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2006年4月23日 (日)

得た充実感・得たい充実感(それはラーメン)

昨日は結構大変だったなぁ、と家で自堕落な休日を過ごしながら思い出している。

午前中は、五月からバックバンドの一員としてツアーに参加する、ジョニー大倉(元キャロルの中心メンバー)のリハーサルに行って来た。慣れないロックンロールを演奏する事に対する不安が大きかったのだが、実際バンドと共に音を出してみるとロックンロールもたまには悪くない、楽しいな、と思った。

一番の問題点として昨日のリハーサルで浮上したのは、曲の構成を覚えたり、キメをしっかり覚えたり、つまり「間違えずに弾く」事の大事さだ。それを痛感した。ジャズやブルースの演奏だと、大まかなラインさえ決めてしまえば、あとは「その場の雰囲気で」みたいな所が多かれ少なかれある。そのやり方にあまりに慣れ過ぎてしまっている弊害が出て来ているのだ。「きちんと決められた通り弾く」という技術は、当然無いよりはあった方が良いし、私としても身に付けたいスキルの一つだ。今回のジョニー大倉バンドでの経験を通じてそのスキルの習得に辿り着く事、それが今回の目標の一つだ。この一ヶ月間で覚えなくてはいけない曲数は全部で30曲弱にも昇る。しっかり覚えないと。

この上記のツアーは、松山、岡山、福岡、名古屋、京都と回る予定で、つまり私たちバンドマンは、お小遣いを貰った上でタダで旅行が出来る、という事になるが、当然そこには「やるべき事をやったならば」という条件が付く。そう、きちんとせねば。まずは松山、岡山、福岡と五月に三連チャンがあるが、その最終日の福岡でステージ終了後に美味しく豚骨ラーメンを啜れるといい。充実感のある疲れの中で啜る屋台の豚骨ラーメンはさぞや美味かろう。それもまた楽しみである。

さて、昨日の夕方からはライブであった。普段の黒田さんとのサックスデュオにブルースシンガーの須和龍一さんをゲストで迎えてのブルースライブ。今日はブルースばっかりやるぞ、と私も意気込んで行ったのは良かったが、実はライブ会場のグリニッジハウスに到着した時には、私は前日からの風邪をさらにこじらせて、38度前後の熱を発していた。意識も朦朧としたので、近くの薬局へ行って風邪薬と栄養ドリンクを購入し、それをライブ前に一気に服用した。気の持ちよう、というものはある。始まってしまえば何とかなるもので、予定の2ステージ分を終えるまでは、さしてしんどい思いもなく、ブルースを楽しんだ。終わった瞬間に、緊張の糸が切れたのか体力の限界が来たのかはわからないが、どっと体中をだるさが襲った。ああ、もう終わったからあとは家に帰って寝ればいいや。そう思っていた。

その刹那、私は自分の耳を疑った。アンコール?何だそれは?カンボジアの遺跡アンコールワットではないだろうな。そう、それはもう何曲かやって欲しい、というお客様からのありがたい声だ。毎回アンコールを言われる訳でもない私は、言われればとても嬉しくなる。たとえどんなに体調が悪かろうと、だ。やろうとも、やらいでか、死ぬわけじゃなし。そんな事を考えて、私はアンコールをやった。その後、セッションをしたい、というお客さんもいた。当然、やった。いや、やらせて頂いた。ふらふらであったが、こういう時には(いささかナルシスティックなのかも知れないが)独特の充実感がある。帰ってからは泥のように眠った。

そして今日、当然風邪は完治していない。今日はもう家に引きこもることを決めた。風邪を治す為に。そして無駄な一日を過ごすために。

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