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2010年8月21日 (土)

高校野球にもの申す

高校野球の全国大会の決勝戦、沖縄の興南高校と神奈川の東海大相模高校との対戦は、興南高校が勝利したとニュースで見た。

個人的には、今年ほど高校野球が極悪だと感じた事はない。

一番は、選手の体調管理である。

まず、今年のような猛暑の中で無理矢理にでも試合をさせる事自体に私は強く反対する。熱射病や脱水症状、その他諸々の危険性が強くある。ならば屋外の甲子園でなく、空調が整ったドーム球場で試合をする事は不可能なのだろうか。

高校硬式野球の全国大会は、通称「甲子園」と呼ばれるが、結局の所は単なる全国大会なのである。選手の体調を考慮に入れれば(更にはまだ身体的に未発達な高校生だという事を考慮に入れれば)、今年のような猛暑の中で選手達に試合をさせるのは、大袈裟に言えばちょっとした殺人行為だ。

また、試合スケジュールの過密さから来る投手の連投というのも気に食わない。

決勝戦では両チームのエース、島袋投手と一二三投手が注目されたが、彼らは共にこの一週間の間で何球のボールを放ったのだろうか。考えるだけでぞっとする。プロ野球ならば、絶対に考えられない話だ。投手の肩は消耗品なのだ。

忘れてはならないのは、彼らはこれからの野球界(プロアマ問わず)を背負う逸材たりうるという事であり、また今回の全国大会を最後に野球の世界から遠ざかる人間達もまた皆一様に「健やかに暮らす権利がある」という事だ。

何故その彼らを大事にしない。

高校野球が、未来の至宝達を潰す権利はどこにも無い。

更に細かい事を言えば、「ヘッドスライディングの美徳」のようなものも気に食わない。ヘッドスライディングをすれば、怪我をする可能性は高まる。そもそもバッターボックスから一塁ベースまでは(つまりフォースアウトがある状況では)、滑り込まずに駆け抜けた方が速い。そして安全だ。なのに何故、一塁ベースへヘッドスライディングをする事が美徳とされるのだろうか。

危険な手段を選ぶ事は、決して美徳ではない。有効な手段を選ぶ事が美徳だ、というのならまだわからなくもないが。

私は高校野球にルール改正を強く求める。

希望する改正点は幾つかもあるが、ぱっと思いつくの以下の点だ。

・球場をドーム球場へ

・投手に球数制限を設定

・一塁へのヘッドスライディングの禁止

このままでは、日本の野球は、本当の意味で暗黒時代に突入する。

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コメント

賛成!…野球はよく分からないけど…毎日投げてる高校生が可哀想。

投稿: のりまき | 2010年8月21日 (土) 17時39分

同意ですね。
炎天下に投手を連投させてはいけないです。
県外部員も制限かけたほうがいいですね。あまりにも多すぎると、地元の代表でもないし…

興南高校、全国制覇おめでとうございます。

投稿: 鳥肌ウルフ | 2010年8月22日 (日) 03時32分

そうだよね~野球はプロになると、選手を凄く大切に扱うのに、卵たちは酷使されるのが不思議だよね~。高野連のトップ達が生きる化石みたいな人達だから、体質変わらないんだろうね~。

投稿: クロサバ | 2010年8月23日 (月) 23時04分

のりまきさんへ
毎日何百球も投げて、身体に良い訳はないものね。

投稿: ふくしまたけし | 2010年10月 8日 (金) 12時59分

鳥肌ウルフさんへ
地元の人が少ない、っていうのはある程度仕方が無い部分もありますけどね、確かに全然関係ないチームになってしまうとね。

投稿: ふくしまたけし | 2010年10月 8日 (金) 13時00分

クロサバさんへ
そうですな、確かに高野連にも問題はあるのかもね。実は「部活動」なのにね、高校野球も。

投稿: ふくしまたけし | 2010年10月 8日 (金) 13時01分

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