ダニエル・カールと木村カエラ
日本語の比較的流暢な外国人、というのがたまにいる。
芸能人で言えば、ケント・デリカットやダニエル・カール、デーブ・スペクターなどといった所がその代表格か。
しかし、当然のことながら、彼らの話す日本語は、我々日本人の話す日本語と、イントネーションの点で若干異なる。無理やり文字にして表記する時は「デースカラ、ワターシタチアメーリカノクニデハー」といった感じになる。ダニエル・カールだけは別か。彼は山形弁だからな。これは逆に考えれば、以下のような状況か。
・日本人アキラ(仮名)、初めてアメリカに行く。
・英語はあまり得意な方ではない。中学高校と英語の成績は大体「3」。
・行き着いた先は何故かジョージア。周りの黒人たちは、ちょっと聞きなれない英語を喋っている。
・自分も英語を覚えなくては。周りとコミュニケーションを取らなければ。
・喋りかけよう。そうすれば自然と語学力なんて身に付くんだ。
・そうこうしている内に三ヶ月が過ぎた。
・近所のボブやメアリーともすっかり仲良くなった。
・ボブは会うといつも‘Yo, Bro!’なんて気さくに声をかけてくれる。
・男友達同士の挨拶は、英語ではそう言うんだな。
・「今日の仕事はそんなに大変じゃなかったぜ」って言う時は‘Today's work ain't so bitch.’って言うらしいな、この間トムおじさんが教えてくれた。
このアキラ青年が、どこか他の所で英語を喋った時に、「何だ?お前のその訛りは?」と驚かれるであろう事が明白なように、ダニエル・カールは、日本語のごく自然な言い回しとして山形弁を体得したのであろう。
そう考えると、ダニエル・カールは随分とファンキーだな。語学習得方法としては、ある種「正しい」のかも知れない。
話題が完全にそれた。
外国人の話す日本語、である。
母国語のアクセントや発声の仕方によって、発音しやすい言葉やしにくい言葉があるようで、彼らの話す日本語は、純然たる日本語のアクセントとはいささか異なる。
先日、私のライブの席に、少々頭の薄くなった白人がいた。
彼は、たいそう酒を呑み、随分と酔っ払っており、終演後の私に話しかけてきた。
「アナータ、トテモヨカータデスヨー、キョウハー。ワタシメチャメチャhappyデース」
勿論、happyの発音は、無駄に良かった。
「アリガトーウゴザイマース!」
???
何故私まで片言の日本語を喋っているのだろうか。
そしてその後、私はいつの間にかルー大柴のような意味不明の言葉を喋っていた。
日本語とイングリッシュがトゥギャザーしていたのだ。
「ワターシが、トゥデイ、ピアノをプレイしていたとき、ユーはリッスンしていたのでーすねー」
などと。
何故、そうなるのかはわからない。けれど、語学として間違っているのは確かだ。
その白人に向かって、帰りがけに、店のマスターが「今度は娘さん連れてきてよ」と言った。
それに対して彼は「オー、ソレハdreamノヨウナハナシデース」と言った。
くどいようだが、dreamの発音は無駄に良かった。
彼が帰った後、マスターは「あの外人は、木村カエラの親父なんだよ。知ってるか?木村カエラ。」と私に言ってきた。
私は「知ってます知ってます!!おー、すげー!!」と言った。
ちなみに木村カエラ、名前は知っていたが、何をする人で、どういう顔の人なのかは知らなかった。私の中ではニュースキャスター、と朧ろに思っていた。多分、滝川クリステルとごっちゃになっていたのだろう。
私は、結構、そうやって知ったかぶって驚いたフリをする事がよくある。
たまたま暇だったので、今日、グーグルのイメージ検索で、木村カエラの画像を調べてみた。私が想像していたよりも若い女性であった。そして、どうやら、女子中高生に大人気の、歌を歌う人であるらしいという事がわかった。
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コメント
Oh!カエラチャンノパパさんニアッタノデス~カ~!!
スゴイヒトニアイマシタネ~!!
カエラちゃんノSongハ、ナカナカHappyナSongデスヨ!
ワタ~シモイツカタケちゃんノPlayヲリッスンシテHappyニナリタイデ~ス!!
投稿: りん | 2007年11月26日 (月) 11時24分
リンサンヘ
アイマシーター。カエラチャンノsongハマダリッスンシタコトガアリマセーン。コレヲキニキイテミヨウトイウキモ、イマノトコロアリマセーン。
シツレイナコトバッカリsayシテオリマース!!
投稿: ふくしまたけし | 2007年11月28日 (水) 22時00分