水分への欲求
朝からスポーツドリンクを一気に1リットルも飲む日、そんな朝はどんな朝だか知ってるかい?
そうさ、二日酔いの朝だ。
「ほしいっ!水分がほしいっ!」
その希求はまさに切実そのもので、Tシャツにパンツのみという風体など歯牙にもかけず、世間様からの視線を忘却の彼方へと追いやって、なりふり構わずに自宅前の自販機へとスポーツドリンクを買いに行くのだ。
150円という金銭と引き換えにガタンと落ちてくる「DAKARA」。急いでその場で飲み干したい欲求に駆られるが、自室まで暫し我慢する。
部屋に着くや否や、疾風怒濤、獅子奮迅の勢いで「DAKARA」をぐびりぐびりといく。
一息で、というのは実際には少々大袈裟だが、凡そ二息から三息で一気に飲み干す。
少し欲求は満たされる。
希求していた水分は、染み渡るように私の躯に吸収される。
「大丈夫だ、生きていける」
嘆息を漏らす。
ホッとするのも束の間、寄せては返す波のように欲求は再度私を支配する。
「いや、まだだっ!まだまだ水分がほしいっ!500mlなどでは圧倒的に足らぬわっ!」
「北斗の拳」のラオウ的なテイストで私のマインドがシャウトする。
「もう一本…!もう一本だ…!」
飲み干した「DAKARA」のペットボトルを見てみれば、そこには「カロリーオフ」の文字が。
「イケる…!カロリーオフなら確実にイケる…!二本飲んでも腹回りに支障はきたさない…!」
私は再度150円を握りしめて玄関を出る。
覚醒剤にすっかり依存してしまった中毒患者と私。最早特筆すべき大差も無い。どちらも一様に涎を垂らし、白目を剥きながら一つの外的物質を切望する。
それは片や覚醒剤であり、片や「DAKARA」であるという違いだけだ。
半ば無意識に(或いはほぼ脊髄反射的に)手に入れた二本目の「DAKARA」。それによって私はやっと抗い難い水分への欲求から解放される。
そうしてやっと私の一日が始まるのだ。
今日は朝からスタジオだったのだけれど、移動中の電車内で斯様な本日の朝の阿鼻叫喚模様を思い出しつつ、orzという姿勢でうなだれていた。酒は飲み過ぎてはいかん。
いや、そんな事はない。
飲み過ぎなくてはいかん。
そうして毎回我を失わなくてはいかん。
いや、それはいかん。
めくるめく自己問答。訪れる絶望。
さて、最後に最近一番後悔した事。
なみこが「ねー知ってる?自転車のブリジストンの社長の名前ってさー」と言った所で
「あー知ってるよ、石橋さんって言うんでしょ?」と返してしまった事。
どうしてそこで知らなかったフリをして驚いてやれない!?
「あー!そっかー!石がストーンで橋がブリッジ!逆さまにしてブリジストンって訳か!なるほどー!」と。
何故驚いてやれない!?
しかも愚かな私はその後
「じゃあ、なみこ、サントリーは知ってる?サントリーの社長はトリイさんって言うんだよ。トリイさん。ひっくり返してサントリー」などとつまらぬ不確かなトリビア自慢。
バカなのかな?死ぬのかな?
何、得意になってる訳?そういうの、カッコ悪いよ。
昔、前園真聖がCMで言ってた。
「イジメ、カッコ悪い。トリビア自慢も、カッコ悪い」って。
こんなにも惨めな私ですので、近日中になみこにフられる事は必至ですが、それでも前向きにいきます。
大丈夫。大丈夫なんだ。大丈夫じゃない時以外は全て大丈夫なんだ、と。
さ、リハーサル行ってきます。
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