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2006年7月18日 (火)

アホカワだと!?

所謂「フェミニスト」と呼ばれる方々が嫌いだ。ビートたけしの番組に出ているジェンダー論者の方などが有名であるが、彼ら彼女らの主張を聞いていると、げんなりする。反論はする気にすらならない。一体何が言いたいのだろうといつも苦々しく見てしまう。語気を強めた派手な論調がテレビ受けするから、コンスタントに仕事はあるのだろうけれど。

私は無意識のレベルでは、きっと男尊女卑論者に違いない。良く言えば古風な人間、悪く言えば頭の固い人間なのだ。

そんな私でも「おいおいマジかよ」と思うような番組が深夜にやっていた。

内容は「アホカワクイーン決定戦」というようなもの。駆け出しの小娘に一般常識レベルのクイズを出し、珍回答をさせてそれを面白がるというようなものだ。「アホでカワイイ女の子」を決める番組のようだったが、何だコレは、と怒りに近いものすら覚えた。

違和感が拭えないまま、20分ほど見た。見たんかい。ひどいものであった。四国の各県の配置を聞いても誰一人答えられない。それ自体はやむを得ない。出演者達の珍回答は手放しには非難出来まい。「ワザと」やっている可能性も大いにあるからだ。つまりヤラセであるという可能性。テレビは全てヤラセだと聞く。ならば仕方あるまい。

しかし、問題はその企画である。

「アホ」な女の子は本当に「カワイイ」だろうか。

これは一概にどうとも言えない。「アホ」でも「カワイイ」女性は確かに存在するからだ。

しかし、その番組においては「無教養な女性=カワイイ」という図式が成り立たされていた。これは一体どういった了見であろうか。女性が無教養であれば、男性が女性を支配し易い、故に「無教養な女性=カワイイ」のであろうか。ついつい私もフェミニストのような言論をぶつ。知性と教養を身に付ける事は、可愛らしさを失うことと同義だと、その深夜番組は言わんばかりであった。

私は特に、自分が愚かでアホな人間であるという自覚が強いので、知的な人間に対する憧れが強い。時には知的ぶろうとして難しい言葉などをワザと使おうとしてしまう。弱い奴ほどすぐにケンカをふっかける、という理屈と同じだ。そして私は知的な女性の方が可愛いと思う。

ええー、むずかしーい、やだー、わかんなーい、こわーい。

グーでぶつぞ、貴様。

そう思う。

私が図書館の片隅でベケットを読んでいたら

「あら、何を読んでいるの?『モロイ』?私はこの間『マロウンは死ぬ』を読み終わったわ。ベケットは小説も良いわよね」

と話し掛けられたりする事を夢想する。

一昔前に「キレイなお姉さんは好きですか?」というキャッチコピーのCMがあったが、私は今日は「知的なお姉さんは好きですか?」と問いたい。

無論、私は、好きだ。

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