京都駅近くでやっていたアホセッション
来月サポートで出演するライブがあって、その日の大体のセットリスト(演目)を事前に頂いていた。
どんな曲でも譜面さえあれば初見で大丈夫、難無く弾けるというピアニストはちらほらいるが、私はその逆。じっくりと念入りに事前に予習をしなくては弾けない。単にヘタクソなだけという噂もあるが、あーあー聞こえないオレはオレしか信じない。
そんなこんなで今日は来月のライブの曲を予習していた。基本的には私が普段やる事の殆ど無い曲ばかり。だからこそ念入りにやらなくてはならない。
例えばチックコリアの「Spain」、ジャコパストリアスの「The Chicken」(←作曲はジャコじゃない)、それからハービーハンコックの「Watermelon Man」とか。
こういった曲をやっていると、妙に懐かしい事を思い出す。もう何年も昔、京都で深夜にやっていたジャムセッションの事だ。
駆け出しも駆け出し、超アマチュアだった頃、京都駅にある某店で深夜にジャムセッションをやっていて、そこでホストをやっていた事がある。いわゆる「クラブ(ブにアクセント)」だったその某店はなかなかに問題も多く、流血事件を始めとして結構な修羅場も何回か見た。というか私が問題を起こしている時も多かったような気がしないでもないような感じがほんのりと漂う今日この頃であるがよくわからない。昔の事なのでよく覚えていない。
その店のセッションで定番だったのが、上に挙げたような「Spain」であり「The Chicken」であり「Watermelon Man」であった。何故だかはわからないがかなりのアップテンポで弾いていた。全体的にトチ狂っていた。
とてつもなくヘタクソだったのだけれど、演奏をする事が楽しくて仕方が無くて、いつも朝までひたすらセッションをしていた。そしていつもベロベロに酔っ払っていた。
その後から現在に至るまで、一緒に演奏をしているサックスの黒田雅之と出会ったのもここのセッションだった。私ほどではないが、彼も今に比べるとかなりヘタクソだった。私も彼も含めて、ヘタクソで雑で無秩序でアホで、けれど熱気に溢れたセッションだった。良い思い出か悪い思い出かで言えば、圧倒的に良い思い出だ。たくさんの人に迷惑をかけていたのだけれど。
「Spain」だの「Chicken」だのを久しぶりに練習していたら、そんな時の事を思い出して懐かしくなっていた。
今はあの頃よりはもう少し上手には弾ける。けれど、あんなアホな時間を過ごしていたから今の時間があるのだと思ったら、少しだけ暖かい気持ちになった。
追記:一つ前の記事に載せた写真、撮って下さったのは凄腕カメラマンの鈴木士宣氏です。宮沢りえと菅野美穂のヌード写真集を撮ったのも彼だったような気もしますし、あとは最近では海パン一丁になりながら「イイヨイイヨっ!グッと寄ってー!」などと叫びながら写真を撮る芸風でブレイク中のカメラマンだったような気がします。
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コメント
激しく違うぢゃん!てか被写体がいいのに上手く撮れなくてごめんなさいです(苦w
今度 御髭の師匠もに撮ってもらいましょう♪
投稿: hige_36 | 2011年10月25日 (火) 14時01分
激しく違うぢゃん!てか被写体がいいのに上手く撮れなくてごめんなさいです(苦w
今度 御髭の師匠もに撮ってもらいましょう♪
投稿: hige_36 | 2011年10月25日 (火) 14時01分
hige_36さんへ
いやいや、ありがとうございました。ぼくは基本的に写真撮られるの嫌いなんですけど、ノンさんなら気にならないんで、いつも撮ってもらって感謝です!
投稿: ふくしまたけし | 2011年11月19日 (土) 15時58分