京と京都の中間地点は静岡県の浜松市だ。静岡県、どんだけ広いんだよ。
という訳でバイクによる下道ルートは良くない。静岡県が広すぎるので。
高速道路を使ったルートも何回かチャレンジしたが、これも良くなかった。まず高速道路の利用料金が一万円弱かかるので料金的に新幹線とあまり変わらないというのと、これは走った事のある方ならわかるかとは思うのだが、高速道路をオートバイで走るのはめちゃくちゃ怖い。トラックやら車やらのデカイ連中がビュンビュンとばしまくって走っている傍らを時速80km〜100kmぐらいでちょろちょろ走っているのだが、横を大型ダンプなどが走り過ぎる時に風で煽られて「あれ!?ひょっとして死ぬ!?」という恐怖を味わう。
約10時間そのような恐怖と戦い続けながら移動しなくてはならないので、高速道路によるバイク移動は全然良くなかった。
バイクによる移動で一番楽しかったのは、フェリーを使った移動だった。
半日ほどかけて京都から和歌山の南紀勝浦っていったかな、何かその辺の漁港まで行って、夜になったら海辺で全力でぼけっとしておくと、深夜になると東京行きのフェリーがやってくる。このフェリーにバイクごと乗り込んで、あとは20時間ほどフェリーの中で全力でぼんやりしていると東京に着く。
旅情、という点ではこれに勝るものはないかとは思うのだが、いかんせん値段が高い。新幹線よりも高い。そしてべらぼうに時間がかかる。なのでこのルートも一回ほどしか試していない。ちなみにうっすら期待していたフェリーの中でのドキドキするような出会いはビタイチなかった。
結局何に落ち着いたかと言えば、「青春18きっぷ」による鈍行での移動である。10時間ほどの移動時間で済み、なおかつ料金は片道2500円ほど。
私は多分これまでに青春18きっぷを使って東京〜京都間を10往復はしている。
青春18きっぷとはご存知の方も多いかも知れないが、鈍行列車丸一日乗り放題降り放題の切符で、五枚綴りで10000円ちょっと。学生時代には死ぬほど世話になった切符である。
道中の一番の楽しみが駅構内にある立ち食い蕎麦屋で、私の一番のお気に入りは名古屋駅構内にあるきしめんだった。美味いんだよなあ、しみじみと。
青春18きっぷ使用時にも「静岡県広すぎる問題」は出て来るのであるが、確か新富士駅だったかな、ここの立ち食い蕎麦も美味かったな。
たまたまネットで名古屋駅の立ち食いきしめん画像を見て、そんな旅の話を思い出した。
もうとんと旅に出ていないので、たまにふらりと旅に出たい病が出る。
不毛で自己満足的な旅に出たい。
立ち食い蕎麦屋は旅には欠かせない。
次はいつになる事やら。
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