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2006年11月 3日 (金)

極上のエンターテイメント

昨日に引き続き風邪が治らずに、家で鬱屈と過ごす。

するべき事もたっぷりあるこの時期に何故、と不愉快になるが、諦めて「食って寝る」生活をする。

久し振りに夕方からテレビを見る。本を読みながら見ているから、ニュースはあまり頭に入ってこない。七時になるとバレーボールの国際試合が始まる。

一語で言えば、「酷い」。

バレーボールという競技自体は好きだし、試合を見るのも好きだが、テレビ局の思惑によって脚色されたその下劣なショーは、まさしく視るに耐えない。放送開始時には、訳のわからぬアイドルが下手糞な歌を歌いながらコート上を猿のように動き回る。其処は君達の舞台ではないぞ、と心中で毒づく。あまりに不愉快なのでチャンネルを変える。(←ちなみに放送局はまたしてもTBS。もう君たちはスポーツを報じてはいけない)

回していたら、野球の日米対決がやっている。こちらに視線を落ち着ける。しかし、あまりに対照的だ。

いつでも野球はバカ騒ぎをしない、という訳では全くないが(事実、先のWBCはバカ騒ぎの一種だ)、今回の日米野球は余りにも静謐だ。異常なほどだ。

それは言い換えれば、両チームとも過剰なまでに「マジ」だと言ってもいいかも知れない。えっ、コレって一種の親善試合みたいなもんじゃねえの?と私も自らの目を疑う。

勝負を度外視したエンターテイメント的な勝負、という良さが親善試合にはある。例えばオールスター戦。松坂が清原に対して全球ストレートで押し通すような勝負。これは通常のシーズン中ではまず見られない、極めて上質なエンターテイメントの一例だ。そういったものが、無いのだ。まるでシビアな一勝を奪いにいくようなトーナメント制の高校野球のような独特の緊張感。私は逆に違和感を覚えてしまう。

牽制球でランナーを差す。バントもする。緻密なサイン。大雑把で当たり前という認識は微塵も見えない。

良いぞ良いぞ。面白い試合だ。やはり真剣勝負に勝るエンターテイメントは無い。

アメリカは、WBCで日本に負けたのが余程悔しかったのだろうか。確かにあの時は明らかに本気ではなかったものな。でも今年は本気だ。こんな日米野球は初めて見た。

只今六回裏、アメリカの攻撃中。スコアは3対1でアメリカがリード。いやはや、実に面白い。引き続き観戦します。

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