個性か…
数日間バタバタしていた引越しも終わり、ちょっと一息つく。ブログも落ち着いて書いてみる。
先日、将棋の加藤一二三九段が、通算で1300勝を達成したとの話を聞く。素晴らしい快挙だ。
ちなみに上述の「加藤一二三九段」という表記、あくまでも「かとうひふみ(←ここまでが名前)九段」であって、「加藤1239段(かとうせんにひゃくさんじゅうくだん)」ではない。間違えないように。現在の規定では将棋の最高位は九段までなのだ。
この加藤一二三九段であるが、戦形はほぼ毎回「棒銀」と呼ばれる作戦を採用するなど、将棋に関しても多分に独特な部分をもっておられるが、それ以上にやはり氏の人間性があまりにも個性的である。ネット上のあちらこちらに「加藤一二三伝説」というものが存在し、彼の特異にして愛すべきキャラクターがそこで紹介されている。
私は勿論氏の大ファンであるが、氏のような「個性的な人間」を目の前にした時に、「個性的であるとはこういう事なのだ」と強く思うのである。
私は音楽の世界にいるので、たまに「もっと個性的な音楽がやりたい」、「自分の個性を音楽に投影したい」などという文言を聞く事があるのだが、その度に「そんなのどうでもいいじゃん」と思ってしまう。
「どうでもいい」というのは、即ち「それは個性ではないから」と私が思っているからだ。
思うに個性とは、「いくらひた隠しにしようとも、隠し切れない、根源的な部分から湧き出すもの」なのではないかと私は感じている。意図的ではなく、意識的でもないもの、それが個性なのではないだろうか、と。
そう考えた時に「個性的であろうとする」という姿勢自体に、大変な矛盾が生じているのではないだろうかと私は思うのだ。ざっくばらんな言葉で言ってしまえば、「そんなもん個性でもなんでもねえよ」と。
加藤九段の個性は、そういう意味では揺るぎの無い個性だ。彼の特異なキャラクターは決して意図的な所から生じているものではない。彼の内側から滲み出てくるものだ。
御年70歳を越えられて、彼の個性はますます際立つばかり。素晴らしい棋士の一人だ。
さて、私も明日と明後日は二日続けて本番だ。
何よりも「きちんとやる」事。その向こう側に私の個性みたいなものが垣間見えるかも知れないし、というかどうでもいいか、そんな事は。素晴らしい音楽が出来れば、それで全てOKだ。
という事で最後は宣伝。明日と明後日のライブ情報。
11月6日(日) 小岩 Back in time
03-3659-0351
http://www.bqrecords.net/backintime.htm
ボーカリスト山根健一さんのバンドに参加します。アル・ジャロウのナンバーを中心に、普段の4ビート系の音楽とは一風変わった音楽をお届けいたします。
vocal:山根健一 bass:上條貴史 drums:南たけし piano:福島剛
19:00~open 20:00~start チャージ:2000円
11月7日(月)東京上野 アリエス
tel 03-3831-0523
http://www.jazz-cygnus-aries.co.jp/aries/ari-top.html
月イチ恒例のアリエス。スタンダードからオリジナルまで多彩な曲目でお届けいたします。大塚美香氏のボーカルも交えながら。澄み渡るハーモニカの音色をご堪能下さい。
harp:皆川和義 pf:福島剛 guest:大塚美香(vo)
19:20~start music charge:2000円
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