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2011年7月10日 (日)

盗みに行く

プロとアマチュアという定義を、「金を稼ぎ生活するか否か」という前提でお読み頂きたい。

プロ、というのは何にしても凄い。昨日プロ野球を観戦しに行きながら、そんな事を思った。

何が凄いかと言えば、「ミスを野次られる」というのが凄い。

これが高校野球、つまりアマチュアだとこうはいかない。多少のエラーや凡ミスは「あっても仕方が無いもの」として見られる。高校野球で一つのエラーに対して辛辣な野次が方々から飛び交う所は、私は見た事が無い。

昨日の試合、均衡を破るきっかけとなった巨人坂本選手の二塁打は、カープのレフトを守っていた天谷選手の凡ミスから生まれた。この天谷選手のミスに対し、レフトスタンドのカープファンからは痛烈な野次が起こった。私も野次った。「おい!アマヤ何しよん!」と。

それは逆を言えば、求めるレベルの高さの表れであるのだ。「ミスをしても良いよ、暖かい目で見てあげるよ」と思うファンは、恐らく殆どいない。それが「プロの世界」なのだ。

私も音楽において度々ミスを犯す。非常に恥ずかしい事だ。一つのミスで死にたくなる気持ちをぐっとこらえて、気持ちを切り替えて前に進む。恐らくそんな事を、これからもずっと繰り返していくのだろうと思っている。

さて、そんなプロのレベルの高さに痺れる一方で、我々はアマチュアのがむしゃらさや、或いは悠々と対象(野球や音楽)を楽しむ姿に心を打たれたりするのも、これもまた事実である。先程例に出した高校野球が卑近なように、「プロでは無い人々」もまた時に人の心を打つ。

アマチュアなのに素晴らしく高いレベルにある人というのが極々稀にいるが、それは一部の例外である。高校野球時代の松坂大輔選手や江川卓選手もそうである。

音楽において、それとは別に、つまり技術とはまた違う部分から、アマチュアのステージに心を震わせられる事がしばしばある。嫌いな言い方だが、「良いものは良い」としか言いようがない。そんな事がしばしばあるのだ。

今日は近所のライブハウスで、腕利きのアマチュア達が集まるライブがある。

私自身の勉強の為に、それを見に行ってこようと思う。そして、少しでも「盗んで」こようと思う。

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