連絡先を知らなくても大丈夫
半年ほど前に携帯電話が壊れてアドレス帳が完全に消えた。
めんどくせえな、とは思ったものの、実はそれほど「ヤバい」とは思わなかった。
連絡が必要な人は向こうから連絡が来るだろうし、会う必要がある人間はすぐに直接会うだろうからその時に「携帯が壊れちゃったんでもう一回連絡先を教えて下さい」と言えば済む話だろうと高を括っていた。実際その通りだった。
新規のアドレス帳に最初に登録されたのはドラムの南たけし氏であり、会う頻度が一番高い人間が最初に入るっていうのは何だかまさに必要な連絡先から回復していくもんだなと思った。
その次に入ったのが友人の旅行作家の石田ゆうすけ氏だった。彼とはそんなに頻繁に会う訳ではないけれど、たまにメールでアホな会話をするので、その「たまに」のメールが来た。そういう事もある。
携帯やスマホの一般化、またインターネットやSNSなどの普及でコミュニケーションは便利にはなったが、根本的な人間関係というのはおそらく今も昔も変わらない。携帯のアドレス帳に1000人の連絡先が入っている事と1000人の友人知人がいる事とは違う。
会う必要がある人間とは好むと好まざるとに関わらずに「会ってしまう」し、お互いに会う必要が無い人間とはなかなか会う事が出来ない。
そんな塩梅でちょうどいい。極めて自然な事じゃないかと思っている。
なのでもう十回近く会って一緒に酒も呑んでいるのに連絡先も知らない、という人が少なくない。別にそれでも構わない。連絡先など知らなくても勝手に会うし、と思っている。
そんな人の一人がボーカリストの村松ショータロー氏だ。私は彼の歌も人間性もとても好きだが彼の連絡先は知らない。
昨日のオルフェウスジャムの後にショータローさんが「フクちゃん携帯貸して」と言って私の携帯を取り上げて、勝手に自分の電話番号を打ち込んで自分の携帯を鳴らしていた。なので私の携帯にショータローさんの電話番号が登録され、ショータローさんの携帯に私の電話番号が登録された。
私のガラパゴス式の携帯の80件目の連絡先である。
すっかり仲良くなった後に今更「連絡先交換しよう」なんてのはとてもこっぱずかしい事であるが、そうやって強制的に連絡先を強奪されるとこっぱずかしさも随分和らぐ。
仕事という事を抜きにすれば、人間同士のコミュニケーションなんてシンプルなほど良いと思う。駆け引きや打算は仕事には必要な事もあるかも知れないが、基本的な人間関係には無い方が良い。携帯の連絡先の交換よりも大事な事は、そういうシンプルな信頼関係なんじゃないかな、とふと思った。
さて、本日26日は市川の「O'D Diner」でボーカルのちゅんこちゃんとデュエット。20:30から。チップ制なのでお気軽に。ジャズのスタンダードやポップスをゆったりとお届け致します。
で、明日27日はプロ野球の開幕も楽しみですが(健太がんばれ!)、非常に楽しみなセッション。亀有の「JAZZ38」でサックス日野林晋さんとベース須川こういちさんとのホストで。
★3月27日(金)亀有Jazz38「ジャムセッション」
http://www.jazz38.tokyo.jp/
18:00~21:30
参加費 ¥2700(w/1drink)
Members
日野林 晋(Sax) 福島 剛(Piano) 須川 こういち(Bass)
皆様のご参加をお待ちしております!
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