言語と肉体の分断
数日ぶりに東京に戻る。体がほんの少しだけ北国仕様に変わっていた事を、湿度と気温の差に戸惑う自分から思い知る。実家で感じた久しぶりの猫アレルギーもその一端を担っている。やんわりと、風邪も、ひいている。
簡単な楽器を買いに行くために御茶ノ水へ向かう。久しぶりに総武線に乗ると、不思議な違和感を感じると同時に少し安堵する。
また東京に帰って来た。
体が臭い。
風呂に入ろう。
家を出る前に少しパソコンを弄んでいたら、WEBニュースで気になるニュースが二つ。織田作之介の「夫婦善哉」の続編草稿が見つかったというニュースと、埴谷雄高の「死霊」の構想メモが見つかったというニュース。
見てみたい、と純粋に思うが、叶わない事も知る。
両国の江戸東京博物館では夏目漱石展がやっている。
文学の秋、なんだろうか。
漱石が、昔とても好きだった。即天去私、などと随分と威勢の良いことを言っていながら自らの死には懸命に抗うという自己矛盾ぶりに、彼の傲慢さと未熟さを垣間見た気になって、故にとても好きだった。
何の揶揄でもなく、その自己矛盾こそが漱石のたまらない魅力の一つだと、私は今でも思っている。
言葉が想念に追いつかない。
たまに、こういう時期が来る。
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コメント
こんばんわ。
たまたま来ましたが、「続夫婦善哉」は読めますよ。
最近完全版として出版されたと聞きました。
原稿の写真版も収録されているそうです。
投稿: おゆ。 | 2007年10月 9日 (火) 22時50分
おゆ。さんへ
こんばんは。教えてくださってありがとうございます。探してみます。めっきり読書の習慣などなくなってまいりましたが、こういうのがあると、久しぶりに読書しようかな、なんて思います。
投稿: ふくしまたけし | 2007年10月11日 (木) 18時46分