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2011年7月28日 (木)

俺リコ坂から

前から楽しみにしていたジブリの新作映画、「コクリコ坂から」を観に行こうという予定を立てる。勿論かみさんと一緒に、という約束だったのだが、偶然にも我々二人の分にプラス、タダ券が一枚あまっていたので、友人ヤマちゃんと三人で観に行く約束をする。近日中に観に行く約束だ。

さて。私とかみさんとヤマ、三人ともが全くもってモテない少年少女時代を送って来た。どうやら今回の「コクリコ坂から」は、青春時代の淡い恋の想い出が作品の概要であるらしいのだが、我々は先に述べたように青春時代に淡い恋の想い出などというものが無い為、その話の内容が皆目見当が付かない。というよりも、我々三人の経験則から言えば、青春時代に淡い恋などというものはまず有り得ない訳だ。

という事でここは一つ、私の経験を元に「俺リコ坂から」を考えてみたい。

便宜上登場人物に名前が必要なので、男の方が「陳・小太郎(チン・コタロウ)」、女の方を「幡・般子(パン・パンコ)」としたい。あくまで便宜上の名前だ。大意は無い。

まず、私の経験から言えば、中学生男子というものは好きな女の子に憎まれ口をきくものである。そういった事を考慮に入れて

「俺リコ坂から第一話」

般子「あっ!陳くん!今帰り?一緒に帰らない?」

小太郎「うっせえブス死ね!」

般子「何…アイツ…」

(了)

上映時間は約10秒である。

続いて。

男性諸氏には覚えもあるだろうが、中学生男子の頭の中の七割は「エロ」で占められている。残りの三割は「メシ」だ。また、この「エロ」の内、凡そ半分を「手慰み(てなぐさみ)」が占めているのもまた事実である。という事を考慮に入れて、

「逆境無頼伝・俺リコ坂から第二話」

舞台は学校の授業中。教師からプリントが配られる。般子の席は小太郎のすぐ前である。

般子「ハイ、陳くん、プリント。後ろに回してー」

小太郎「お、オウ…」

刹那、触れ合う般子の手と小太郎の手…っ。小太郎の脳裏に舞い降りる天啓…っ、閃き…っ。

小太郎(はっ!待てよ…この手を夜まで洗わずに…そして他のものに触れずに、手慰みまで持ち込めば…っ!)

小太郎は深く呼吸し、逸る気持ちを抑え付ける。

小太郎(今やこの俺の手は半ば俺の手であって、半ば俺の手ではない…っ!もはや揺るぎない…っ!圧倒的勝利…っ!何たる僥倖…っ!)

般子「ん?陳くん?どうしたの?」

小太郎「ななな何でもねえよっ!うっせえ、死ねブス!」

(了)

極めてよくある光景である。

続いて。

中学生時代というものは、トレンディドラマなどに憧れるものである。この傾向は女子に強く、皆気分は一様にW浅野(ダブルあさの。「温子とゆう子」の意)である。

トレンディドラマなどで覚えたセリフを小粋に使いこなし、自分もナウなヤングになりたい!などと切望するのもこの世代特有の傾向であるが、如何せんこの世代はまだまだ未熟である。過ちも犯す。

かつて坂本金八というロン毛教師はこう叫んだ。「彼等はまだ未熟なんです!だから間違えるんです!間違えたら“それは間違いだ”と繰り返し教えてやる!それが教育なんです!」と。ああ、何だか中島みゆきの「世情」が聴きたくなって来ましたな。

ともかく。彼らはトレンディドラマに憧れる。そして彼らは間違える。これらの点を勘案して、

「101回目の東京俺リコ坂ラブストーリー」

般子「チーンくん!ねえ、アナルセックスしよ!」

金八「それは間違いです!アナルはいりません!ぼくは死にません!」

小太郎「狂っとる…みんな狂っとるで…」

(了)

すいません、今日は下品でした。

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