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2006年5月 4日 (木)

高槻ジャズストリート(1)

昨日の高槻ジャズストリート、私は実は寝坊して五時ぐらいに高槻に行ったので、そんなにたくさんのバンドを見ていないのだが、昨日見た中でも特に印象的だったのは、テナーサックスの川嶋哲郎氏が率いるカルテット。ピアノが竹下清志氏、ベースが荒玉哲郎氏、ドラムが力武誠氏という編成であった。

どう素晴らしかったのかと簡単に書くと、極めて単純に「とても良かった」のだ。何の説明にもなっていないな。いや、しかしそこには私なりのエクスキューズがある。仮に川嶋氏のフリーキーなソロが良かったとか、竹下氏の熱いながらも繊細なソロやバッキングが良かったとか、そういった細かな事を書いたとしても、それは「お茶を濁す」ような事になってしまう。そういう事だ。全てを総括して「良かった」と書くのが私の精一杯だ。演奏時間は50分少々であったが、その50分が「たったの50分」に感じられた、それが全てではないだろうか。曲目はサックス奏者ジョン・コルトレーンゆかりのナンバーを中心に、とにかく熱いステージを堪能出来た。いやいや、本当に「良かった」。

語弊を恐れずに書くと、私はそこで純粋なリスナーの視点から川嶋氏達を観る事は最早出来ない。少なからずそこには「同じ演奏者としての視点」といったものが混じっていく。そういった時に、昨日のような素晴らしいステージを見て、自分の不甲斐なさと照らし合わせて落ち込むのかと思いきや、逆に私はとても励みになった。私が一生懸命精進して、彼らの所に追いつこうと努力し(勿論彼らも凄まじいスピードで進化していくのだろうが)それが叶うのであれば、極論彼らと共に演奏を出来るようになるのだ。頑張った先にある一つの報酬として、或いは目標が一つ新たに私見えた。いや、見させてもらったと言った方が良いかも知れない。何やら自分でも気持ちが悪くなるほどの前向きな姿勢で考えてしまう。たまには前向きに行こう。

考え深そうな顔をするのも楽に出来る。

日陰ばかりを好んでいてはいじけてしまうんだぜ。

(吉田拓郎『ビートルズが教えてくれた』)

今日も私は高槻に向かう。まだまだ川嶋氏達のような演奏にはほど遠いにも関わらず、私は私なりに精一杯演奏をしに行く。上を見つめて絶望して呆けてもいけない、下を見て安堵してはそこで終わりだ。ただひたすらに、私が今いる所を見つめ続けなければ。さあ、今日の「ネ副(NEZOE)」(←私のバンドね)はどうなるだろうか。無心になって出来ればいいな、と思っている。それでは、高槻に行ってまいります。永遠にさようなら。

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