レコードを買った
今日はe's styleというレストランでライブ。このレストランでやる時は、バラードをたくさんやる、という事に勝手に決めているので、普段やらないようなバラードもやってみた。These Foolish ThingsとかMy Foolish Heartとか。今ふと気付いたが、foolish繋がりだ。私は阿呆か。 思いの他、慣れない曲も楽しかった。変な力みもなく、奇を衒うでもなく、シンプルに、シンプルに、ただそれだけを考えて。
さて、シンプルの帝王と言えば、私にとってはピアニスト・エロール・ガーナーである。今日はライブの現場に行く前にレコード屋に行ってレコードを六枚買った。ガーナーも二枚買った。他にはランディ・ウェストン、ザ・スリー・サウンズ、モンティ・アレキサンダー、といった所だ。今日は期せずしてピアニストの作品ばかり買ってしまった。ランディ・ウェストンとエロール・ガーナーのレコードは、ずっと探していた一枚(四枚?)がやっと巡り逢えたので、軽く興奮しながら、鼻息を荒げながら買った。
そして今、家に帰って来てお酒を飲みながら買って来たレコードを楽しんでいる。ガーナーの「セレナード・トゥ・ローラ」は中古の割にはとても盤面が綺麗だ。傷もほとんど見当たらない。肝心の中身は……これはもう「素晴らしい」の一言に尽きる。左手のシンプルかつ強靭なビート、恰もグラスの中で軽く弾ける無数の水泡の如き右手の美しいフレーズ。共演のベーシスト、ジョン・シモンズも最高だ。あまりに嬉しいので、この文章の直後にそのジャケットも紹介しよう。
昨年の11月だっただろうか、上賀茂神社のコンサートで、市川修師匠が「哲ちゃん(コンサートの主催者、ラッシュ・ライフのマスター、茶木さんの事だ)の好きな曲やります」と言って、ガーナーの「Dreamy」という曲を弾いていたのを昨日の事のように思い出す。それもまた、筆舌に尽くし難い程の素晴らしい演奏だった。
師匠、僕もガーナーが大好きになって来ました。
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