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2009年6月 5日 (金)

法螺吹きな男とスマートな男

昨夜立ち飲み屋で横の客が言っていた暴れたくなるような会話。

「いやあ、山下達郎だってね、売れる時には俺が随分世話してやったんだよ、ホントに?」

「○○さん、スゴいっすね!!」

黙れ、貴様ら。そんな大物プロデューサーが今やレモンハイ一杯200円の呑み屋で過去の自慢話などしている筈がないだろうが。

しかし何故立ち飲み屋にいるオヤジ達は無茶なスケールの自慢話をするのだろう。「俺も昔は甲子園出た事あったんだよ?」。せめてそれぐらいにしておけよ。

さて、本日帰りの総武線内で聞いた、それに勝るムカつきワード。大きな声を出しつつ暴れたくなるような会話。

会社の同僚らしき男女。私と同世代か、多分それよりも少し若い。恐らく二十代半ば。女は少し頬が赤い。ほろ酔いだろうか。男はそうでもない。シラフだろうか。

女が男に言う。

「××さん、今日全然呑んでなかったですよねー。お酒苦手なんですかー?」

それに対する男の言葉。

いわく「苦手じゃないよ。飲もうと思えばいつでも飲めるし、酔えって言われればいつでも酔えるけどね。でもいつでもどこでも酔っ払うのってあんまりスマートじゃないじゃん?」

(まっすぐいって右ストレートでぶっ飛ばすまっすぐいって右ストレートでぶっ飛ばすまっすぐいって…)

すまない、今のはノイズだ。何でもない。

「スマート」と来ましたか。

私は、私だけが知っている、ニカラグアの奥地の少数民族に伝承される「怒りの歌」を大声で絶唱したくなったが、やめておいた。何故ならば私はその男の八万倍スマートだから。

声高に自らの正当性を主張しつつ他者を非難する人間がひどく惨めで滑稽なのは昔からの習いだ。自らのスマートさを主張する人間もまた同様だ。惨めとか滑稽とかではなく、単純にムカつくな。絶対に友達になれない。

立ち飲み屋でスケールのデカすぎる自慢話をするオヤジと、そんな風にスマートを気取る男。

私の中でどちらがマシだろうと比べてみた。

答えは、もはや言うまでもあるまい。

さあ、理不尽に酔っ払ってやる。

もうみんな死ね。

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