« 心地よい束縛 | トップページ | 弱さへの反感 »

2009年7月19日 (日)

映画「いけちゃんとぼく」

西原理恵子原作の映画、「いけちゃんとぼく」を観る。

全編を通して言えば、子供達の交流を描いた映画であるが、まるっきり子供向けの映画ではない。

少々ネタバレもあるが、私の印象を簡単に記してみれば、「どこまでも優しい怨念を描いた映画」という印象だ。

「ぼく」の傍にいつも現れるいけちゃん。そのいけちゃんの正体を知った時に、とても切ない気持ちになる。

正直に白状すれば、中盤は観ながら少々ダレてしまった所もあったが、ラスト20分ほど、私は号泣していた。

出番としてはほんの数分しか出て来ないのだが、吉行和子の演じる老婆、この人物が最終的には全てを持っていく。無論、主人公だと言ってしまっても差し支えない。

私は最近妙に自分の死について考える事も増えたが、この映画を観る事によってまた、更に生きる事と死ぬ事とを考えさせられた。

不思議な、しかし秀逸な叙情的映画である。

観に行って良かった。

|

« 心地よい束縛 | トップページ | 弱さへの反感 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 心地よい束縛 | トップページ | 弱さへの反感 »