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2009年11月15日 (日)

さよならツンデレ先生

広島カープ、昨日付けで外国人4選手に戦力外通告を、との事。マクレーン、フィリップス、コズロースキー、シーボルの4選手。

投手のコズロースキーと野手のマクレーンに関しては、そんなに好きな選手だった訳ではないので、「ああそうかー、残念だなー」ぐらいの感じなのだが、フィリップスとシーボルに関しては、やはりそれ以上に寂しさも感じる。

アンディ・フィリップスは、今年の8月ぐらいには本当によく打った。誇張でも何でもなく、連日お立ち台へ上がる活躍ぶりだった。守備は確かにかなり酷いものだったが、その勝負強い打撃は私たちファンに大いなる期待を抱かせた。仮に守備力の向上があり、尚且つ低めの変化球に対応する能力も兼ね備えられれば、相当に良い選手だと思うのだが。

いやはや、フィリップス放出は勿体無い。

そして、スコット・シーボル。「先生」の渾名でお馴染みのシーボル先生である。私はシーボル先生が大変好きだった。

ちなみに「先生」の由来は、シーボルという名前が「シーボルト先生」に似ているからだそうである。カープファンは馬鹿なんだな、きっと。

さて、このシーボル先生であるが、まさに「記録よりも記憶に残る選手」であった。あれは昨年だったか今年だったか、劇的なサヨナラ満塁ホームランを打った事もある。私の記憶にもはっきりと残っている。そういったチャンスでの活躍もあるのだが。

シーボル先生の代名詞と言えば、「ツンデレ」である。

チャンスであっさりと凡退、という事を何回か続けて我々ファンを失望させる。時には絶妙な所で「少年野球か!」とツッコミたくなるような凡エラーまでしてくれる。ここまでがシーボル先生の「ツン」の部分である。

我々は次第にシーボル先生に期待を寄せないようになり、チャンスにシーボル先生が打席に立つと「あーあ、ここで先生かよー、自動アウトじゃんかよ、はいチェンジチェンジ」と若干投げ遣りになる。

そうなった所で先生の「デレ」の部分が発揮されるのである。

キター!タイムリー!

という予想外の展開。「あれ?シーボルすげえじゃん!次も打つかな!」

期待をしてはいけない。

ファンが自分に期待を寄せた瞬間に、シーボル先生はそっぽを向いてしまう。期待には決して応えない、それがシーボル先生だ。

我々が「あーあ、シーボルだ」と投げ遣りになった所でどでかいヤツを一発。これがシーボル先生の「ツンデレ」の魅力であったのだ。

また、ヒーローインタビューも秀逸な事に、ボソボソと喋り、何と言っているかわからない。通訳の人が「ん?パードン?」みたいな感じでシーボルに聞き直すシーンも度々見られた。客席からは「シーボルー、はっきり喋れー!」というような暖かいヤジもよく飛んでいた。

あのボソボソインタビューとツンデレホームランがもう見られないと思うと、非常に寂しい。

そういうお茶目な選手を「遊び枠」みたいな感じで残しておいてくれても良いのに、なんて私は思ってしまうのだが、そこは流石にプロの世界、厳しいものだなあ。

ともあれ、コズロースキー、マクレーン、フィリップス、シーボルの4選手、お疲れ様でした。次の新天地で花を咲かせて下さい。

あと、阪神タイガースは、今年のメンチか、いつぞやのグリーンウェルのような外人選手を是非とも補強して下さい。

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